10月に代官山UNITで開催されたドイツの電子音楽レーベル<raster-noton>のジャパンツアーの最終日。そうそうたる出演者陣の中でトップバッターを務め、視覚と聴覚にこの上ない刺激を与えてくれた日本人音楽家、Ueno Masaaki(上野雅亮)氏の「Vortex State」をご紹介します。
代官山での公演ではDiamond Version、Emptyset、Kyoka(→以前ご紹介した記事はこちらから)という豪華出演陣に勝るとも劣らないオーディオヴィジュアルセットを披露してくれた彼ですが、正直なところ事前情報ゼロの状態で観た彼のアクトによる衝撃がただならぬものであったため その後たしかに全アクトを観たはずなのですが記憶が曖昧です…ただ彼のアクト終了直後、無心で物販にレコードを求めに走ったのは確かです。
実際に体感し一番痺れてしまったのが「Vortex State」で、例えばピアノで奏でられる音のように明確な音階は感じにくい面はありますが 無機質で研ぎ澄まされた音と刻まれるビートが最高にかっこいいです。(※音が大きいので、再生時音量には十分にお気をつけ下さいね!!)
黒の背景に音に合わせて動く赤い粒子が視覚にうれしい!!
音楽大学在学中からファッションショーに選曲/音源提供での参加、有名大河ドラマのサウンドトラック及び劇中歌の指揮を担当するなどの経歴を持ち、Ueno Masaaki / ΩPROJEKT 名義として電子音響作品の発表を開始したのは昨年2013年からのようです。(※参照: ‘BIOGRAPHY‘ via http://oooprojekt.com/)
先月に惜しくも終了したRed Bull Music Academy Tokyo 2014にて 個人的にも知覚することに対する興味を持つきっかけを与えてくれた『test pattern [Nº6] : Ryoji Ikeda』を公開した池田亮司をはじめ、あの坂本龍一、AOKI takamasaなどの名立たる日本人音楽家たちに続き、今年9月22日には4曲入りEP『Vortices EP』をraster-notonより発表しました。翌23日には彼のFacebook上でこんなコメントがシェアされています。
” »VORTICES« out today. This EP is one of my answer for what new music is. I hope you enjoy it. “
直訳すると ” 新しい音楽とは何か、に対するひとつの答え ” となりますが、実際に彼のアクトを観た後にこの言葉を知り痺れました。raster-noton公式Soundcloud上ではEP収録の全4曲をフルで試聴することが可能ですので是非チェックしてみてください。現時点で日本国内での流通情報を見つけられてはいないのですが、レコードプレーヤーをお持ちの方、レコードはレーベルサイトから購入可能です。
また、個人のSoundcloudでは彼の奏でる美しいピアノの演奏を試聴することも可能ですので是非。
LIVE情報が更新される日が待ちきれません。
●Ueno Masaaki:oooprojekt.com | Twitter(@UenoMasaaki)| Facebook | Soundcloud
●raster-noton:raster-noton.net | Twitter(@rasternoton)| YouTube | Soundcloud
(Text by Ayumi Ota)