Aeris Roves

Best Dressed Man

Aeris Roves / Best Dressed Man
またもロンドンから若き才能が登場。Two Inch PunchことBen Ashを夢中にさせるその歌声、作曲センスにぜひとも注目を

イギリス北部のヨークシャー出身、現在はサウス・ロンドンを拠点とする弱冠20歳のSSW、Aeris Rovesによる新曲「Best Dressed Man」が素晴らしいのです。

すでに“BBC Sound Of 2018”のロングリストにも選出された気鋭のニューカマー・Billie Eilishのツアーに帯同したことから、明らかに彼をフックアップしようとする人が向こうの業界に存在していることを感じさせますが、それも納得。

本楽曲は、なんでも彼のマネージャーがデモをTwo Inch PunchことBen Ashに聴かせたところ、その才能に惚れ込み、プロデュースを担当。そしてこの度、見事世に放たれることに。

Two Inch Punchと言えば、これまでにJessie Ware、Sam Smith、Years & Yearsなど、名立たるアーティストの作品を手がけてきた名プロデューサーですが、The Line of Best Fitによると、この曲のデモを聴くや否や、Ben Ashは進行中だったプロジェクトを全て中止し、彼と仕事したいと思ったそうな。そして、「この国(イギリス)に絶対に必要な存在だ」とまで言わしめるほど。

とても20歳とは思えぬ、成熟を感じさせる滋味深い歌声、そしてイギリスらしい湿っぽいメロディに、ヒップホップを自然に通過したかのような、時折見せるラップと歌唱の絶妙な間をいくようなフロウ。そこにTwo Inch Punchの先鋭的なプロダクションが加わった、今日的な素晴らしいポップ・ソング。あまり例える相手が見つからないのですが、小袋成彬のソロ作に近いような気もします。

ちなみに、マネージャーがTwo Inch Punchに送ったと思しきデモ Ver.も公開されております。こちらはアコギ一本の弾き語り、しかもiPhone録音? のようですが、確かにこれだけでも十分に聴けてしまうほど、曲の良さが際立っています。

ロンドンからは今、Tom MischやCosmo Pyke、Loyle Carner、Rex Orange Countyなど、ソロで活躍する若き才能が続々と登場していますが、彼もそのラインに並ぶ存在になるのではないでしょうか。ちなみに、Two Inch PunchはRex Orange Countyの「Best Friend」や「Uno」も手がけています。やはり、色々と繋がってくる気がしますね……!

Takazumi Hosaka

Curator & Interviewer

Takazumi Hosaka

情報時代の野蛮人です 【影響を受けたアーティスト】 ↑The High-Lows↓ / Sex Pistols / The Strokes