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Dijon / Nicos Red Truck


アトモスフェリックなR&B〜エモ・ラップ・シーンとの共鳴をみせる一曲。LAのSSWによる、夏の余韻と郷愁を感じさせる新シングル

2018.10.12

LAを拠点に活動するSSW、Dijonが9月末にリリースしたシングル「Nicos Red Truck」をご紹介します。

アコースティック・ギターのアルペジオと、Dijonの温かくもどこか郷愁を誘う声に呼応するように、MVも夏の余韻を感じさせるハートウォーミングなテイストに仕上がっています。

曲の中盤まではメロウなR&Bといった内容ながら、後半からはビートが導入。現行のエモ・ラップ・シーンに共鳴するようなメロディアスなフロウ、さらには西海岸のインディ・ロック・シーンを牽引するMichael SeyerやBane’s Worldのようなローファイ・サウンドがたまりません。

Dijonは元々ワシントンD.C.付近で活動しており、その際に大学の同級生でもあり、現在ラッパーとして活動しているAbhi The Nomadとの共作名義、Abhi//Dijonで2015年に『2014』、2016年に『Montana EP』をリリースしたことでも知られています。それ以前は10代の時に遊び程度でサンプリングなどでビート・メイクをしていた程度で、真剣に音楽活動に励むようになったのはAbhiと組んでからとのこと。

本シングルの前に「Violence」をリリースしており、「Nicos Red Truck」を含めた2曲は彼がLAへ移る前の最後の楽しくもあり、悲しい別れもあった夏の思い出を喚起させる意味を込めて作ったそうです。ぜひ合わせて聴いてみてください。

今後EPをリリースをする予定で、詳しいタイトルや日にちは決まっていないそうですが、彼の動向に目が離せません。

Text by Takashi Komine

■Dijon:Twitter / SoundCloud


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