今回は、SPIN.DISCOVERYに出演するHIP HOPグループTOKYO HEALTH CLUBのトラックメーカーTSUBAMEに迫ります。そのスタンスや繰り出されるラップから“脱力系HIP HOP”と形容詞されることが多いグループですが、楽曲にはとても奥行きがあり、縦横無尽。今回のイベントで唯一のHIP HOPグループでありながら、違和感なく他のアーティストとも共存している、その理由がこのインタビューで垣間見ることができました。ぜひともユルいと言われる、彼らの本気のパフォーマンスを11/9日のSPIN.DISCOVERYで目撃して欲しい。(Text by Nojima)
1.DAFT PUNK / Around The World
自分が打ち込みで音楽を作ろうと「キッカケ」になった曲です。その頃は、MYSS(ROCTRAX)というダンスミュージックユニットを組んでいました。DAFT PUNKは他にも死ぬ程いい曲はありますが今でもたまに聞きたくなる曲です。TOKYO HEALTH CLUBのトラック制作にも通じてる「サンプリング」という手法をDAFT PUNKやRoulé(Thomas Bangalter=DAFTの銀色の方が作ったレーベル)でこんな感じでトラック作ってるんだ!と衝撃を受けました。サンプリングは基本HIPHOPってイメージがあるんですが、ハウスやディスコでサンプリングを使ってるって当時驚いた記憶があります。あとは、PVセンスがずば抜けていい。さすが、世界のミシェル・ゴンドリー氏って感じです。
2.Chance The Rapper / Acid Rap
最近、かなりの頻度で聴いているアルバムです。チャンスザラッパーの素敵な濁声がたまらない。トラック自体のベースは、ソウルミュージックなのかな?あのメロディーと最高にマッチングしているし、最近のHIPHOPで個人的にヒットです。思い出野郎Aチーム(1st Album「プレイ-TIME IS OVER」のサンプリング元になった同じ大学のソウルバンド)に似た素敵なマッチングだなと勝手に思っています。タイトルもストレートすぎて好きです(笑)今回のアルバムの「HEALTHY-CITYGIRL」は、少しそんな雰囲気が出るといいな〜と個人的に思いながら作りましたが、全く似つかない物になりました。
3.イエロー・マジック・オーケストラ / RYDEEN
母親が、小さい頃にYMOをきいていて、当時は、何のこっちゃ分からなかったですが、シンセの音が好きになったキッカケです。そのまま、TK時代になったので更にシンセ音が好きになり、最終的にはTKを崇拝していますし、今ではglobeのライブに行きたくてたまりません。脱線しましたが、YMOの曲を今聞くと、「すごいな。」としか。これも、小さい頃に蓄積された財産なのかなと思ったりもします。
Message
お恥ずかしながら、正直な所僕はHIPHOPというルーツが人(HIPHOPのトラックメーカー)よりかなり無い方なので、 TOKYO HEALTH CLUBのメンバーから教えてもらったり、後追いで聞いています。 でも、だから作れるトラックを模索しながら制作してますし、ルーツが無い強みとしての「新しさ」を作れないかなと思ってます。 TOKYO HEALTH CLUBは、最初は「ノリと楽しさ」だけでやっていましたが、いつの間にかみんな本気になってしまっていたというグループです。(笑) よく「ユルい」なんて書かれたり、言われたりしますが今回の「HEALTHY」というアルバムはかなり本気で僕らなりのHIPHOPを作ったつもりなので、是非聞いてみてください。
TSUBAME(TOKYO HEALTH CLUB)
TOKYO HEALTH CLUBというなんともいやらしいヒップホップグループのトラックメーカー。
Twitter | Official
MYSS/ROC TRAXもやってる。