ビートボックスの世界大会『Grand Beatbox Battle』(以下、GBB)で2023年準優勝、そして2024年に悲願の優勝を果たしたデュオ、Jairo。YouTubeで10万人以上のファンを魅了する彼らが、世界一の座を獲得した勢いそのままに待望の1st EP『Jairo』をリリースした。
John-Tと、SSWとしても活動するYAMORIからなるJairoが追求するのは、単なる技術ではなく「揺らぎ」や「人間らしさ」にフォーカスした音楽性だ。ビートボックスはややもすると「びっくり人間」や「大道芸」のような捉え方をされがちだが、John-Tの個性的なベースラインに重なるYAMORIのアンニュイな歌は、その認識を覆すほどの高い音楽性を感じさせる。
スタジオでふたり同時に一発録り、クリックすら聴かずに制作されたというEP『Jairo』は、彼らの現在地とスキルがすべて詰め込まれた代名詞的作品となっており、ビートボックスの新たな可能性を示している。
本稿では、そんなJairoに世界大会での経験や音楽的ルーツ、ビートボックス観、そして1st EPに込めた思いから今後の展望について話を聞いた。
Text by Jun Fukunaga
Photo by 遥南碧
2人のルーツとスタイルの変遷
――Jairo結成の経緯を教えていただけますか?
John-T:僕らは元々それぞれビートボクサーとして活動していて、YAMORIに出会ったのが2018年です。そこから2020年にJairoとして活動し始めました。以前から仲がよくて、1度コラボして動画を作ったことがあったんですけど、その後ビートボックスのイベントに誘われたときに「一緒にやってみない?」と声をかけたんです。実際にいろいろネタ合わせをしてパフォーマンスしてみたら、すごくハマって。そこから自然と世界大会に出場する流れになりました。
YAMORI:当時はJohn-T & YAMORIという名前で活動していましたが、そこからいろいろ考えてJairoに改名することになりました。
――おふたりのビートボックス以外の音楽的ルーツを教えてもらえますか?
YAMORI:僕は割といろいろな音楽を今でも雑食で聴くし、これまでもいろんな音楽に触れてきました。ビートボックスをちゃんと始めたのは中学3年生くらいで、それと同時に吹奏楽部に入ったことが最初の音楽活動でした。ただ、当時聴いていたのは、アニソンとボカロだけでしたね。
その後大学に入ってからブラックミュージックに出会って。当時のシティポップブームや、SIRUPさんやNulbarichといったアーティストに興味を持ち、そのルーツを辿っていくうちにジャズやヒップホップ、R&Bに行き着きました。そこからそういった系統の音楽にハマって、ビートボックスのスタイルにも影響を受けたと思います。

John-T:自分の場合、ルーツは中学1年生のときに友だちから聴かされて衝撃を受けたレッチリ(Red Hot Chili Peppers)ですね。彼らに憧れてギターを手に取り、中学校、高校とずっとバンドをやっていました。
僕自身、バンドではギター担当だったんですけど、レッチリ楽曲の「ベース弾いてみた」動画をよく見ていたり、以前からベースの音に興味があったんですよね。だからなのか、ビートボックスをやってみたらベースが得意なことに気づいて。(ビートボクサーで)ベースができる人って意外と少ないんですけど、自分の場合は最初から結構できて、あるとき「それがJohn-Tの強みだよね」と言われるようになりました。ただ、ベースを主軸としたビートボックスの曲を作っていると、今でも自然と彼らっぽいコード進行になってるっていうくらいレッチリからは強い影響を受けています。
あと、自分は誰が聴いてもわかりやすいポップな楽曲も得意なのですが、それは中学高校でハマっていたアイドル系の楽曲からの影響なのかなと。お客さんがわかりやすくノレるように、合いの手を打つ場所を想定して曲を作ったりすることもあります。
――GBBで2023年に準優勝、2024年に悲願の優勝を果たされましたが、この一年でどのような変化や成長があったと感じていますか?
YAMORI:2023年までのスタイルは、どちらかというと聴かせるタイプで、ビートボックス的なテクニックで魅せる部分は控えめだったんです。そんななか2023年の決勝ではフランスのRogue Waveに音の強度、練度の両方でシンプルに力負けしたなと痛感したので、2024年はそこを意識して、曲作りではパワーをしっかり出すことにフォーカスしました。
John-T:自分たちの個性を残しつつ、バトルでも勝てるし音楽的にも魅せる。そのバランスを考えながら作れるようになったのが成長だと思います。理想を突き詰めるだけではなく、現場でパフォーマンスしたときにどう響くかを第一に考えるようになりました。
YAMORI:それと去年はGBB以外に何回もライブをさせてもらったことも大きいです。現場での観客の反応を見ることで、細かすぎる表現は逆に伝わりにくいということにも気づき、その都度修正していきました。
――ビートボックスのパフォーマンスにおける「強度」とは、具体的にどういったことなのでしょうか?
John-T:例えばハーモニーのように音楽的に綺麗な面をみせるということは、シンプルに音が大きいパフォーマンスに比べて、聴いている側からすると印象が弱くなりがちで。なので、よりインパクトのある強い音を、できる限り多く入れるようにしました。受け手がパワーを感じる音を各要素に入れていったんです。元々パワーを出せるタイプではあったので、そこをさらに意識して、綺麗な音だけじゃない部分で戦ったのが、去年の世界大会でした。
――Jairoの曲はメロディが強くキャッチーな印象を受けました。今のスタイルに行き着いた経緯を教えてください。
YAMORI:そもそも、そういうタイプのビートボクサーは珍しいんです。でも、John-Tはベースが元々強くて、僕は元々歌いながらビートボックスをするスタイルだったので、2人が掛け合わさったときに自然とそうなりました。
John-T:元々共通認識として「ビートボックスは音楽的なもの」という考えがありました。2人でネタを作るときに、ただバトルっぽいビートボックスではなく、曲として聴けるものを意識していたんです。そう考えると、ボーカルとベースに分かれるのは特に大きな狙いがあったわけではなく、必然的でした。つまり、ひとりで完結させていたものを2人でやることで、より幅が広がったという感じです。

「人の口から出る“揺らぎ”だからこそ、伝わる感情がある」
――世界大会での経験は今回の1st EP『Jairo』の制作にどう影響していますか?
YAMORI:それがそのままEPに直結しているというか、大会で披露したものを改めてレコーディングし直したという感じなので、作業自体はすごく早く終わりました。このEPで何よりよかったと思っているのが、クリック音を聴かずに録音したところで。グリッドに合わせたわけじゃないのに、ここまでぴったりになっているっていうのはなかなかおもしろいんじゃないかなと思っています。
――そもそも大会で使用した曲を作品としてリリースするということは、ビートボックスシーンではポピュラーなことなのでしょうか。
John-T:映像で出す人は結構いるかなっていう感じです。でも、EPとしてまとめてリリースする人はいなかったかもしれません。どちらかというと単曲で発表してるイメージですね。
YAMORI:2015〜2016年ぐらいからビートボックスの大会で決められた尺で作品として1曲作るっていう風潮が広がってきたんです。それまではずっと畳みかけるような感じというか、スキルのみにフィーチャーしてる感じだったんですけど、ちゃんと1曲としての展開とか構成も考えるようになって。その流れで、大会用の曲をYouTubeとかストリーミングで発表する人も現れ始めましたね。
――今回のEPを「Jairoの現在地とスキルがすべて詰めこまれた代名詞的な作品」と位置づけられていますが、これがそのまま全体のコンセプトとなっているのでしょうか。
YAMORI:そうですね。今回の作品は世界大会で披露した楽曲をまとめた形になっていて、2024年……というかこの2年間で積み上げたもの全てを詰め込んだという感じです。
2023年に関しては、初めてこのコンビで出場した大会だったので、「Jairoらしさ」っていうのも正直曖昧でした。あと、さっきもお話したように、2024年の大会に向けて曲を作っていく過程で「強い音」を取り入れたりしましたが、音が強くても観客が盛り上がらないこともあって。逆にJairoらしいメロディックなパートがすごく盛り上がったり、そういう新たな発見もありました。結局そこがJairoらしさで、一番みんなが聴きたいポイントなのかもしれないということに気づかされた部分もあります。そういったことも全て詰め込んだのが今回のEPなので、タイトルもそのまま『Jairo』にしました。
――収録曲それぞれについて、簡単に制作背景や特徴を教えてください。
YAMORI:1曲目の“Blue Girl”は、曲の元となる大部分をJohn-Tが作ってくれました。「手拍子できる曲がほしい」という話から始まり、彼が楽譜に起こしてくれて。ほぼ原案通りで、最初のフック以外はそのままだったので、割とすぐに完成しました。最後のパートには細かい音程のコンボがありますが、これができた瞬間「バトルで勝てる」って思いましたね。
John-T:“Favorite Mind (GBB ver.)”は元々YouTubeで公開していた楽曲のバトル用アレンジです。大会で披露したので、このEPにはGBBバージョンを収録しました。元のバージョンとの違いを楽しんでもらえると嬉しいです。
YAMORI:“S.T.I.M”は一番苦労した曲です。楽譜に起こさずにセッションで生まれた曲で、ビートの激しい展開が特徴です。大会の2、3日前にようやく最終版が完成しました。
John-T:最後の15秒の部分が決まらなくて、ライブをする毎に変えたりして。最終的に決めたものが上手くハマって、大会では一番盛り上がりました。苦労した分、愛着のある曲ですね。
YAMORI:“Cosmic Boy”はEPの中では一番最後にできた曲なのですが、2023年に披露した曲をアレンジしたセルフオマージュ的な作品です。2024年の大会では、決勝の2本目にこの曲を持ってきて、自分たちの活動における伏線を回収するような意図もありました。
YAMORI:“Dance Alive”は2024年の大会のために最初に作った曲です。2023年の大会ではしっとりした感じでしたが、2024年はパワーを出したかったので、この曲はダンサブルなビートで畳みかけるような展開にしています。EPの最後にこの曲を収録したのは、Jairoの始まりの曲であり、次に続いていくという願いを込めてのことです。YouTubeにUPしている映像では、縁の地を巡りながら最後は橋の下で撮っていて。ビートボックスシーンだったり日本国内から飛び出すというか、「ボーダーを越えていく」というメッセージを込めています。
――スタジオでふたり同時に一発録り、しかもクリックを聴かずに制作するユニークな録音方法を採用されています。この手法を選んだ理由と、その結果どのような音楽的な特徴や魅力が生まれたと感じていますか?
YAMORI:なんならモニターヘッドホンも使っていませんでした(笑)。レコーディング環境もそんな贅沢な環境じゃなかったこともありますが、結果的にマイクを通さず、生の音で合わせるのが一番やりやすいんです。
John-T:だからこそ生まれる揺らぎやグルーヴがあるというか。特にハモリに関してはお互い生音が一番合わせやすいと思っていて、逆にクリックを聴く方がやりづらいです。
――ビートボクサーが曲作りをする場合、例えば自分の声で作ったビートを録音して、それをDAWに入れてから編集して再構築する人たちもいますが、それとJairoのような作り方ではどちらが主流なのでしょうか。
YAMORI:今はDAWに入れてから再構築する手法が主流だと思います。でも僕は、あくまで「人の身体から出ている音」ということを、いかに気持ちよく伝えるかがビートボックスの本質だと思っているので、グリッドに合わせて切り貼りすることはあまり考えません。
人の口から出る「揺らぎ」だからこそ、伝わる感情がビートボックスにはあると思うんです。だから、僕らは基本的に一発録りにしていますが、それが一番Jairoらしい味が出る方法だと思っています。
ビートボックスシーンを越えた活躍を目指して
――おふたりはビートボックスをどのような音楽表現として捉え、どんな体験を届けたいと考えていますか?
YAMORI:ビートボックスは人間的な部分を一番ダイレクトに届けられる音楽表現だと思っています。生楽器でももちろん揺らぎはありますが、ビートボックスは人間の感情や身体的な揺らぎがよりストレートに出る表現/演奏方法だと思います。
ボカロのような無機質な音楽表現のエモさもわかるのですが、それとは違って人間の身体、精神に直結しているからこそ、受け手の感情にアクセスしやすい。だからビートボックスは揺らぎこそが命で、それをそのまま伝えることが大事なんじゃないかなと。とはいえ、ポップで聴きやすくしたいという思いもあるので、そこのバランス感覚が難しいんですけど。
John-T:僕も同じで、ビートボックスって本当に人間の体から出る音だけで構成されていて、それこそが特徴であり大事な部分だと思います。バンドだったら特定のジャンルに縛られることもありますけど、ビートボックスの場合はやろうと思えばロックもできるし、R&Bもジャズもクラシックもできる。枠に縛られない新しい音楽ジャンルのひとつだと考えています。
当然人の口から出ているものだから、どうしても音数自体は少ないんですけど、そんなミニマルなスタイルでも音楽的な魅力を感じ取ることができる。そこにビートボックスの価値があるし、そんなおもしろさや魅力を、ジャンルレスに届けられる存在がJairoだと思っています。
――ビートボクサーがオリジナル楽曲をリリースする意義については、どうお考えですか?
YAMORI:作品を作ることはすごくいいことだと思いますが、ちゃんとリリースするかどうかにはあまりこだわりがないですね。広がる機会やチャンネルが増えるのはいいことだなと思いますけど。
ただ、今の時代、ビートボックスの魅力を伝えるには絶対に映像が必要だと思っています。映像がないと口でやっていることや体で表現していることが伝わらないので、説得力がないんです。
John-T:だからこそ、逆に音源のリリースは挑戦でもあるんです。映像はたしかにビートボックスをやっている姿がわかりやすく伝わるし、マストだと思います。でも、普段から音源としてビートボックスを聴くことが一般的になれば、それは相当大きな進歩だし、すごいことだと思いますね。
YAMORI:たしかに。ある意味、今は少しずつビートボックスの価値を広げていくフェーズなのかも。他のビートボクサーの状況を見てると、音源のリリースってある意味リスナーやお客さんとのコミュニケーションのひとつだと思うんです。だからビートボックスが音楽として広がっていくのは、新しい言語が誕生するような感覚にも近いというか。
――YouTubeにアップする動画には国内外問わず多くのコメントが寄せられていますが、オンラインでの作品発表とライブパフォーマンスではどのような違いを意識していますか?
YAMORI:ライブでできることを音源でもやっているので、そこに大きな違いはないと思います。例えば、今回のEPのMVは“Dance Alive”以外は全部ワンカット撮影だから、ほぼライブ映像みたいなものなんです。もちろんMV自体は当て振りですけど、実際撮っているときも同じように演奏しているので、カットを繋ぐと違和感があるというか。いい意味でライブと音源がシームレスに繋がっていると思います。
John-T:一方で、ライブだからこそ楽しめる要素も作らないといけないとは思っています。そこのせめぎ合いを上手くやっていくことも今後の課題のひとつですね。
YAMORI:ただ、タッグチームのビートボックスはソロと違ってガチガチに構成を決め込むので、即興で何かを入れることはあまりなくて。特に間とか、「ここでこの音を出す」とか、決めたものをいかに練度高くやるかが重要で。だから逆にそこ以外の部分で何ができるか研究しています。
――EPと同日にPYRAMIDとの共演曲“Dig Deep”もリリースされました。PYRAMIDといえばギタリストの鳥山雄司さんとドラマー・神保彰さんからなる、ベテランミュージシャンによるスーパーユニットですが、このコラボレーションはどのようにして実現したのでしょうか。
YAMORI:以前、僕がソロでPYRAMIDのライブでコラボさせてもらったことがあって。今度は「Jairoでやりたいです」っていうことで、今回ご一緒させていただきました。
John-T:曲は事前に鳥山さんがトラックをある程度作ってくれていて、そのイメージに合わせて僕らがビートボックスを乗せた感じですね。
YAMORI:僕たちに入ってほしい箇所の指示があって、そこでのアプローチはお任せという感じでしたね。
John-T:半即興で録音したので、「これはここでやろう」と考えたパートと即興で別に録ったパートもあります。そういった新しいアプローチの発見もあったので、今後コラボする際の参考になりました。
昨晩のPyramid City Jam @ Billboard Tokyo ご来場いただき誠にありがとうございました。新旧取り揃えたメニューいかがだったでしょうか? 昨日のシークレットゲストHuman beat singer: YAMORIとのセッションをチラ見せよ。 #神保彰 #YAMORI @pyramid_123 pic.twitter.com/4UYuNWZHCA
— Yuji Toriyama (@YujiToriyama) November 10, 2023
――5月には東京・渋谷WWWでの『BeRec LIVE Vol.1』への出演も控えています。このEPをきっかけに、今後どのような活動を展開していきたいですか?
John-T:今回のEPだけでなく、今後も曲をたくさん作っていろんな媒体で発表して、多くの人に聴いてもらえるようにしたいです。僕は元々ビートボックスをやる上で、ビートボクサーやビートボックス好きにしか伝わらない作品じゃなくて、一般的な音楽リスナーも取り込めるぐらいの作品を作るという目標があるんです。だから、今後も特に気を衒ったことをするつもりはないですね。誰が聴いても「これはビートボックスだけど、ちゃんと音楽してるね」と思ってもらえる曲を作っていきたいです。
YAMORI:そもそも僕らが考えるビートボックスの評価軸は、他のビートボクサーとは結構違う気がしていて。だからこそ僕らが追求するビートボックスは一般リスナーの方にも届くんじゃないかなって思うんです。人を驚かせるようなスキルというよりも、純粋に音やメロディで勝負しているからこそ、結果的にそれがポップでキャッチーな音楽性に繋がっているんじゃないかなって。
あと、去年の世界大会で優勝したことで、ビートボックスシーンでは僕らが世界一であることが証明できました。なので、今後は道端で人に「世界一のビートボックサーは誰?」と聴いたとき、迷わず「Jairoでしょ」って名前が挙がるような存在になるのが目標ですね。
【リリース情報】
Jairo 『Jairo』
Release Date:2025.02.26 (Wed.)
Tracklist:
1. Blue Girl
作詞作曲:YAMORI, John-T
2. Favorite Mind (GBB ver.)
作詞:YAMORI
作曲:YAMORI, John-T
3. S.T.I.M
作詞作曲:YAMORI / John-T
4. Cosmic Boy
作詞:YAMORI
作曲:YAMORI, John-T
5. Dance Alive
作詞作曲:YAMORI, John-T
All Mix & Mastering by Shimo-Ren
【イベント情報】
『BeRec LIVE Vol.1』
日時:2025年5月3日(土)OPEN 16:15 / START 17:00
会場:東京・渋谷 WWW
料金:ADV. ¥5,800(1D代別途)
出演:
AMBIENS
BATACO
chee
Jairo
Jene
MiCo
音語
ヨコノリRecords
※オールスタンディング
※未就学児入場不可