Albino SoundとMars89によるコラボアルバム『ORGANS』が本日1月9日(木)にリリースされた。
〈Nocturnal Technology〉からの7作品目のリリースとなる本作は、レーベルのボス・Mars89と、同じく東京拠点のレーベル〈解体新書〉のAlbino Soundがタッグを組んで制作した、クローネンバーグからインスパイアされたボディホラーフェティシズムのアルバムだ。
ハードウェアの実験室を構築し、『ヘルレイザー』や『リヴァイアサン』などのVHS時代のブロックバスターホラー映画から大量にサンプルを集めたふたりは、EBM、テクノ、ダブのフェーズを経て悪夢の絶頂の物語を作り上げた。
『ORGANS』は、ふたりがElektronのAnalog Rhythm、Soma LaboratoryのPulsar 23、KorgのVolca Bassなどの機材にかじりつき、MoogのMother32やさまざまなモジュラーシンセなどのハードウェアに向き合った1回のスタジオセッションから生まれたという。その後、何度もやり取りを重ね
る中で「培養する」ようにトラック数は増え、アルバム全体が仕上がっていった。
アルバムのオープニングを飾る“Ultimately Brain”は、実験精神のざわめきを感じさせるEBMスラッシャーで、アルバム全体に横たわる暗い夜のイメージや押し寄せるエネルギーの流れを想起させる。“Psychiatric Deviance”は、実験途中の科学的プロセスや液体が滴る試験管を思わせる、憂鬱なダブの実験室になっている。
NS3 Dub Sirenが全編で鳴り響く“Somebody”は、リスナーをトランス状態に誘う曲である。そして“Three Drills”はアルバムの中で最もドライヴ感があり、ベルリンの早朝のダンスフロアにぴったりだ。“Deception”では、煌めくハイハットとパーカッションがMoogのシンセラインを中心に展開し、ディジュリドゥのようなサウンドとともにクライマックスを迎え、アルバム『ORGANS』は絶頂のまま幕を閉じる。
『ORGANS』はデジタルとカセットテープの2形態でリリース。カセットテープはリサイクルプラスチックから作られており、環境への過度な負担をかけることなく音楽を物理的に所有する、持続可能な方法となっている。
【Albino Sound コメント】
地下セッションにて生成された細胞はそれぞれのエディット、培養を経て全く異なる生物として変化(進化)を遂げた。私はこういったプロセスを錬金術と呼び自身のプロダクションで幾度となく試してきたが、Mars89という共同実験者によって更に加速した結果を得る事が出来た。それぞれに個性的なキャラクターを持つこのキメラ達の声に是非耳を傾けて欲しい。
【Mars89 コメント】
地下室での実験から生まれ、指数関数的に増殖したマテリアルは、切り刻まれ、歪められ、非線形なタイムラインにレイアウトされた。はたして創造された怪物/キメラ、あるいはサイボーグは、磁気テープの中に封印され、解放の時を待っている。
【リリース情報】
Albino Sound & Mars89 『ORGANS』
Release Date:2025.01.09 (Thu.)
Label:Nocturnal Technology
Tracklist:
1. Ultimately Brain
2. Psychiatric Deviance
3. Substitutable Organs
4. Mo Light
5. Secret Destination
6. Somebody
7. Mind Labyrinth
8. Bug Powder
9. Three Drills
10. No Wave
11. Deception
※Cassette, Digital