「透明感」という単語がまさに相応しく、多様なジャンル・アレンジに対して水のように馴染んでいく歌声。それでいて個性を失わない強かさを根底に感じさせる──北海道出身のシンガーソングライター・KeNNの1st EP『From Miseducation』を聴いたとき、この柔軟性と芯の強さのバランスが、どのように培われたのかに興味を持った。
いざ蓋を開けてみると、その音楽遍歴はカバー楽曲の投稿を始めたYouTube時代よりも前に遡り、「母親のお腹の中にいたとき」からスタートする、というのだからおもしろい。本インタビューでは北海道の大自然の中に生まれ、ひとりで淡々と音楽に向き合ってきた少年時代から、オリジナル楽曲の制作、そして今回のEP誕生に至るまでのキャリアについて、じっくりと語ってもらった。
また、記事の最後には本作の中核を担ったプロデューサー・Young_VibeとMON/KUのコメントも掲載している。
Interview by Takazumi Hosaka
Text by Nozomi Takagi
Photo by 遥南碧
ヒップホップ好きの両親、幼少期の音楽体験、藤井 風からの影響
――生まれが北海道の遠軽町とのことですが、幼少期はどう過ごしていましたか?
KeNN:まず自分が生まれる前から、両親ともDJをやっていたんです。遠軽は文字通り「自然豊かな町」なんですけど、地元には小さなヒップホップの界隈があったんですよね。父親もローカルのラップクルーに入り、ストリートで自費生産のCDを配ったりしていました。
自分の家には小さいDJブースがあって、両親の友だちがタバコを吸いながら、ホームパーティを開いたりしていて。まさに「誤った教育(= Miseducation)」ですよね(笑)。母親のお腹にいたときからそんなヴァイブスで育てられていたので、小学校のときからちょっとクラスで浮いてました。
――ご両親からはヒップホップの影響も大きく受けたんじゃないですか?
KeNN:それが、意外とヒップホップよりポップスが好きなんです。同世代にヒップホップ好きがひとりもいなかったからだと思います。幼稚園の頃から、家で流れるMichael JacksonやStevie Wonder、Lauryn Hillとかをなんとなく「いいな」と思っていました。
明確に特定のアーティストのファンになったのは、たぶん小学校2年生くらいのときですね。母親がJustin BieberのCDを車で流していたのを聴いて、「カッコいい!」ってなったのが最初です。ドキュメンタリービデオも観て、彼の生き様そのものにも憧れていました。
そして「歌が得意だ」と自覚したのも、Justin Bieberがきっかけです。小学校のとき、カラオケで“Baby”を歌ったら、みんながちやほやしてくれて(笑)。実際、小さい頃のホームビデオを観ると、ピッチが悪くないんです。当時スター気分を味わって、味をしめたからこそ、今に至るまで歌い続けているのかなと。
――いつからYouTubeにご自身の演奏を投稿し始めたんですか?
KeNN:高校生になってからです。友だちがギターを弾き、僕が歌うスタイルで、カバー動画を作り、投稿を始めました。文化祭に2人で出たりして、1年くらい活動していたと思います。でも音楽の趣味が全く合わなくて(笑)。練習していくうちに自分もギターが弾けるようになったし、自然とひとりで音楽をするようになっていきました。
――その頃に影響を受けたアーティストは?
KeNN:YouTubeで弾き語りをアップしている藤井 風さんを見つけたのが大きかったです。僕は当時からめちゃくちゃ海外かぶれだったので(笑)、ONE OK ROCKやMy First Story然り、発音よく英語の歌を歌える人に憧れがあったんです。藤井さんは英語のカバー曲も流暢に歌うし、楽器のテクニックとアレンジ力も半端ない。何より雰囲気が魅力的で、オリジナル曲を出す前から洗練されている印象がありました。
何より藤井さんの活動で「ひとりでもここまで音楽を作れるんだ」と希望を感じました。そもそも同い年で音楽をやっている人がいなかったんです。それで高校2年生の終わり頃から、DTMとパソコンを独学で駆使しながらひとりでカバー曲を作っていくようになりました。
――当時は洋楽カバーが中心?
KeNN:本当は洋楽だけをやりたかったんですけど、洋楽・邦楽を交互に上げていました。「洋楽ばかりだとあまり受けないだろう」とは無意識にも感じていたんでしょうね。
ただ、普段からJ-POPを満遍なく聴いていたので、邦楽も楽しくカバーしていました。特に中学のときの3年間はボカロもすごく好きだったんです。ハチこと米津玄師さんには大きな影響を受けました。
――YouTubeでの活動を始めた頃から、アーティストになることを目指していましたか?
KeNN:まだその頃は、あくまで趣味の一環でした。英語の先生になりたかったから、高校卒業後も札幌の英語専攻の大学に通いました。音楽は好きだったけど、成功するのが一握りなのは知っていたし、ある種ギャンブルな世界だと捉えていました。
──では、音楽への意識が変化したのは?
KeNN:藤井さんの1stアルバムで一番好きだった“死ぬのがいいわ”のカバーを投稿したことがきっかけです。当時はそこまで再生されなかったのですが、1年くらい経った頃、藤井さんの楽曲が世界でバイラルヒットとなった影響で、視聴回数がぐんぐんと伸びていきました。
クオリティは低いのですが、100万回再生を超え(本稿執筆時点では160万再生超)、チャンネル登録者が一気に数万人にまで増えて。そこから音楽活動に対する意識が変わりました。数字がつくようになった大学2年生の頃から、カバーだけじゃ物足りなくなり、オリジナル曲を作るようになって。そして大学卒業とともに上京し、アーティストとしての活動を本格的に始めた、という流れです。
「一本のMVや映画を作るように」──情景をシミュレーションしながら紡ぐ歌詞
――オリジナル楽曲で最初に作ったのは?
KeNN:EPにも入っている“脱兎”です。もともとBメロのコードとメロディがボイスメモに残っていて、当初はそのコード進行だけで曲を作ろうとしたものの、なんというか「洋楽コスプレ」過ぎたんですよね(笑)。
行き詰まってボイスメモを見返していたら、今のサビにあたるコード進行もたまたまメモに残っていたので、2つを組み合わせてトラックにしたのが最初の形です。
――歌詞はどんな風に作りましたか?
KeNN:「脱兎」という言葉の響きと、最初のワンライン(《Tell me what it is 跳ねる体》)を思いついてから、可愛いサビを書いて……という流れで作りました。歌詞はすぐ書けましたね。内容自体は、中学のときに本当に好きだった女の子への気持ちがベースになっています。「あれほど誰かを一途に追いかけたことはないくらい」と思うほど、すごく印象が強く残っていて。
話したいけど喋れないし、シャイなので近くに行くといつもの自分が出せない、恥ずかしくなって引いてしまうという、その葛藤を曲にしました。
――恋愛の曲でいうと、EPにも収録されている“メマイ”も印象的です。
KeNN:この曲も“脱兎”と歌詞の膨らませ方は近かったです。最初に思いついたサビのメロディに対し、「めまい」という言葉がしっくりきて。そして言葉からストーリーを連想したときに「彼女が可愛すぎてめまいがしちゃう」みたいなイメージが浮かんで、曲調とも合うと思って採用しました。
――そういったストーリーは、実体験を元にすることが多いですか?
KeNN:実体験をベースにすることはありますが、仕上がりはフィクション寄りです。いろんな「もしも」を考えつつ、一本のMVや映画を作るように、情景やストーリーをシミュレーションしてから書くことが多いです。
たとえば“sad dance.”も「恋人と別れたら自分はどう思うのか?」をシミュレーションして、ストーリーを連想しながら書いたりしました。基本的には自分から湧き出てくる思いだけで歌詞を作っています。
一方で、映画や小説などからインスパイアをされることはあまりなくて。強いて言えば『鬼滅の刃』や『僕のヒーローアカデミア』のようなアニメに感化されることがあるくらい。それでも特定のシーンがそのまま曲になるわけじゃなく、キャラクターの持つ熱量や、漠然と湧き上がった感情を受け止めて、自分の音楽に昇華させていくような作り方になります。
――あまり外部からの刺激に影響を受けないタイプですか?
KeNN:そういうわけでもないんですよね。サウンド面では好きな音楽からがっつりと影響を受けています。さっき「洋楽コスプレ」なんて言いましたが(笑)、自分のサウンドが持つルーツの根強さは、今回の制作を通して再認識しました。“One in a million”は、オリジナル曲を作り始めた最初期に生まれたのですが、やっぱりどこかJustin Bieberっぽいんですよ。
KeNN:あとは“メマイ”のように日本っぽい音楽や、アップテンポの曲を意識的に作ろうとすると、自然とボカロのエッセンスが出てくることがあります。そして藤井さんの影響も強いです。“sad dance.”はアコギのデモ状態を自分でアレンジしていったら、どんどん藤井さんの“旅路”みたいになっちゃって(笑)。Co-3oly(コモリ)にアレンジをほぼお任せし、MON/KUさんにテクスチャを加えてもらいながら、「KeNNらしさ」を引き出してもらいました。
「KeNNらしさ」を俯瞰し、ブラッシュアップ。気鋭プロデューサー陣との制作
――今回のプロデューサー陣についても伺いたいです。今、お名前が挙がったCo-3olyさんとは、どのようにして繋がったのでしょうか。
KeNN:自分が大学生のとき、彼からDMをもらって知り合いました。お互い藤井さんのファンなんですよね。音楽業界で最初にできた友だちだし、ほぼ同じタイミングで東京に来た。今回のEPの中で、唯一僕からお願いし、制作に参加してもらいました。
――Co-3olyさんにお願いした狙いは?
KeNN:「KeNNらしさ」を客観的に理解してくれる存在なんです。実際、彼はメインの楽器がキーボードなのですが「KeNNといえばアコギだから」と言ってギターもたくさん弾いてくれたんです。そのうえで、彼がJ-POPを作るときのサウンドも盛り込んでくれて。
――Co-3olyさん以外の制作陣に関しては、どのように人選を固めていったんですか?
KeNN:“One in a million”や“RUST”のように洋楽っぽい英語詞の曲と、日本向けのJ-POPライクな曲のバランスを考えたとき、どうしても比重として前者の方が多くなっちゃう傾向が僕の中であったんです。そのうえで、バランスの取れておもしろいアレンジメントができる人、ということでMON/KUさんと、韓国在住のYoung_Vibeさんを紹介してもらい、EP全体のアレンジに関わってもらうことになりました。
基本的には自分とYoung_Vibeさんで作曲、リズムパターンや曲の方向性を決めて、MON/KUさんが音のテクスチャや色を整えて最終形に近づけていく、という流れで制作を進めていきました。
――おふたりそれぞれと制作を進めるなかで、印象的だったことは?
KeNN:まずYoung_Vibeさんは、とにかく作曲やアレンジのパターンが豊富なんですよね。自分のデモを渡して「ベースラインをもう少し動かしたい」「ドラムの手数を多くしたい」といったような漠然としたお願いでも、いつも正解が返ってくる。「藤井 風さんっぽくしたい」みたいな感じで言っても、すぐに対応してくれるので、自分が形にできていないところを肉付けしてくれる存在でした。
特に“脱兎”は自分の中にあった「焦りのニュアンス」を相談したら、ドラムパターンとベースラインの動きだけでギュッと表現してくれました。
――今回のEPで“Moonlight”以外の全曲に参加しているMON/KUさんはいかがですか?
KeNN:MON/KUさんは楽器を弾かないんですけど、打ち込みの音選びがとにかくキャッチー。J-POPには珍しいテクスチャーで、耳に残るんですよね。最初はシングル曲の“Something Wrong”から着手してもらったんですけど、Young_Vibeさんが作ったベースにMON/KUさんが入ることで印象がガラッと変わった。すごくワイルドな音になりました。
KeNN:特に印象的だったのは、“One in a million”のアレンジ。自分のデモ段階ではもっとインディっぽいタイトなサウンドで、ドラムとベースも最小限に抑えていたんです。でもMON/KUさんの手が加わったことで、ドリームポップのようなワイドな音になった。
正直、自分だとなかなか選ばない音感のスネアなどを使っているんです。でも、自分の曲が持つイメージから決して逸脱しない。想定外のアレンジなのに「これが正解だ」と感じました。
――では、ご自身が用意したデモに近い楽曲もありますか?
KeNN:“メマイ”はアレンジ前の音源に対し、思い入れが強かったんです。だからシンセやベースのテクスチャーはほぼそのまま使うようにYoung_Vibeさんにもお願いしていました。
逆に同じシンセでも。後ろで鳴っているレイヤーやカウンターメロディなど、飾りの部分はMON/KUさんにアイディアをもらいました。自分ひとりではここまでカッコいい表現に到達できなかったと思うので、本当に感謝しかないです。
「あの環境がなければ今の自分はいない」──両親への感謝
――自身初リリースとなった“Moonlight”は、TiMTさんとのコラボ作ですよね。どのような流れで制作を進めましたか?
KeNN:はじめにTiMTさんからデモトラックが送られてきて、そこに自分でメロディと詞を乗せ、さらにTiMTさんがアレンジを加え……というラリー形式で制作を進めました。
最初にいただいたデモトラックの段階から、すでにBPMとノリが確立されていて。自分だったらこんなに速い曲は作らないし「初めてオフィシャルに出す曲がドラムンベースか……」と、プレッシャーを感じた記憶もあります(笑)。
ただ、トラックを受け取ったあと、僕はまずギターで弾き直してみることが多いのですが、“Moonlight”は不思議とゆっくりとした曲に感じるんですよ。その印象から解釈を広げ、ハーフのリズムでメロディをゆっくりと乗せてみたら、着地点が明確になった。今でもお気に入りの1曲ですね。
――こうして振り返ると、J-POPからR&B、ボカロにドラムンベースと、ジャンルのバリエーションがとても幅広いEPに仕上がりましたね。
KeNN:アコースティックのボーナストラック(“One in a million (Acoustic)”)もあるので、自分がこれまで受けてきた音楽の影響をピュアに反映できているなと思います。
そもそも今回のEPタイトル『From Miseducation』も、自分の幼少期にまつわる名前をつけたいなと思って、両親がよく聴いていたLauryn Hillの名盤『The Miseducation of Lauryn Hill』から取っているんです。
KeNN:DJの両親とか、一般的に見たら正しいとは言えない教育方針だっただろうし、地元で浮く原因にもなっていた。でも、両親の活動は自分の音楽のルーツになっていて、あの環境がなければ今の自分はいません。「誤った教育」が、今になって音楽として正しく昇華されているのを感じます。
――次作以降ではどんなことに挑戦していきたいですか?
KeNN:今後はもう少し世界にも目を向けて、英語にフォーカスした曲も作りたいです。サウンド面では、より自分のルーツを掘り下げていくと、地元・北海道のアイヌ民族の文化に繋がるんです。アイヌのファッションや民謡って、調べれば調べるほど惹かれるんですよね。もっと自分が成長できたら、そういったアイヌの文化を反映した作品を作ってみたいし、それを国内外の多くの人のもとに届けたい。
――自身のルーツやパーソナリティを掘り下げた表現のほうが、より広い世界に届けるうえで有効かもしれませんね。
KeNN:あとは、去年シンガポールの野外イベント(『Avex Music Night 2025』)で、過去イチ大きいステージにバンドセットで出演させてもらったんですけど、その熱がまだ冷めてなくて(笑)。ステージに立ったとき、シンガポールの人たちが一緒になって盛り上がってくれた。日本のライブハウスとはまた違うヴァイブスを感じました。それまでは「クールに歌って天才感を出したい」と思っていたのですが、初めて「エンターテイナーとしてラフに楽しむ」ことのおもしろさに気づきました。
そのときの経験から、徐々に日本のライブでも手応えを掴めるようになってきた。自分のスタイルが見えてきた気がします。ああいう体験をもう一回したいので、そのためにしっかり地に足つけて頑張っていきたいと思っています。
Young_Vibe、MON/KUからのコメント

Young_Vibe:안녕하세요! 저는 Young_Vibe 라는 예명으로 활동하고 있는 한국인 작곡가겸 기타리스트 입니다. KeNN의 데뷔부터 지금까지 함께 작업해왔으며 그의 뛰어난 음악성에 도움이 될수있어 영광입니다. 그의 첫번째 EP가 제 생일에 발매되는게 마치 생일선물을 받는 느낌이라 너무너무 기쁘고 기대가됩니다.
▼日本語訳
こんにちは! 私は「Young_Vibe」という名義で活動している韓国人の作曲家兼ギタリストです。KeNNのデビューから現在に至るまで一緒に制作をしてきており、彼の優れた音楽性に貢献できていることをとても光栄に思っています。彼の初めてのEPがちょうど私の誕生日にリリースされたので、まるで誕生日プレゼントをもらったような気持ちで、とても嬉しく、そして楽しみにしています。
――KeNNというアーティストの魅力は?
Young_Vibe:KeNN의 매력은 너무나도 많지만 아티스트로서 봤을때 여러 장르의 음악을 끊임없이 흡수하면서도 자신의 색을 잃지 않는점 같습니다. 이 스타일이 다양한 국가에 어필되는 포인트가 아닐까 합니다. 또한 그의 유려한 보컬라인과 애드립은 이런 멜로디로 곡을 어레인지 할수 있구나라는 새로운 자극을 주기도 합니다. 또 함께 작업하면서 점점 성장해가는 그의 음악성 또한 아티스트로서 큰 귀감이 됩니다.
▼日本語訳
KeNNの魅力は本当にたくさんありますが、アーティストとして見ると、さまざまなジャンルの音楽を絶えず吸収しながらも、自分自身のカラーを失わない点だと思います。このスタイルこそが、さまざまな国で受け入れられる理由なのではないでしょうか。
また、彼の流れるようなボーカルラインやアドリブは、「こんなメロディで楽曲をアレンジできるんだ」という新しい刺激を与えてくれます。さらに、一緒に制作を重ねる中でどんどん成長していく彼の音楽性も、アーティストとして大きな刺激であり、尊敬できるポイントです。
――一緒に制作された楽曲について教えてください。
Young_Vibe:Memai, Datto, Something Wrong, One In A Million, Rust 5곡에 참여했으며 Something Wrong과 Rust 는 작곡과 메인 프로듀싱으로, 나머지 곡에는 편곡과 악기연주등으로 참여하였습니다.
▼日本語訳
“メマイ”、“脱兎”、“Something Wrong”、“One in a million”、“RUST”の5曲に参加しました。
“Something Wrong”と“RUST”では作曲およびメインプロデュースを担当し、その他の楽曲ではアレンジや楽器演奏などで参加しています。
■Young_Vibe:Instagram
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――KeNNというアーティストの魅力は?
MON/KU:アレンジのお誘いを受けた際に初めてKeNN君のライブ映像を見せてもらった時、バツグンに上手い歌唱(英語も完璧)は勿論のこと、映像が切り替わる度に演奏する楽器がギター、ピアノと変わって最終的にダンスまで踊り倒していて、その才能の波状攻撃に思わず笑ってしまったことを覚えています。
RPGゲームに『強くてニューゲーム』というシステムがあって、クリア時のキャラやアイテムを引き継いだ状態で最初からプレイ出来るシステムの事なのですが、それじゃん。と思いました。
けれど、アレンジャーとしてKeNN君と関わるようになって最も強く感じる魅力の本質は、そういった技術的基盤に支えられた、柔軟かつ洗練された作曲センス。自身の持つ豊かな(本当に豊かな!)ポップセンスを、楽曲という形に鮮やかに結実させていく手腕にあると考えています。
あとはシンプルに、めちゃくちゃ努力家なところですね。英語を独学で習得する際にスマホの言語設定を英語にして生活していた話なんかも聞いて、このマルチタレント性や強くてニューゲーム性も、ごく当たり前なストイックな姿勢の先にあるものなんだな、とごく普通の納得しました。とはいえ、器用すぎるとは思います!
――一緒に制作された楽曲について教えてください。
MON/KU:本当に良い曲ばかりになったと思います!
私は主にアレンジャーの一人として全体のサウンド感のブラッシュアップを担当しました。
自分の役割は、元々の楽曲の持つ心掴まれるようなキャッチーさ、そのポップネスに対して、リスナーの耳をハックするようなサウンド的な掴みどころを静かに付与していくことだと捉えています。ぜひ聴いてください!
【リリース情報】

KeNN 『From Miseducation』
Release Date:2026.04.08 (Wed.)
Label:KeNNmusic
Tracklist:
1. メマイ
2. 脱兎
3. Something Wrong
4. One in a million
5. Moonlight
6. RUST
7. sad dance.
8. One in a million (Acoustic)















