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Vampire Weekend / Harmony Hall


春の芽吹きを感じさせる5年ぶりのカムバック・シングルがリリース! 2019年の米国を描くプロテスト・ソング的側面も

2019.01.25

Vampire Weekend(ヴァンパイア・ウィークエンド)がいよいよカムバック。今春リリースが予定されているおよそ5年ぶりのニュー・アルバム『Father of the Bride』から、両A面リード・シングル『Harmony Hall / 2021』が公開されました。

まるで春の芽吹きを感じさせるかのようなオーガニックな質感漂う今作は、Greg Leisz、Dave Longstreth(Dirty Projectors)、Rostam Batmanglij(元・Vampire Weekend)などがゲスト参加。

暖かな音色とは対照的なリリックでは、予てから米国内で問題視されている上流キャンパス内で増幅される白人至上主義者によるヘイト活動への言及とも取れるような表現も。「邪悪な蛇(ティー・パーティー運動で掲げられるガズデン旗のメタファー)」から離れて、よりよい方向へ自分を変えていく(脱皮する?)というメッセージの暗示が指摘されています。

さらに、メンバー3人の母校であるコロンビア大学の学生寮を示唆する「Harmony Hall」というタイトルから、ますますエコー・チャンバー化していく白人至上主義運動に対しての反対声明というダブル・ミーニングにも感じられます。

また、以前よりパンク・ロックからの影響について言及していたEzraならではの、トランプ政権以降のプロテスト・ソングという見方も一部であるようです。

同時に発表された「2021」では、すでに話題になっている通り、細野晴臣が無印良品20周年記念オムニバス・アルバム『MUJI BGM1980-2000』に提供した「TAKING -BGM ver.-」(もともとは細野晴臣のカセット・ブック『花に水』収録曲)をサンプリング。『Beats 1』でのインタビューによれば、細野晴臣のこの曲に感銘を受けたEzraが、繰り返し聴きながら「2021」を書いたことが語られています。

今後については、アルバム・リリースまでの3ヶ月に渡って各月2曲ずつニュー・シングルを公開することも明らかに。そして、18曲収録のダブル・アルバムとは一体どのような内容となるのか。いずれにせよファンにとって待ちに待った1年となりそうです。


【リリース情報】

Vampire Weekend 『Harmony Hall / 2021』
Release Date:2018.01.24 (Thu.)
Label:Sony Music Entertainment & Columbia Records
Tracklist:
1. Harmony Hall
2. 2021

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