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PJ Mortonがニューアルバム『Cape Town to Cairo』を6月14日(金)にリリースした。
今年3月に開催され、ソールドアウトとなった来日公演も記憶に新しいPJ Morton。Maroon 5のメンバーという顔を持ちつつ、ソロアーティストとしては5度もグラミー賞に輝くという実績を持つ。そんな彼の最新アルバムは、自身がアフリカの都市を巡って完成させた一作だという。
2023年の秋、PJ Mortonは「一ヶ月でアルバムを完成させる」というミッションを自らに課し、南アフリカのケープタウンやヨハネスバーグ、ラゴス(ナイジェリア)、アクラ(ガーナ)、カイロ(エジプト)といったアフリカの街を訪れた。
PJ Mortonは本作について、次のようにコメントしている。「このアフリカ大陸に滞在している間のモーメントを捉えたいと思ったんだ。だから、アフリカの地に降り立つまでは何も(曲を)書かず、アフリカを発ってからも何も書くまいと思った。考えすぎるのはやめて、自分の本能を信じようとしたんだ。実際に、自分の考えやインスピレーションが生々しいまま一緒くたになって出来上がったのが、このアルバム。もちろん、R&Bやソウルの要素もあるし、“Simunye”にはゴスペルの要素もある。“Count On Me”はポップ色の濃い曲だし、“All The Dreamers”はジャズっぽく仕上がっている。アフリカのインスピレーションが全て合わさって出来たサウンドなんだ。この音楽がどのジャンルにフィットするのか、厳密には決まっていない。結局のところ、全てはアフリカから始まっている。『Cape Town to Cairo』は、自分流の音楽版アフリカンディアスポラなんだ」。
アフロビーツをグローバルに広め、Ed Sheeranとの“Peru”が世界中で大ヒットを記録したナイジェリア出身のFireboy DML、Burna Boyらを手がけ『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(原題:Black Panther: Wakanda Forever)のサントラにも参加した若きプロデューサーのP. Priime、Fela Kutiを祖父に持ち、グラミー賞へのノミネート経験もあるMádé Kutiといった、現在のアフリカンミュージックならびにアフロビーツの熱気を伝える若手アーティストらが参加。
さらに南アフリカのジャズシーンを牽引するトランペット奏者のNdabo Zulu、パリ生まれのナイジェリア人SSW・Asa、そしてアフリカンミュージックのルーツを体現するコーラス・グループのSoweto Spiritual Singersといった、アフリカの音楽的魅力を表現し続ける才能豊かなミュージシャンらも参加し、PJ Mortonの音楽的旅路を彩る。
また、フロリダ・ウォルトディズニーワールドリゾートの新アトラクション「ティアナのバイユー・アドベンチャー」では、PJ Mortonが書き下ろしたオリジナルの楽曲が使用される。これは彼の地元でもあるニューオーリンズを舞台にした映画『プリンセスと魔法のキス』にインスピレーションを受けて作曲したもので、PJ Mortonはディズニーアトラクションの音楽を手がけた最初の黒人作曲家となった。2024年後半にはカリフォルニア・ディズニーランドリゾートでも同アトラクションがオープン予定だという。
加えて、11月にはPJ Mortonの自伝本『Saturday Night, Sunday Morning』も刊行予定。音楽シーンの先駆者的存在となったPJ Mortonのこれまでの歩みや音楽と信仰、音楽ビジネス、人種、自身の音楽論、インディペンデントミュージシャンとしていかに成功したかについてなど綴られているという。
【リリース情報】
PJ Morton 『Cape Town to Cairo』
Release Date:2024.06.14 (Fri.)
Label:Morton Records / EMPIRE
Tracklist:
1. Smoke & Mirrors
2. Count On Me feat. Fireboy DML
3. Please Be Good
4. Who You Are feat. Mádé Kuti
5. Thank You
6. I Found You
7. All The Dreamers feat. Asa & Ndabo Zulu Home Again
8. Simunye (We Are One) feat. Soweto Spiritual Singers