SIRUP初のZepp単独公演『channel 01』が12月4日(水)東京・Zepp Diver Cityにて開催された。このZepp単独公演は、5月にリリースした1stアルバム『FEEL GOOD』を引っさげ、6月から7月にかけて全国6都市を巡回した『FEEL GOOD TOUR 2019』のツアー・ファイナル内でアナウンス。発表されるや否やチケットの応募が殺到し、東京・大阪ともに即日ソールドアウトしたことでも大きな注目を集めた。今回はファンからも熱い注目を集めた同公演のレポートをお届けする。
Text by Toru Miyamoto
Photo by Leo Youlagi
Zepp Diver Cityに到着すると、会場で販売されたばかりのパーカーやロンT、adidasのコラボ・ジャージを着用し、本公演『channel 01』を心待ちにしているファンの姿が目立つ。ステージ上にはネオン・ライトのSIRUPロゴが青く、『channel 01』の文字が赤く光り、近未来的な世界観を演出する。
この日のDJを務めたYOSA & TAARはSoulflexの「Awake」やThe Internetの「Come over」などをプレイし、観客の調子を上げていく。後半になるにつれ、Bill Withersの「Lovely Day」からJohn Valentiの「Why Don’t We Fall In Love」に繋げ、会場をディスコへと変貌させていく。そして、この日のハイライトとなったBoz Scaggsの「JOJO」から『channel 01』本編へと繋げた。
バンド・メンバーはSIRUPが所属する大阪のクルー・SoulflexからFunky D、RaB、Akiee、KenT、そしてGtのHISAにShin Sakiura、showmoreの井上惇志を加えてのフル編成。メンバーに続いてSIRUPが登場し、大歓声が上がると「Everybody! 祭りやぞ、楽しんでいこうぜ!」と叫び、「Synapse」をパフォーマンス。SIRUPの歌声とバンドによるアレンジが最高だ。
そのまま「Pool」へ繋ぎ、「踊る準備できてる?」と「PRAYER」「バンドエイド」を。「次もまたディスコやろうや」と「CRAZY」を披露し、観客をヒートアップさせていくSIRUP。そのまま11月にリリースされたばかりの新曲「Light」も見事に歌い上げる。途中の歌詞「おれらは音楽に救われてるな」の部分では力強さを感じた。
「改めて、SIRUPです。『channel 01』にようこそ! なにが『channel 01』か? めっちゃシンプル。チャンネルが揃ったやつらでイベントしようっていう、ただそれだけなんです。今日は豪華で贅沢なゲストが揃ってくれて、早めの忘年会だと思って、そのまま年末まで突っ走ってくれたら良いと思います。おれもそのつもり! OK?」とMCを挟み、「だいぶ温まってきたと思うから、ゆったり踊る時間を設けよう」と「LOOP」をパフォーマンス。
そのまま「みんなゆっくりしたダンスは踊れる?」と問いかけると、勘の良い観客からは歓声が上がり、「ファースト・ゲスト! BIM in the place to be!」とBIMが登場。披露されるのはもちろん「Slow Dance」。SIRUPとBIMの共演に酔いしれる観客。MCではBIMが「中学生のときに、Zeppの一番後ろで背伸びして観てたんですけど、SIRUPくんのおかげでステージに立てちゃいました。ありがとうございます! 夢がある人はSIRUPくんにお願いしたら良いと思います。叶えてくれるかもしれない」とZeppでの思い出話を挟みつつ、ステージを後にした。
「『channel 01』には今繋がってる仲良い人たちを呼んでるんですけど、毎年ワンマンとは別でやっていきたいと思ってるんですよ」と、今後の『channnel』の展望も語るSIRUP。そして、「今日のバンド・メンバーにShin Sakiuraがいるんですけど、一緒に作った久しぶりな曲をやろう」との言葉から「Last Dance」、「Rain」に繋げ、しっとりと歌い上げる。
「Mirror(選択)」のイントロが流れると、DJ/プロデューサーのYonYonが登場。ミラーボールが回る中、グルーヴィーなサウンドとふたりの相性はバッチリ。曲が終わり、「SIRUPをやり始めて、早い段階でYonYonとは曲を作ったもんな」と話すSIRUPに対して、YonYonは「それは『Mirror(選択)』の話ですか?(笑)」と噛み合わないMCでも笑いを誘う。ふたりの親密さが伝わるシーンであった。
「今日はこんな感じでいつもよりも多く喋っております。『祭りやで』って言うつもりはなかったけど、言ってもうたしな(笑)。祭りに来てくれてありがとう! 後半戦でございます! まだいけるやろ? このまま盛り上がっていこうぜ、Everybody!」と「Maybe」、YOSA & TAARとの共作曲「Fever」をパフォーマンス。
そして「そのまま遊んでいこうぜ!」と「PLAY」へと繋げ、TENDREが登場した。ステージ上で歌うふたりの姿はまるで遊んでるようで、オーディエンスへもその雰囲気の良さは伝搬する。そして「TENDREとは、showmoreのスリーマンで会ったんだよね。そこでキーボード弾いてくれてるshowmoreのあっちゃん(井上惇志)が紹介してくれて」と、MCではふたりの出会いを語る。TENDREも「あっちゃんのおかげだよ、ありがとね。感謝してるよ!」と感謝の言葉を伝え、ステージを後にした。
「鬼の後半戦やで。今日は平日開催なのに、来てくれてありがとう! 仕事切り上げたりして、文句とか言われたかもしれないけど、関係あらへん! 今日はそういうストレスを発散しに来たんやろ! No Stressでいこうぜ、Everybody!」とオーディエンスを煽り、「No Stress」を披露。観客からは大合唱が起こり、会場がひとつに。そのまま「Evergreen」「LMN」を歌い、会場のピークを更新し続ける。そして「now」のイントロが流れると、showmoreの根津まなみが「お待たせー!」と登場。オーディエンスも大歓声で彼女を迎える。なかなか生で聴くことができないデュエットに歓喜の声が挙がる。
曲が終わると、根津まなみが「今日はうちの井上くん(井上惇志)が頑張ってますけど、告知しても良いですか? 2月5日にリキッドルームでshowmoreのワンマンやりますので、よろしくお願いします! 今日から2次先行も始まりますので」と話す。それに対し、SIRUPが「知らんかった!」と返すと、「え、言ってないの?」と根津が井上惇志を詰める場面も。これには会場中が笑いで包まれる。根津まなみがステージを去ったあと、井上惇志はSIRUPからマイクを渡され「まさか根津さんにZeppで怒られると思わなかった……」と話し、再び観客から大きな笑いを誘った。
「超後半なんですけど、『channel 01』ではネオンとか未来な世界観とクラブ感を出したくて。自分のワンマン・ショーではなく、みんながクラブに遊びに来て、踊りに来たって感じをやりたかった。みんな来てくれて本当にありがとう!」と「SWIM」を披露。SIRUPは観客に「Good music」「We love it」というコール・アンド・レスポンスを求め、会場全体で大きな一体感を演出。「LAST SHITいって良い?」との言葉にはオーディエンスも残念そうな表情を見せるが、「Do Well」のイントロでそれも吹き飛ばされる。この日一番の盛り上がりを見せ、「ありがとう!バンドにも拍手を!」と挨拶し、ステージを後に。
アンコールではSIRUPが「今日はしっとり終わるんやけど」と椅子に座り、新曲をパフォーマンス。この新曲はタイトルもまだ明かされていないが、2020年3月にリリースされる新作EPへの期待も高まる、白眉の出来であった。最後に「ありがとう! また会おう、みんな!」と再び別れの言葉を告げ、この日の公演に幕を下ろした。
2. Pool
3. PRAYER
4. バンドエイド
5. CRAZY
6. Light
7. LOOP
8. Slow Dance feat. BIM
9. Last Dance
10. Rain
11. Mirror (選択) (YonYon&SIRUP)
12. Maybe
13. Fever
14. PLAY feat. TENDRE
15. No Stress
16. Evergreen
17. LMN
18. now (showmore feat. SIRUP)
19. SWIM
20. Do Well
[Encore]
21. 新曲
【イベント情報】
SIRUP 『channel 01』
日時:2019年12月4日(水) Open 18:30 / Start 19:30
会場:東京・Zepp Diver City
日時:2019年12月12日(木) Open 18:30 / Start 19:30
会場:大阪・Zepp Namba
【リリース情報】
SIRUP 『タイトル未定』
Release Date:2020.03.25 (Wed.)
[初回生産限定盤] CD+DVD ¥3,800 + Tax
[通常盤/永続盤] CD Only ¥1,800 + Tax
※初回デジパック紙ジャケ
※全6曲収録予定
※初回版DVDには全国ツアー『FEEL GOOD TOUR 2019』ツアー・ファイナル東京@LIQUIDROOMを収録