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REPORT | 新東京 ONE-MAN TOUR “NEOSPHERE”


新体制初のワンマンツアーで示した現在地と、その先の景色

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2026.07.03

Interview & Text by Chinami Hachisuka
Photo by Kippei

今年1月1日より、新メンバー・金山仁(Vo.)を迎えた新体制で動き始めた新東京。5月に新体制初のEP『新東京 #6』をリリースした彼らは、同作を携えたツアー『NEOSPHERE』を開催。そのファイナル公演が、6月18日(木)に東京・渋谷WWWで行われた。言葉以上に音楽そのもので現在地を示すようなミュージシャンシップ溢れるステージは、新体制の確かな手応えと、この先への大きな可能性を感じさせるものだった。

開演を迎え、まず姿を現したのは、保田優真(Dr.)と田中利幸(Key.)。保田の細やかなビートに、田中のシンセが脈打つような揺らぎを重ねる。そこへ遅れて登場した大蔵倫太郎(Ba.)のベースが加わると、新東京ならではのサウンドが立ち上がった。そして最後に、金山がステージへ。4人が揃ったところで、披露された1曲目は“Vanishing”だった。EP『新東京 #6』のオープニングを飾るこの曲は、「人力ドラムンベース」を謳った新体制を象徴するナンバー。精緻なドラミング、蠢くベースライン、うねるシンセが緻密に絡み合い、バンドの卓越したプレイヤビリティを存分に印象付ける。音が止むと、フロアからは大きな拍手と歓声が湧き起こった。

間髪入れず、田中が奏でるフレーズを合図に“ユートピアン”へ。スウィングするリズムに誘われ、観客たちが自然と身体を揺らすなか、金山はその光景を見渡して、やわらかな笑みを浮かべていた。続く“NTM”で、バンドの勢いが一層加速する。火花を散らすようなアンサンブルに呼応するように、金山はマイクをスタンドから外してステージ上を動き回り、時にはお立ち台にも上がりながら力強い歌声を響かせた。新メンバーという肩書きを意識させない、堂々たるパフォーマンスである。そして保田のドラムから“Escape”へ。2024年リリースの1stアルバム『NEO TOKYO METRO』冒頭の曲順を再現したこの流れは、ライブならではの疾走感も相まって大きな高揚感を生み出し、フロアでは自然と手拍子が起きた。大蔵がお立ち台へと躍り出て、まるで協奏曲のソリストのようにベースを弾きまくっているのも痛快だ。精緻なアンサンブル、身体性を伴った演奏、畳みかけるようなライブ展開。冒頭4曲にしてすでに心を掴まれたフロアは、ステージへ惜しみない歓声を送った。

金山の挨拶を挟み、“36℃”から演奏再開。真紅の照明に染まるステージの上、情感豊かなボーカルが、バンドサウンドに新たな陰影を与える。金山は、ツアーファイナルという節目のステージにも臆する様子はない。むしろステージを心から楽しんでいるような伸びやかさが、その歌声から伝わってきた。フレッシュな新人というよりも、場数を踏んだシンガーを思わせる堂々とした佇まいである。

金山のアカペラから始まった“sanagi (Organic)”は、歌を主軸に据えたアレンジ(常に16分を刻み続けるシンバルもさりげなく凄まじい)。続く“さんざめく”は、田中による流れるようなピアノフレーズが印象的で、そこから“透明”、さらに“Cynical City”へとシームレスに繋いでいく構成も見事だった。そして、スリリングなセッションを経て、新体制第一弾楽曲“Rally Call”へ。曲の終盤、田中が視線を送ると、保田と大蔵が呼応するように熱量を高め、最後は爆ぜるようなアンサンブルで締めくくった。目まぐるしく展開する演奏の応酬に、フロアから一際大きな歓声が上がった。

“ポラロイド”“ショートショート”“春”“Gerbera”と演奏を重ねながら、ライブはいよいよ終盤へ。ここで金山が口にしたのは、観客への感謝の言葉。3月の新体制お披露目ライブ、そして今回のツアーを経た今の実感を「自分のことをやっと、少し認めてもいいかなと思えてます。それはみなさんのおかげです」と語った。その言葉に温かな拍手が送られるなか、「残りもう、わずかになります。みなさん、最後まで楽しんでいってください」と呼びかけて、ラストスパートをかける。

最新EPよりベースカッティングが印象的なナンバー“Baptism”、そして“The Few”を経て、本編は『新東京 #6』のラストを飾る“Afterglow”で締めくくられるかと思われた。しかし、最後に待っていたのは“Heavy Fog”。田中、大蔵、保田が楽器を掻き鳴らすなか、その音の渦に金山の歌が真っ向からぶつかる。ここからさらに加速していく未来を感じさせるアンサンブルだった。

そしてアンコール。ラストナンバー“Morning”の曲中には、金山の歌声で再録する初のベストアルバムの制作と、11〜12月に全国5都市を巡るツアー『NEOPHENOM Winter 2026』の開催が発表された。新体制の現在地を示しただけでなく、その先に広がる景色まで見せてくれたツアーファイナル。新東京は、ここからどんな音を鳴らしていくのか。その答えは、きっとまたステージの上で示してくれるはずだ。

Setlist
1. Vanishing
2. ユートピアン
3. NTM
4. Escape
5. 36°C
6. sanagi (Organic)
7. さんざめく
8. 透明
9. Cynical City
10. Rally Call
11. ポラロイド
12. ショートショート
13. 春
14. Gerbera
15. Baptism
16. The Few
17. Afterglow
18. Heavy Fog
EN. 曖させて
EN. Morning


【イベント情報】


『ONE-MAN TOUR “NEOPHENOM” Winter 2026』
2026年11月20日(金)宮城・仙台 LIVE HOUSE enn 3rd
2026年12月3日(木)大阪・梅田 Shangri-La
2026年12月4日(金)愛知・名古屋 IMAIKE CLUB3STAR
2026年12月5日(土)静岡 UMBER
2026年12月12日(土)東京・恵比寿 LIQUIDROOM

■チケット詳細:国内(e+) / OVERSEAS(e+)

新東京 オフィシャルサイト


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