FEATURE

Rootscoaster Vol.155 / 玉置周啓


MONO NO AWAREのフロントマンによるもうひとつの“顔”、MIZとしての核心に迫る3曲

2018.04.15

東京を拠点に活動する4人組バンド、MONO NO AWAREのボーカル/ギターを務める玉置周啓が、同じくバンドのギタリスト・加藤成順と共に活動するユニット、MIZが初の正式音源『パジャマでハイウェイ /君に会った日は』を7インチ・シングルとしてリリースした。

同ユニットによるアコースティック主体のサウンドは、無駄なものを削ぎ落としたプリミティブで素朴な魅力に溢れている。もちろん、そこにはバンドでの音楽性との緩やかな接合点を見出すこともできるが、しかし、本人曰くそれぞれの立場でステージに立つ際は、「マインドが全く違う」とのこと。

今回は、そんなふたつの顔を持つ玉置周啓にルーツとなった作品を訊くことに。主にMIZとしての自分に影響を与えたであろう3曲を挙げてくれた。

Text By Takazumi Hosaka


1. Erlend Oye / La Prima Estate

歌声、歌詞、顔、すべてを敬愛してやまない人。曲が美しく、歌詞がおもしろく、その上で輝きを放つお茶目さが他にない魅力。


2. Nick Drake / Day is Done

歌詞がわからなくても沈んだ歌だとわかる、それが音楽として魅力的だと思う。技術力の高い、完成されきった曲を聴くのに嫌気がさした時に聴ける曲は、数少ない。


3. ザ・フォーク・クルセダーズ / イムジン河

朝鮮半島の曲なのに、日本的でいいメロディとも感じられるのがおもしろい。この曲が放送禁止歌になったことをきっかけに「悲しくてやりきれない」が生まれたのもおもしろい。


Message

僕はMONO NO AWAREというバンドでも活動していて、そのステージに立つ時と、MIZのステージに座る時とではマインドが全く違う。MIZは、誰も元気にならなくても、誰も励まされなくても、横ばいの変哲もない生活の後ろでずっと流れ続けているような音楽であればいいと思っていて、今回は僕がそう思う3曲を選びました。刺激的で別世界を見せてくれる音楽は魅力的ですが、生活にとけ込んだ音楽は、もっと違う質感の魅力を持っているように思います。


Profile

玉置周啓

MONO NO AWARE / MIZでボーカル作詞作曲を担当

■Twitter:@tamaokisshukei

■MONO NO AWARE オフィシャル・サイト:http://mononoaware-band.tumblr.com/

■MIZ オフィシャル・サイト:https://miziraz.tumblr.com/


【リリース情報】

MIZ 『パジャマでハイウェイ / 君に会った日は』
Release Date:2018.03.31 (Sat.)
Label:SECOND ROYAL RECORDS
Cat.No.:EMF-084
Price:¥1,300 + Tax
Tracklist:
A1. パジャマでハイウェイ
B1. 君に会った日は

※7inch Analog


【イベント情報】

MIZ 「恋は水色」 “パジャマでハイウェイ/君に会った日は” RELEASE PARTY
日時:2018年4月21日(土) OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京・神保町試聴室
料金:前売 ¥2,000(別途1ドリンク代)
出演:
MIZ
石指拓朗

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日時:2018年4月28日(土) OPEN:18:00 / START:18:30
会場:京都・磔磔
料金:前売 ¥2,300(別途1ドリンク代)
出演:
MIZ
川辺素(ミツメ)
畳野彩加(Homecomings)

[問い合わせ]
磔磔 (075-351-1321)

※ぴあ(Pコード:112-224)/イープラス


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