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REPORT / 『SIGNET ROOM supported by Spincoaster』


おかもとえみ、Mom、Gokou Kuytら出演イベントが趣向を凝らした配信企画として復活! EBISU BATICAが仕掛ける新たなライブ体験

2020.07.03

Text by 大胸筋の妖精テリー・マザーファッカー・虎

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響と都や政府の外出自粛の要請を受け、3月19日(木)に東京・EBISU BATICAにて予定されていた人気イベント『Signet』は開催中止を余儀なくされた。だが、急遽ライブ配信企画『SIGNET ROOM』として復活。Spincoasterのサポートにより、特別配信番組として7月1日(水)にオンエアされた。

今回出演するのは20代を中心にした6組。収録現場はBATICAの1Fラウンジをまさに部屋のように演出した特別な空間となった。

トップ・バッターは釈迦坊主などのライブDJも務めるHIGH-TONE。トラップを中心にした選曲ながらも邦洋と違和感なく繋げており、若手ラッパーの音源のクオリティーを再確認させてくれるようなミックスとなっていた。

そしてオープニング・アクトとして登場したのは、SoundCloudを中心に活躍している若手超有望株・Foodsだ。まだ正式にリリースされた音源がないので知る人ぞ知るといったアーティストではあるが、その風貌からは想像できないパワフルな表現により彼の持つポップネスが存分に発揮されていてオープニング・アクトとしてこれ以上ない景気付けになったに違いない。

続いて登場したのは本日の主役の1人であるGOKOU KUYTだ。今回の部屋というコンセプトを充分に感じさせる肩の力を落とした脱力感あるパフォーマンスとなっていて新世代アーティストたる由縁を感じさせた。そんな中でもしっかりと楽曲が持つキャッチーさと彼のキャラクター性を短い時間で遺憾なく発揮させていた。

続くMomは新作『21st Century Cultboi Ride a Sk8board』の楽曲を中心としたライブとなっており、彼にしか作れないマッドとポップが両立した楽曲をライブならではの熱量で披露した。特に「マスク」は彼ら世代にしか表現できないブルースのような力強さも感じた。

本日のライブ・アクトを締め括るのはBATICAへの登場は初となるおかもとえみ。様々な野外フェスなどにも出演しているだけあり、配信でありながらも画面の向こう側のオーディエンスを意識したパフォーマンスは堂に入ったものだった。名曲「HIT NUMBER」に揺られて、にこやかに歌う彼女の姿は殺伐とした現状を音楽によって忘れさせてくれる最上のひと時だったように感じる。

イベントの最後を飾るのはBATICAではお馴染みの原島“ど真中”宙芳。今回の出演陣の中では最年長となるが、それゆえの経験とセンスで抜群のパーティDJっぷりを発揮していた。配信中もスタッフとの乾杯から始まり、スタジオにある小道具を使って遊んだり、スタッフとTシャツを交換するなど、彼らしいパーティの流儀を画面越しに感じ取れて、観ているこちらも笑いながら一緒に楽しめるひと時となっていた。

幻のイベントと化す寸前だったものの、趣向を凝らした配信企画として生まれ変わったこの復活劇は、これまで中止や延期となったイベントへの新しい回答だったようにも感じる。今後も同様の形でイベントと連動した配信企画も控えているだろう。

今回、配信という形で第2回目の開催となった『Signet』。今後も若手アーティストの登竜門的イベントになっていくのではと予感させるものがあった。次回はぜひリアル・イベントとしてこの“部屋”に我々も帰っていきたいものである。

なお、『SIGNET ROOM』の視聴チケットは現在も発売中。7月5日(日)までアーカイブ視聴可能となっているので、見逃した方は今からでもチェックを。


【配信情報】

『SIGNET ROOM supported by Spincoaster』
日時:2020年7月1日(水) 20:00〜
配信先:Qumomee
料金:¥1,000 
出演:
[LIVE]
おかもとえみ
Mom
Gokou Kuyt

[Opening Act]
Foods

[DJ]
原島”ど真ん中”宙芳
HIGH-TONE

主催/企画:BATICA
協力:Spincoaster

チケット詳細

※チケット購入で7月5日(日) 23:59までアーカイブ視聴可能

Batica オフィシャル・サイト

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