東京を中心に活動する宅録音楽家・perfect young ladyがベストアルバム『BEST 2020-2023』を5月22日(水)にリリースする。
2021年にカセットをリリースして以降、定期的にリリースしている新曲入りCD-Rは毎回即完売。さらにロンドン拠点の3人組・KERO KERO BONITOによる年間ベストアルバムに『PYL DEMO AND…』が選出されるなど、国内外からの注目を集めることperfect young lady。本作には全21曲、収録時間はCD容量ギリギリの72分というボリューミーな一作。大部分の曲でボーカルを新録している。
なお、本作は5月18日(土)に東京・新宿red clothにて開催されるイベント『ROLLIN’』の会場にて先行販売される。
【亜蘭トーチカ(アナルテクノ) コメント】
自らをperfect youngladyと名のる女性、この人が2020年にSoundCloudで楽曲を発表し始めた時、彼女についてわかっていることはそれだけだった。
一体どんな人なのか、そもそも一人なのかグループなのかも分かっていなかった。ただ、とてつもなく良い曲を次々と発表しているアカウントが突如として現れ、その楽曲を聴いた誰もが皆、コイツは一体何者なんだと思った。
日本のニューウェーブや渋谷系をごちゃ混ぜにしたストレンジ・ポップ。キャッチーなメロディーにのせられた切ない歌詞。人をくったようなキッチュなアートワーク。それらに彩られ、やたらと泣かせるポップスが次々とこの世に生み出されていた。そして驚くべきはその発表スピードだった。
このアルバムはベスト盤ということで21曲が収録されているが、おそらくその3倍以上は曲があって、収録から洩れた曲の中にも名曲があふれている。わずか数年のうちに名曲が何十曲も発表されていくあの興奮。一言でいうと、PYLの出現は大事件だった!
後にわかったことは、すべて一人で宅録で作っていること。デモは作詞作曲を一晩で完成させること。宅録を始めたばかりで手探りとノリでやっていること。PYLの独自のグルーヴはこうして生み出されていたのだ。
PYLの独自の世界観もまた、あまりにも魅力的だった。PYLは逆張りや卑屈な自己顕示に堕することはない。普通に楽しくてまっすぐ切ないのが一番いいでしょ。と言わんばかりに言葉を繋げていく。このアンチ・スノッブな態度は多くの人間は忘れてしまっているか、そもそも持ち合わせていない。けれど、よく観察しさえすれば世界は素直に豊かなのだ。それに普通に楽しくてまっすぐ切ないのが一番いいのだから。
病院の待合室で人間交差点を読み、車の中でゲロを吐いて、皮肉なんかわからない完璧な若い女性が、いつまでも火の通らないチキンにハーブを添えてレモン電池でランプをつけて君を祝ってくれるだろう。
とにかく、私から言えるのはひとつだけ。PYLほど一緒に話していて楽しい人はいない!ということです。
【リリース情報】
perfect young lady 『BEST 2020-2023』
Release Date:2024.05.22 (Wed.)*
Label:OCIRCO RECORDS
Cat.No.:OCCD-006
Price:¥2,500 + Tax
Tracklist:
01. COLLECTION
02. 行旅死亡人
03. dasai-uta
04. sui sui
05. ノン・カフェイン
06. AかBそれともC
07. ナマイキゆ~な
08. 新品・広陵・気恥ずかしさ
09. 嫌!
10. EVENING
11. PYLのテーマ 2nd season
12. 粘土の人魚姫
13. PYLのそこんトコロ
14. ムードメーカーのため息
15. 裏メニューがお好きでしょ?
16. 技術のあるサービスマン
17. こちらスペースサボテンセンター
18. ピロートークマニア
19. 裸の私
20. PYLの疑惑・思惑
21. 完璧な若い女性
all songs written by PYL
all tracks by PYL
art work:床蔵
recording & mastering:青山武生
authoring: Keitaro Kusu
*5月18日(土)に東京・新宿red clothにて先行販売
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