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Best Tracks Of 2015 / Ayumi Ota


キュレーター、Ayumi Otaによる2015年ベスト・トラック!

2015.12.26

5. Machinedrum / Take Flight

Sepalcure(セパルキュア)のメンバーでもあるTravis Stewartのソロ名義・Machinedrum(マシーンドラム)。タイトに刻まれるリズムと時折挟まれるトライアングルっぽい音のリズムと、02:00〜入ってくるギターっぽい音のメロディ、女性の声も美しくセクシーで切なくもあり最高で中毒性があります。またこちらの説明部分によるとこの曲はConverse Rubber Tracks Sample Libraryよりフリーサンプルが多く使われているとのこと、気になる方は是非のぞいてみてください。


4. kafuka / Psychedeliaaaa

関西在住のアーティスト・kafuka(a.k.a. Eshima Kazuomi)による楽曲。ご本人から偶然この曲の入ったCDをいただきこの曲に出会えたことに感謝しています。冒頭から繊細な音に引き込まれるのですが、特に02:08〜入ってくる細かいリズムがツボで夢中になりしばらくこの曲しか聴けなくなったりしました。いま一番LIVEを観てみたい方でもあり、今後の活動にも注目していきます。


3. Young Juvenile Youth / More For Me, More For You

ヴォーカリスト・Yukiと電子音楽家・JEMAPUR(ジェマパー)のエレクトロニックミュージックデュオによる楽曲。2014年にれこーどYukiさんの髪の色が素敵だなという入口からなんとなく曲を聴きはじめ、いつの間にか意識をもっていかれていました。実はこの曲はレコードで2013年PHASEWORKSよりレコードでリリースされており、今年4月にリリースされたEP『Animation – EP』にも収録されています。決してこの曲だけには限らないのだけど 音と声のバランスが絶妙でドキドキもさせられるし落ち着きもするので不思議です。来年の活動も楽しみ。


2. Keiichiro Shibuya / Mother Song

日本コカ・コーラ社の企画のもと、音楽家・渋谷慶一郎氏により母の日をテーマに書き下ろされた楽曲。冒頭のメロディから心掴まれたのだけど、特に03:11〜のピアノの和音の展開がとにかく優しく、見返りを求めない愛に溢れているように感じられ何度聴いても涙が止まらなかったです。12月26日にスパイラルホールで行われた《Playing Piano with Speakers for Reverbs Only》も素晴らしかった。このコンサートは後日DSDレコーディングが高音質配信されることも決まっているので楽しみ。次のコンサートのお知らせが発表されるまで、ATAKシリーズを聴きこんで待ちます。


1. Nosaj Thing / Sci

LAを拠点に活動するプロデューサー・Nosaj Thing(ノサッジ・シング)が今年5月にリリースしたアルバム『Fated』の1曲目に収録されているこの曲。あれどこかで聴いたことがあるかもしれないと思ったら、Soundcloudで公開されていたMix “Mary Anne Hobbs XFM Mix 3.31.2012” のはじめに少し違ったバージョンが使われていました。TAICOCLUB’15でも冒頭でこの曲を聴けたことも忘れられません。特に00:28〜のゲームの中に出てくる恐竜の鳴き声みたいな音が最高で。なんというエフェクトなのかは分からないのだけど、身体の中に直接入ってくるし聴くたびに心がざわついてしまうのです。どうしたらこんな音が生まれるのでしょうね?できるなら彼自身の頭の中を覗いてみたいです。


Comment

今年は新しい音楽を探したり、音楽を取り巻く環境についての情報を追うことに意識を向けることがなかなか難しかった1年でした。何よりも好きな音楽に対して受け身でいることが精神衛生上よくないと痛感しましたが(笑) そういう経験もこれまではできなかったことだったので、来年は意識して少しずつでも音楽を聴くことに集中できる環境を作っていきたいと思います。今回選ばせてもらった5曲は日々生活している中で自然に出会い、はじめはあまり興味を持てずとも気づいたらその曲ばかり聴いていたというものがほとんどです。オフィシャルの音源はがネット上では公開されておらず泣く泣く紹介できなかった曲もあるのですが、こうして振り返る機会をいただけたことに感謝しています。

皆さま、どうか良いお年をお迎えくださいね。また来年もよろしくお願いいたします。


(Text by Ayumi Ota)


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