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INTERVIEW / 堀込泰行『GOOD VIBRATIONS』全曲解説


D.A.N.、tofubeats、シャムキャッツ、WONK、□□□らとコラボした異色の新作EPを全曲解説!

2017.11.22

キリンジから脱退後、ソロ・アーティストとして歩みを進めている堀込泰行。1stアルバム『One』からおよそ1年、本日11月22日(水)にリリースする新作EP『GOOD VIBRATIONS』では、D.A.N.、tofubeats、□□□ (クチロロ)、シャムキャッツ、WONKといった、近年の国内音楽シーンを賑わす気鋭のアーティストたちとのコラボレーション楽曲を収録。堀込泰行が紡ぐ歌とメロディに、様々な感性と個性がぶつかり、化学変化を起こすという非常に興味深い内容となっている。

今回、Spincoasterでは堀込泰行本人によるEPの全曲レビューを掲載する。各アーティストに対して抱く印象や、それぞれの楽曲制作におけるプロセスについて語ってもらった。本人からの実直なコメントを読み進めることで、本作が堀込泰行自身にとっても、コラボーレーションしたアーティストにとっても、そして、我々リスナーにとっても、非常に刺激的な作品となっていることがわかることだろう。

Text by Kohei Nojima


GOOD VIBRATIONS

 1. EYE + D.A.N.

D.A.N.の「ビートやリフ、歌のフレーズをループしながら、曲として展開していく作り方」と、僕の「メロディとコードを中心に曲を作っていくやり方」が、とても上手く融合して成り立っている曲だと思います。最初はピアノ、ドラム、ベース、歌だけのシンプルだったデモに、D.A.N.の3人がフックとなる楽器のフレーズや、デモにはなかった展開を加えてくれて、見事、カッコいい曲にしてくれました。歌詞も櫻木さんとの共作で、自分ひとりでは作れない世界観が描かれていると思います。サウンドと同じくらい歌詞も気に入っています。


 2. THE FLY + tofubeats

トーフくんには何を渡しても大丈夫だろうと思っていたので、いわゆる歌モノっぽいポップスにせず、極端にシンプルな、ほぼ2コードを繰り返すだけの曲をお願いしました。彼は神戸で僕は東京ということで、コミュニケーションはメールを介した音源のやりとりと、その際に添えられたメッセージのみ。その往復を今回コラボしたアーティストの中で一番多くやりました。そのおかげか、ほぼ二人で狙った通りのサウンドに出来たと思います。歌詞は食虫植物とハエの関係性から発想。それを人間のアレやコレやに置き換えてみました。


 3. バース・コーラス + □□□ (クチロロ)

三浦君の書いた歌詞に僕がメロディをつけた、いわゆる詞先というやつです。ヒップホップ以降の感性を持つ彼の詞にメロディを乗せることは本当に楽しい行為だったし、たくさんの刺激を受けました。言葉がサウンドのようにスッっと耳に入ってくるのは、三浦君が綺麗に韻を踏んで歌詞を書いてくれたことに由来するところが大きいと思います。□□□も僕も、おそらく軽い気持ちで臨んでスタートしたこのコラボですが、それゆえに力みが無く、飽きの来ないAORが出来たのではないかと思ってます。リズム隊もところどころ斬新でカッコいい!


 4. Beautiful Dreamer + シャムキャッツ

最初の打ち合わせの時に、すでにシャムキャッツがリハーサルでこの曲を彼ら流にアレンジしたものを聴かせてもらい(あまりのカッコよさに)その場で「この路線でお願いします」という僕の気持ちを伝えました。スマホで録られた、ざっくりとしたデモではあったけど、この曲の雰囲気はすでに完成されていました。彼らとは、その後2回ほど一緒にスタジオに入り、お互いに気になる箇所を伝え合うなどして、レコーディングはとてもスムーズに終了! この演奏の一体感と熱量はバンドならではのものだと思い、羨ましく感じたのを覚えてます。


 5. Dependent Dreamers + WONK

WONKに頼むのだから、英詞で行こうということで作詞をケントさんにお願いしました。歌入れはケントさんのディレクションのもと、さながら明るい千本ノックのような感じで、大変だけど楽しかったです(笑)。サウンド的には、WONKは尖ったバンドなのでどんな曲をお願いしようかと結構悩んだ末、なぜだかとりあえず、昔のリズム&ブルース的なメロディから始まって、そこにキャッチーなサビの付いた、いわゆる歌モノ的なデモを渡しました。それを見事にWONK流に解釈してくれて、とてもおもしろい楽曲になったと思います。


 6. エイリアンズ(Lovers Version) + THE NEW SHOES

ライブのリハーサルの時にスタッフが言った「ラヴァーズっぽくしたら合うんじゃない?」という提案のもと、リハーサルを繰り返す中で、自然と今のアレンジになっていきました。各パートそれぞれがそれぞれのアイディアを出して演奏が成立しているので、ナチュラルなバンド感が出ています。僕としては『エイリアンズ』の別アレンジというより「新しい曲が一曲出来た」くらいの思いをこのラヴァーズ・バージョンに対して持っています。そして、僕らのバンド・アレンジをアレンジ以上のものにしてくれた、エンジニアの内田さんにも大感謝です!


 総括コメント

もっと色んなタイプの人、色んな世代の人、に自分の音楽を聴いてほしいという想いから、EP『GOOD VIBRATIONS』を作ろうと思いました。かねてから僕の気になっていたアーティスト、好きなバンドなど、世代にとらわれず声をかけてみようと思いました。結果、不思議な統一感とバラエティ感のある、EPとは言え何かアルバムのような佇まいもある作品になったと思います。


【リリース情報】

YASUYUKI HORIGOME + D.A.N. 『EYE』
Release Date:2017.11.03 (Fri.)
Cat.No.:COKA-54
Price:¥1,389 + Tax
Tracklist:
A1. EYE + D.A.N.
B2. EYE + D.A.N. (Instrumental)

※7インチ・アナログ・レコード
※800枚限定生産

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堀込泰行 『GOOD VIBRATIONS』
Release Date:2017.11.22 (Wed.)
[CD]COCP-40191 ¥2,000 + Tax
[LP]COJA-9329 ¥3,000 + Tax ※800枚限定生産
1. EYE + D.A.N.
2. THE FLY + tofubeats
3. バース・コーラス + □□□ (クチロロ)
4. Beautiful Dreamer + シャムキャッツ
5. Dependent Dreamers + WONK
6. エイリアンズ(Lovers Version) + THE NEW SHOES


【イベント情報】

・東京
12月2日(土)代官山蔦屋
開始時間:15時〜
会場:代官山蔦屋3号館2階 イベント・スペース
http://real.tsite.jp/daikanyama/

・大阪
12月8日(金)梅田蔦屋書店 
開始時間:19時〜
会場:梅田蔦屋書店4th ラウンジ
http://real.tsite.jp/umeda/

・名古屋
12月9日(土)草叢BOOKS新守山店
開始時間:16時〜
会場:草叢BOOKS新守山店
http://kusamura.life

■『GOOD VIBRATIONS』リリース記念イベント情報:http://columbia.jp/horigomeyasuyuki/live.html

■日本コロムビア 堀込泰行 HP:http://columbia.jp/horigomeyasuyuki/

■堀込泰行 オフィシャル・サイト:http://natural-llc.com/yasuyuki_horigome/


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