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Rootscoaster Vol. 174 / John Natsuki


Tempalayのドラマーとしても知られるJohn Natsukiが待望のソロALをリリース。カオティックなその才能に影響を与えた作品とは

2020.03.10

John Natsukiが1stアルバム『脱皮』を3月4日(水)にリリースした。

Tempalayの一員として、変幻自在のグルーヴの要を担うドラマーとしても知られるJohn Natsuki。昨年リリースした5曲入りEP『Theatre of Strange』、シングル「化けの皮」経てリリースされた本作『脱皮』は、DIYな質感を擁した打ち込みを軸に、ゴシックなトラックにエモーショナルな歌唱が乗っかる「赤い目」、トラッシーなパンク・ナンバー「get down JESUS」、ヒップホップWEBマガジン「Playatuner」の代表としても活動するラッパー/プロデューサー・Kaz Skellingtonを招いたポップかつキッチュな「ぼくはシモベくん〜呪縛からの解放〜(feat.Kaz Skellington)」など、多様な音楽的要素を取り込んだカオティックな意欲作となっている。

今回はそんなJohn NatsukiがRootscoasterに登場。本人のコメント共に、複雑怪奇な才能を形作ったルーツの一部を楽しんでほしい。

Text By Takazumi Hosaka


1. Zilch / ELECTRIC CUCUMBER

同じ神奈川県横須賀市出身ということもあって幼い頃から身近な存在だったX JAPANのギタリスト、hideが海外活動のために結成したバンド・Zilchの曲なんですが、当時洋楽なんてほとんど聴いたこともない中学生の自分にとっては衝撃的だったインダストリアル・サウンドに度肝を抜かれたのを、今でもハッキリと覚えてます。その後Nine Inch NailsやEinstürzende Neubautenなどに派生していきました。


2. Bauhaus / In The Flat Field

耳障りなほどノイジーなギターや攻撃的なリズムに病みつきになっていた自分にとって、ダークでゴシックな世界観の中で狂い叫ぶPeter Murphyはまさにヒーローでした。これを聴いてる時期に、自分の憧れのアーティスト像みたいなものが形成されていったのかもなぁ。


3. The Cure / The Lovecats

ボサボサ頭に真っ黒アイシャドウのゴシックなルックスからは想像も出来ないような妙に明るい曲達が、僕にポップの面白さを教えてくれた気がします。ストレンジなポップに惹かれるきっかけとなった一曲。ティム・バートン好きは絶対に好きな世界観。


Message

たった3曲で自分の音楽的ルーツを語るのは難しい(というか100%無理)けど、自分のアーティストとしての、はたまたエンターテイナーとしてのルーツはなんとなく感じ取ってもらえたのではないでしょうか。ぜひ曲だけじゃなくミュージック・ビデオもチェックしてみて下さい。


Profile

Tempalayのドラマーとして活躍するほか、2019年より開始したソロ名義“John Natsuki”では自身でボーカル、シンセサイザー、トラック・メイクを手がける。インダストリアルからトラップ、ゴシック、ポストパンクまで様々なジャンルを横断しジャパニーズ・ポップ・ミュージックの概念をひっくり返すようなサウンドを展開。また、多種多様なジャンルの影響を受け生み出される予測不能な楽曲を武器に、エキセントリックなショーを披露する。


【リリース情報】

John Natsuki 『脱皮』
Release Date:2020.03..04 (Wed.)
Label:SPACE SHOWER NETWORKS INC.
Tracklist:
1. Film of Life
2. 化けの皮
3. get down JESUS
4. My Shadow
5. ぼくはシモベくん〜呪縛からの解放〜(feat.Kaz Skellington)
6. 嬉声
7. 赤い目
8. Airhead
9. 全部大嫌いだな
10. かくれんぼ

■John Natsuki:Twitter / Instagram / SoundCloud


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