INTERVIEW

SIRUP

『cure』リリース後のSIRUPが語る音楽家/アーティストとしてのスタンス。混沌とした世界だからこそ発信し続ける「Love yourself」の意味

現代におけるミュージシャン/アーティストの在り方として、一種の理想の形ではないか。近年のSIRUPの活動をみていると常々そう思わされる。“チャンネル”の合う仲間や音楽家たちとクリエイティブな作品を創ることに注力しながらも、社会や世間の問題へのスタンス、立ち位置も明確に表明する。今の日本において、それがどれだけ有意義なことか。そして、その姿に鼓舞される人もきっと多いはずだ。

3月にリリースされた2ndアルバム『cure』では海外アーティストとのコラボも目立つが、そのどれもが必然性を感じさせるもの、もしくは以前から繋がりがあったアーティストとの再びの邂逅となっており、もちろんその他にも国内の盟友プロデューサー/アーティストたちとの楽曲も多数収録。先鋭的、最先端という言葉がどんどん求心力を失いつつある昨今、今のムードをしっかりと掬い上げつつも、自身のルーツに素直に、かつオリジナリティを色濃く表現した稀有な作品だと言えるだろう。

アルバムの制作背景などは音楽ナタリーFNMNLの素晴らしいインタビューを参考にしてほしい。リリース後のインタビューとなった本稿では、同作を発表してから以降の、SIRUPの現在地について探ることに。

また同時に、コロナ禍の収束もまだ見えないなか、社会では多種多様な問題が表面化/可視化され、それぞれに対するアクションについても日々積極的に議論されている。そんな世界をSIRUPがどのような視点で見つめているのか、様々な質問をぶつけてみた。

Interview & Text by Takazumi Hosaka
Assistant:Ai Kumagai
Photo by Official


「音楽以外の面での立ち位置も示せた」

――アルバムのリリースに際して公開されたインタビューではこれまで以上にご自身のパーソナルな部分を語られていて、少し驚きました。

SIRUP:別に敢えて隠してたとか、そういう意識はないんです。これまであまり聞かれなかっただけというか。ただ、今の世の中がなぜこうなっているのか、っていうことを考えたときに、自分の地元って結構参考になるんだなっていうことに気づいたというのは大きいかもしれません。いわゆる貧困層が多いエリアだったし、もちろん孤児院もあった。そういう要素って、当たり前ですけど自分のことを説明するときには避けてはならないものだし。

――そこは切り離せないですもんね。

SIRUP:そう。地元のことを曲中で詳細に描いたりはしていませんが、マイノリティの当事者である立場からの発信もしないといけないなって思ってきたし、アルバムとか作品の内容にもどんどん食い込んできた。だからこそ、インタビューでもそこは語らないといけないなって。

――それこそ去年インタビューさせて頂いたとき、自身の内面や感情、実体験が色濃く反映されている作品になったということに対して、「インタビューを受けて気づいた」とおっしゃっていました。ただ、今回のアルバムは他のインタビューでも説明されている通り、より自覚的に自身の内面や想いを込めて制作したそうですね。その点も踏まえて、今作の反響やリアクションをどう感じているか、教えてもらえますか?

SIRUP:コアなファンの方やこれまでの道のりを追ってくれていたリスナーの方々は、自分の体感としてはあまりギャップを感じずに受け取ってくれたんじゃないかなって思います。公式アプリ(channel SIRUP)を始めたこともあって、ファンの方とよりコミュニケーションを取れるようになったことも大きいかもしれません。あとは、一緒に2020年を戦ったなっていう仲間たちからの連絡もポジティブな反応が多くて嬉しかったですね。音楽的にもアップデートできたけど、言葉のチョイスがより明確になったおかげで、伝えたいことが前面に出てきた。この1年でSIRUPとして、音楽以外の面での立ち位置も示せたのかなって思います。

――他のインタビューで語られていた、ミュージシャンとアーティストを分けて考える。音楽としては政治的な、社会的なものをストレートに込めることはしない。でも、アーティストとして社会的な発信は行なっていく。という考えがすごく印象的でした。ただ、今の世の中、すごく残念なことですが、アーティスト/ミュージシャンが社会的なメッセージを放つとネガティブなリアクションが返ってくるという話も聞きます。SIRUPさん自身はいかがですか?

SIRUP:正直、最初は少しありました。でも、最近はほぼなくなりましたね。もしかしたら自分の規模感や発言力がもっと大きくなったら、また変わってくるのかもしれませんが。あのインタビューの後も色々と考えていて、SNSは負の側面もあるけど、やっぱり今の時代に生きてる限りは活用した方がいいなと。連絡ツールではないので、やっぱりアーティストとしての表現にも繋げるような使い方をしたい。一番の理想は、アーティストだけじゃなく、みんなが政治や社会に対しての意見を発信して、議論する。それが普通のことになればいいなって思いますね。

――例えば、SIRUPさんの発信に対してネガティブな反応で返してくる人――すごい乱暴な言い方をしちゃうとアンチ、ヘイターというか、そういった方々との向き合いに方についても教えて下さい。最近では政治家でも失礼なリプライを送ってくる人は即ブロックするというスタンスの方もいます。SIRUPさんはどうでしょう?

SIRUP:基本的なスタンスとして、差別や偏見は絶対に良しとしない。それは意見じゃないから無視します。その上で、明らかなヘイターや攻撃的な反応を送ってくる人たちに関しては、この人はなぜ攻撃的になっているのか、なぜこういう反応を送ってくるのか、という部分に関して想像力を働かせて、分析するようにしています。例えば仕事が辛いとか、コロナ禍で生活が厳しくなったり、もしくは自分に対するコンプレックスがあったり。そういったことが原因で、他者――特にアーティストや政治家、芸能人のような人前に立つ人たちへ攻撃的なリプライを送ってしまうのかもしれない。文字って呪いのようなものだと思うので、目に入れたり想像力を働かせて考えれば考えるほどキツいんですけど、できるだけ切り捨てることはしたくないんです。確かに即ブロックするのが楽だとは思うんですけど。

――“攻撃してくるアカウント”ではなく、ちゃんとその裏には人間がいるということ。その人がどういう人なのかを想像する。

SIRUP:はい。みんなそれぞれのレイヤーがあって、パッとは見えないけど、それぞれが色々な問題と対峙した結果なのかなって。もちろん、本質的にヤバい人っていうのも少なからずいると思います。他者を攻撃したり、貶めたりして快楽を得る。でも、それもきっと社会の構造上の問題なんじゃないかって思っていて。例えば日常で何か抑圧されていたり、大きな問題を抱えているのに、誰も助けてくれなかったり。

――なるほど。

SIRUP:それこそメンタルヘルスの問題がもっと日本に広がれば多少はよくなるのかなって思っています。ただ、向き合い方はそれぞれに適した方法があると思うので、キツいときはSNSに触れないようにしたり。自制していかないといけないなって思います。


「Love youreself」の精神

――個人的に、みんながより豊かな想像力を持つためにはどうしたらいいんだろうっていうことを近年よく考えていて。正直な話、日々の生活で忙しかったり、いっぱいいっぱいだったりすると、自分以外の物事に対する想像力がどんどん欠落していくっていうことをすごく実感します。とてもじゃないけど、他の人ことを考える余裕がなくなったりする。今の世の中、特に日本ではそういう人もきっと多いと思うんです。そういった点について、どう思いますか? ……完全にお悩み相談室みたいになってしまいますが(笑)。

SIRUP:ハハハ(笑)。僕もまだまだ学びの途中です。ただ、誰かのことを考えられなくなるっていうことをマイナスだと思わないようにする。まずは自分のことだけでも考えられるようになったら、ひとまずはそれでいいのかなって思います。

――自分のことを考えるところからスタートする。

SIRUP:そう。自分に優しくして、少しでも余裕が生まれるようにする。他者のことを考えるのは、それからでいいんじゃないかなって思います。自分がキツいときの体験は、他者を思いやるときにも活きると思うし。だからこそ「Love yourself」って言い続けてるというのはあります。あと、自分もめちゃくちゃ忙しくて疲れが溜まっているときは、人からのお誘いも断ったりするのですが、そういう風に返しても気まずくならない関係性を築き上げることが大事だなって。でも、これは自分が環境に恵まれているという自覚もあるので、なかなか難しいですよね。

参考:【ReLOOP】vol.2 – アーティスト SIRUPによるコラム

――それは、人生経験を積み重ねてきた上での気づきというか学びだったり?

SIRUP:それもありますし、自ら進んで勉強したことでもあります。自分の周りにはアクティビストが多くて、例えば竹田ダニエルにもしょっちゅう連絡を取っていますし。そういう周囲の人に教えてもらったりしていますね。経験の方が大きいけど、勉強でカバーできることもあるっていうのは、2020年の気づきのひとつです。

以前、公式アプリ内で臨床心理士のみたらし加奈さんとのトークを行って、一緒にファンの方からの質問やお悩み相談みたいなことをしたんです。カウンセリングって、医療行為って考えるのではなくもっと気軽なものとして捉えた方がいいんだって思いましたね。例えば仕事が上手くいかないとか、少しモヤモヤすることがあるとか、それくらい気軽な理由で受けていいことなんだと。友達と話し合うだけでも自分の思考が整理される感覚があるんですけど、やっぱりプロや専門家はそれの比ではない。精神的に弱ってる人へのスティグマみたいなものがまだまだ世の中には蔓延っている気がして。そういうものはなくしていきたいですね。

――なるほど。

SIRUP:一番しっくりきたのが、“美容室に行く”みたいな感覚。本当にそれくらいの値段で受けられるし、カウンセラーも自分に合う人/合わない人もいるから、1回受けて効果を感じられなかったら人や場所を変えたりしてトライしてみてほしいと。僕も今後、機会があったら行ってみたいなと思っています。

――先日、「Asian Hate Crime」についてのハッシュタグを呟いていました。今はネットを開けば世界中のいろいろな問題にアクセスできる一方で、その全てを自分ごとのように考えたいとも思うけど、なかなか難しい。自分と無縁じゃない出来事についてでも、何が本当の情報で何が間違いなのかの精査も簡単なことではありません。それこそ、日々の生活でいっぱいいっぱいな状態であればなおさら。SIRUPさんはそういった世の中の問題に対して、どういったスタンスで向き合っていますか?

SIRUP:たぶん、それって“正しい答えを出さなければ”とか、“間違えてはいけない”みたいな感覚があるから悩んじゃうんだと思うんです。忙しいなら、一旦身近な問題だけに向き合うのでも全然いいと思いますし、まずは形から入ることも悪くないと思っています。例えば昨今の人種差別の件とかは、解決までめちゃくちゃ時間がかかる問題だと思うんです。だから、まずは調べられる範囲で情報を吸収して、自分の意見を持つことが大事。それが間違っていたら、間違いだと気付いたときに訂正すればいい。さっきも話に出ましたが、意見の異なる人と「それは違うと思う」とか、「それはこうじゃない?」って冷静に話し合いができるようになるのが一番理想だと思っていて。

SIRUP:当たり前ですけど、僕も間違えることがあります。以前、海外の医療と比較して、日本の医療は発達していないといった内容の記事に“いいね”を付けたのですが、日本の医療関係の方から「その記事は間違っていると思います」といった内容のDMを頂いて。そこは自分の勉強不足だったので、素直に謝罪して“いいね”を取り下げました。できるだけ色々な情報には目を通して、有益そうなものには“いいね”を付けたりするのですが、その時々の自分の意見を表明するという感じで、それが全部正解だとは考えていません。間違えたら怖いという考え、そういった風潮が、こういった問題にコミットし難い環境を作っているのかなって思います。

「Black Lives Matter」のときも、「Cultural Appropriation」(文化の盗用)のときもそう。特に後者は、僕がR&Bやヒップホップをやっている限り、いくらこっちがリスペクトを持っていても、いつ何を言われるかわからない。ただ、仮にそういうことを言われたときに、自分はこういう意見を持っているから、こういう行動/行為をしているっていうことを説明できるのが大事だと思うんです。「Asian Hate Crime」については、自分たちにとって身近な問題だし、よく紐解いていったら、同じような構造は日本にもあることだと考えていて。ルッキズムだったり“女っぽい”、“男っぽい”といったようなジェンダーにおける偏見、映画などの登場人物の国籍に対する偏り――アジア人はちょっとナードなキャラなことが多かったり。そういった日常的なことの積み重ねの延長線上にあると思うんです。だから、日本に住む我々も学ぶべき問題だなと。

――色々な問題や意見について学ぶ際、SIRUPさんの場合は身近な識者に話を訊くことが多いですか?

SIRUP:そうですね。やっぱり自分より詳しい方の話はとても勉強になりますし。ただ、そういう方の意見でも、100%鵜呑みにはしないっていうことは心掛けています。自分の中で合点がいけばそれでいいし、少し引っ掛かった場合も、それは次の学びに繋がると思っていて。さっきの話に戻るんですけど、みんながそういう意識を持てば、例え間違った情報を拡散してしまった人がいても、「いや、それは違うんじゃないか」って冷静に対話できるんじゃないかなって。拡散した人を攻め立てるのは問題の本質から遠ざかる行為だと思うので、「私はこう思うんですけど、みんなはどうですか?」って言い合えるような社会になればいいなと。

――そういった対話の場を作る取り組みのひとつとして、公式アプリのローンチに繋がったのでしょうか。

SIRUP:そうなれば理想だなという思いはあります。今でもコメント欄から、みんなの日常の話や思い、意見などは投稿してもらってるのですが、ゆくゆくは参加者同士がコミュニケーションや議論などができるような仕組みなどを作れればいいなとは考えています。あと、坂本龍一さんや後藤正文さん主宰の『D2021』のような動きを、もっと自分たちの周りでもできればいいなと。

――自分たちの周りから対話を始めて、その輪をどんどん広げていく。そのためには、積み重ねていくしかない。

SIRUP:そう思います。アクションを起こして、それに少しでも興味を持ってくれたうちのさらに何人かに響けばいい。それを繰り返すことで、自分たちのような考え方――多様性を認め合ったり、異なる意見にも耳を傾ける人を増やしていければいいですよね。もちろん、世の中には前時代的な考えを捨てられない人もいると思うんですけど、それを真っ向から批判するのではなく、その人たちのこともちゃんと認めた上で、それでもより良い社会を作るために間をとっていかないといけないなって。それを永遠に考え続けることが重要なのかなと。自分の考えや思いが全然伝わらなくてショックを受けることもあると思うんですけど、それでも続けていくしかない。

――SIRUPさんみたいなミュージシャン/アーティストがこういったことを発信すること自体、とても有意義だと思います。勇気をもらう方も多いでしょうし。

SIRUP:ありがとうございます。ただ、この前も言われたんですけど、そういうことを発信することで、怖がられるというかめんどくさい人だと思われることもあって。

――確かに、ミュージシャンやアーティストにノンポリであることを望む人もいるようです。

SIRUP:政治的な考えを発表したり、意見を言ったりすることがもっと当たり前になって欲しいです。自分たちの環境を良くしようという話なので、参加しちゃいけない人なんていないですよね。


「曲を作ることがライフ・ワークになった」

――他のインタビューでは曲を作ることで自分の思考が整理され、結果として自分自身が“cure” = “癒される”という話をされていました。アルバムを作り終えた今、SIRUPさんが注力するのはやはりライブでしょうか?

SIRUP:今回のアルバムを作ったことによって、以前よりも曲を作ることがライフ・ワークになった気がしていて。なので、アルバムをリリースしてからも新曲は作り続けています。意識しなくても曲を作るようになったんですよね。ただ、自分は音源とライブによって初めて音楽表現がコンプリートすると思っているので、そう考えたら確かに今はライブですね。音源をもっと拡大したアレンジだったり、逆にミニマムにして聴かせたり。そうすることで自分の作品に奥行きが増すというか。ライブでの表現を観てもらえたら、よりアルバムの理解度も増すと思うので。

――先日、配信ライブ『channel 02』も開催されましたが、有観客のイベントは長いことできていませんよね。

SIRUP:これだけの長い期間有観客でのライブがなかったのは、たぶん前名義のときも含めて初めてだと思います。

――フラストレーションも溜まっているかと思いますが、このコロナ禍で別の発散方法などは見つかりましたか?

SIRUP:そう考えると、アプリでのコミュニケーションが、そういったフラストレーションを多少緩和することに繋がっているのかもしれません。SNSへの投稿も前よりも増えていると思いますし。ただ、それだけでは全然カバーできていないことも事実です。昨日も話してたんですけど、早く3日に1回くらいライブがある日常に戻りたいですね。やっぱりライブってすごいエネルギーをもらえるので。

――最近の音楽的なムードについてもお聞きしたいです。昨年からよく聴いていた音楽として、PJ Mortonの『The Piano Album』を始め、Cory Henry、Peter Cottontailなどを挙げていましたが、ここ最近ではいかがですか?

SIRUP:コロナ禍になったばかりの時は、明らかに癒やしを求めていて。それでゴスペルのフィーリングのある作品ばかりを聴いていました。最近はまた以前の状態に戻ったというか。純粋にサウンド的におもしろい音楽に惹かれることが多いですね。ここ最近で一番興奮したのはDominic FikeとRemi Wolfのコラボですね。それぞれの作品も大好きですし。

――「Photo ID」、めちゃくちゃよかったですよね。

SIRUP:そういう欧米のティーンの子たちに響きそうな曲を集めた『Lorem』っていうプレイリストがあって。すごい数のフォロワーいるんですけど、それをよく聴いています。あとは『Anti Pop』っていうプレイリストも好きですね。かなりトリッキーなサウンドに出会えたりもして。

SIRUP:あと、最近ネオソウルのヴァイブスが自分の中に戻ってきたような気がしていて。『Next Wave Neo-Soul』も聴くことが多いです。

――PJ Morton、Cory Henry、Peter Cottontailなどに対して、Remi WolfやDominic Fikeは少し意外でした。ただ、今思ったのが、今回のアルバム『cure』でいうと「Sunshine」に通ずる部分もあるのかなって。あの曲はアルバムの中でも少し特殊な印象を受けました。

SIRUP:なんか、ROM(「Sunshine」のプロデュースを手がけたROMderful)が作る曲には、今話に出たようなサウンド全てが内包されているような気がしていて。ネオソウルも好きで、僕とルーツも似ている。でも、作っているサウンドにはRemi Wolfみたいな新世代アーティストとも通ずる要素もある。「Sunshine」は完全にネオソウルないしソウルの世界観で、メンタルヘルス、マインドフルネス的な話をしている曲なんですけど、ソウルだとちょっと暑苦しい感じになってしまうのを、ギターを中心としたゆったりとしたグルーヴで風通し良く表現することができました。

――なるほど。

SIRUP:「Sunshine」はROMの人柄がすごくよく出ていると思いますね。すごい優しいし、グッド・ヴァイブスなんです。

――音楽的にこれからトライしてみたいことなどは見えてきていますか?

SIRUP:最近作った曲は、あまり今までやっていなかった感じのサウンドが増えたなと思っていて。特にジャンル感もよくわからないというか。さっきの『Lorem』っていうプレイリストに入ってそうな雰囲気の曲も作りたいですね。ただ、そういう新しいサウンドも取り入れつつも、R&B、ヒップホップを改めて意識したいなと思っています。自分の作品をリスナーがどう受け取るかは自由なんですけど、自分としてはR&B、ヒップホップというカルチャーを理解してくれると、より楽しめると思うので。そこは明確に提示していきたいなって最近改めて考えています。

――自身の愛するR&Bやヒップホップといったカルチャーの歴史、文脈などを伝えていきたいという思いはありますか?

SIRUP:知らないよりは知っている方がいいと思うんですけど、知識でマウンティングするのは嫌だなと思っています。昔、「これ、クラシックなのに知らないの?」みたいなことをよく言われたんですけど、それってすごく間口を狭める行為なので、自分は絶対にやりたくない。ただ、例えばヒップホップって暴力とか犯罪と結び付きがちですけど、そういう上辺のところだけじゃなくて、なぜそうなったのかとか、そういう部分を理解することで見えてくる景色はあると思います。あと、ヒップホップ、もしくはラップという形式だけを使うことも全然いいとは思うんですけど、それに対して自覚的であるべきだなとも。

――知らないことは罪じゃないけど、無知に対して無自覚なのはよくないというか。それこそ、ネットの発達以降、アーティスト/リスナー問わず歴史や文脈に囚われない音楽の聴き方をする方も増えましたよね。

SIRUP:それはめちゃくちゃいいことだと思っていて。既成概念に囚われない発想で、上の世代が思いもつかないようなオリジナリティを出せるというか。ただ、それは色々な先達からの拝借、インスパイアがあることに対しては自覚的であるべきだし、そうやって発信する方がいいかなと。たぶん、どの時代でも新しいムーブメントとか、新しいサウンドって、それまでにあった要素の組み合わせとかが大きいと思うんですよね。別にそこに対して負い目を感じる必要はないけど、自分の音楽の系譜やストーリーに対してはなんとなく知っておいた方がいいかなって。これも塩梅が難しいんですけどね。あと、そういうロジカル的な部分も大事だなと思いつつ、自分の中では肉体的に踊らせる音楽であることも重要で。誰が聴いても、なんかわからないけど踊っちゃうっていうのはめちゃくちゃ音楽的なことだと思っています。

――今回のアルバムは、特にそのバランス感覚が素晴らしいですよね。SIRUPさんの思考、メッセージがすごい反映されているけど、同時にちゃんとエンターテインしていて。たとえ歌詞がわからなくても、純粋に音楽として楽しめる作品というか。

SIRUP:ありがとうございます。自分でも、今回のアルバムはアップデート感がこれまでの比じゃないというか。SIRUPとして目指していること、その解像度をめちゃくちゃ高くすることができた。バランスを取りたい、間を取りたいって言ってるのにも関わらず、リリースした当初はみんながしばらくこのアルバムしか聴けなくなったらいいのにって思ったくらい(笑)、自信を持つことができました。

――最後に、今後の展望についてもお聞きしたいのですが、これはすでにSIRUPさんの中で結論が出ていると思いっていて。端的に言えば、好きな仲間たち、チャンネルの合う人たちと好きなことをやっていく。きっとこれに尽きると思います。一般的には、活動の規模が拡大していくにつれて色々なしがらみが増え、自分のやりたいこと、自分の意見を通すことって難しくなるのかなと思うのですが、でも、SIRUPさんのチームはそれに当てはまらないですよね。

SIRUP:全くないですね。一緒にやってる感が強いし、チーム全員でトライ・アンド・エラーをやっている感じ。お互い意見を出し合うし、宣伝周りとか自分のわからないことは助けてもらったり。

――そういったチーム作りとかも含めて、今日のアーティストとして、ひとつの理想的な在り方だなと思っています。

SIRUP:周りに感謝です。


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※当選のお知らせに対して48時間以内に返信がない場合、誠に勝手ながら辞退とさせて頂きます。

※住所の送付が可能な方のみご応募下さい。頂いた個人情報はプレゼントの発送以外には使用致しません。
※フリマサイトなどでの転売は固く禁じます


【リリース情報】

SIRUP 『cure』
Release Date:2021.03.17 (Wed.)
[初回生産限定盤 デジパック仕様] AL + DVD ¥4,500 + Tax RZCB-87048/B
[初回生産限定盤 デジパック仕様] AL +Blu-ray ¥4,800 + Tax RZCB-87049/B
[初回仕様 デジパック] AL ¥2,800 + Tax RZCB-87050
Tracklist:
01. R&W
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / A.G.O
Sound Produced by A.G.O

02. Overnight
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / ROMderful
Sound Produced by ROMderful

03. Keep Dancing feat. Full Crate
Lyrics : SIRUP / Full Crate
Music : SIRUP / Full Crate
Produced by Full Crate

04. HOPELESS ROMANTIC
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / starRo
Sound Produced by starRo & Shin Sakiura

Guitar : Shin Sakiura

05. I won’t be
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / Shin Sakiura
Sound Produced by Shin Sakiura
Guitar : Shin Sakiura
Bass : Funky

06. Online feat. ROMderful
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / ROMderful
Sound Produced by ROMderful

07. Keep In Touch feat. SUMIN
Lyrics : SIRUP / SUMIN
Music : SIRUP / Slom / SUMIN
Sound Produced by Slom

08. Journey
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / Mori Zentaro
Sound Produced by Mori Zentaro

09. Trigger
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / Slom
Sound Produced by Slom

10. Runaway
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / starRo / SARA-J
Sound Produced by starRo

11. Sunshine
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / ROMderful
Sound Produced by ROMderful

12. Thinkin about us
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / Yaffle
Sound Produced by Yaffle

13. Ready For You (Slom Remix)
Lyrics : SIRUP
Music : SIRUP / Shin Sakiura

Remixed by Slom


※DVD / Blu-ray収録内容:『SIRUP channel 01』 at Zepp DiverCity 2019.12.4

封入特典:cure応募キャンペーン・シリアル・アクセス・コード
[応募期間:2021年3月16日12:00〜2021年5月16日(日)23:59]

予約・購入先着オリジナル特典:
タワーレコード:cure点字ステッカー
TSUTAYA:ジャケット・サイズ・ステッカー
HMV:ポストカード
Amazon:メガジャケ
楽天ブックス:A5クリアファイル
セブンネットショッピング :オリジナル・ブリキ缶ケース
その他CDショップ:ロゴ・ステッカー

※特典画像は近日中にオフィシャル・サイトにて公開。
※各特典は予約先着順となりますので、無くなり次第終了。
※一部取り扱いの無い店舗もございますので、各サイト・店舗にご確認の上、ご予約・購入ください。


【イベント情報】

SIRUP TOUR 2021 『cure』

日時:2021年5月14日(金) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:石川・金沢EIGHT HALL

日時:2021年5月20日(木) OPEN 18:00 / START 18:00 (予定)
会場:大阪・Zepp Namba

日時:2021年5月23日(日) OPEN 16:00 / START 17:00 (予定)
会場:宮城 SENDAI GIGS

日時:2021年5月28日(金) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:北海道 Zepp Sapporo

日時:2021年6月4日(金) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:広島 BLUE LIVE広島

日時:2021年6月5日(土) OPEN 16:30 / START 17:30 (予定)
会場:香川・高松festhalle

日時:2021年6月10日(木) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:愛知 Zepp Nagoya

日時:2021年6月18日(金) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:福岡 Zepp Fukuoka

日時:2021年6月24日(木) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:東京 Zepp DiverCity

日時:2021年7月4日(日) OPEN 17:00 / START 18:00 (予定)
会場:神奈川KT Zepp Yokohama

日時:2021年7月10日(土) OPEN 18:00 / START 19:00 (予定)
会場:沖縄 ミュージックタウン音市場

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料金:全席指定 ¥7,500 (1D代別途)

*金沢公演のみスタンディング公演、整理番号順のご入場
*未就学児童入場不可
*チケットはお一人様1枚必要です。

企画制作:Styrism / キョードー東京 / avex entertainment Inc.
お問い合わせ先:キョードー東京 0570-550-799 (平日11:00〜18:00 / 土日祝10:00〜18:00)

・チケット
一般発売:4月17日(土)10:00〜(予定)

*ガイドラインの変更に伴い各公演毎に一般発売日を変更させて頂く可能性がございます。予めご了承ください。

<TOUR2021『cure』公演に関しての注意事項>
*各会場の開場・開演時間は変更の可能性がございます。あらかじめご了承ください。
*発熱、咳きこみ等、体調の優れない方の公演当日のご来場は申し訳ございませんがお控えください。
*会場への入場に関して、各会場の規則(感染症対策を含む)に従ってください。
*入場時に検温を実施させて頂きます。測定の結果、37.5℃以上の体温がある方はご入場をお断りさせて頂きま
*ご来場のお客様におかれましては会場内では常に「マスク着用」を義務付けさせていただきます。
*ロビーに消毒液を設置しますのでご利用ください。
*場内における大声による発声・会話はお控えください。
*プレゼント、差し入れ等は一切受け取れませんのでご了承ください。
*その他、今後の感染症対策ガイドライン等の変更により当日のご案内に変更が出る可能性がございます。

SIRUP オフィシャル・サイト

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