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ELIONE、BACHLOGICフルプロデュースの新アルバム発表 & MV公開


2025.07.02

ELIONEがニューアルバム『Just Live For Today』を本日7月2日(水)にリリースした。

ラッパーとしてだけではなく、近年は精力的に他アーティストへの作詞提供なども行い活動の幅を広げているELIONE。およそ2年ぶりのニューアルバムとなる本作は、全編のプロデュースを前作『So Far So Good』に引き続き名匠・BACHLOGICが担当。ビートとメロディ、鮮やかなリリックを掛け合わせ、よりカラフルに、よりハードに突き進むヒップホップアルバムになっている。

アルバムの世界観に彩りを加えるのは豪華なゲストラッパーたち。盟友ともいうべきJP THE WAVYやCHICO CARLITOを筆頭に、ベテランのMummy-D、ソロ作も好調なG-k.i.d、独自の路線を行くMasato Hayashiやvividboooy、そして不動の人気を誇る唾奇らが集結。それぞれがBACHLOGICのビートの上で思い思いのクリエイティヴィティを発揮している。

“国産 feat. CHICO CARLITO, Mummy-D”のMVはZUMIがディレクションを担当。リスナーからの期待に応えるように、世代を跨ぐスリリングなマイクリレーが実現した。

さらに、アルバムの内容をより深く伝えるべくYusuke “11zero” Itoによるライナーノーツも公開されている。合わせてぜひチェックを。

ELIONE


【ELIONE コメント】

「ああでもない!こうでもない!」って言いながら、毎日、四苦八苦して生きているのですが、僕にとっては曲を作ること、曲を聞いて応援してくれるみんながいること、周りに支えてくれる人がいること、これを想うと、苦しい時にも、今日も一生懸命生きようと思えます。今作も、前作『So Far So Good』に続き、BLさん(BACHLOGIC)と一緒にニューアルバム『Just Live For Today』を制作しました。
好きな曲だけをプレイリストに入れて音楽を聴くと想うんだけど、1曲目のイントロから、15曲目のアウトロまで楽しめる作品になっているので、アルバム1枚、通して聞いてください。
今の社会を、生きる何かの手助けになれたら嬉しいです。


【リリース情報】


ELIONE 『Just Live For Today』
Release Date:2025.07.02 (Wed.)
Label:Solid Sky Entertainment
Tracklist:
01. Guess Who’s Back feat. BACHLOGIC
02. Rocket
03. First Take feat. JP THE WAVY
04. Maison
05. 国産 feat. CHICO CARLITO, Mummy-D
06. LIFE SIZE feat. G-k.i.d
07. 景気
08. No No
09. 愛をケチるなよ
10. Band-Aid
11. I Will
12. NARDI
13. We Don’t Care feat. Masato Hayashi, vividboooy
14. わるもの feat. 唾奇
15. By My Side

All Tracks Produced by BACHLOGIC

配信リンク

【ライナーノーツ by Yusuke “11zero” Ito】

BACHLOGICとのタッグ再び!
ELIONE渾身のニュー・アルバム「Just Live For Today」

BACHLOGIC(以下BL)フル・プロデュース体制で2023年に5thアルバム「So Far So Good」を発表したELIONE。リード・シングル“99%”を筆頭に、彼のキャリア史上最も大きなバズを生み出し、BLのプロデュース能力の高さも相俟ってELIONEのアーティスト性を更に高みへと押し上げた作品として、まだ記憶に新しい。
 
「So Far So Good」以降、活発な動きは落ち着くことがなく、渋谷WWWでのワンマン・ライヴではチケットを即完売させ、シングル“Oh My Friend”や気鋭のビート・メイカー:ineedmorebuxとの共作EP「As Usual」などをリリース。客演曲ではG-k.i.d“HANEDA feat. Kvi Baba & ELIONE”などが大きな話題を呼んだ。また、CHICO CARLITOのアルバム「Grandma’s Wish」(2023年)をプロデュースし、2025年にはABEMAのオリジナル・ドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』に俳優としての出演のみならずエグゼクティヴ・プロデュースも担当するなど、フィクサーとしても結果を残してきた。
 
そのヴァーサタイルな活動こそがELIONEのアイデンティティのひとつであることに疑いの余地はない。一方で、その活動の幅が拡がるにつれ、ソロ・アーティストとしての更なる成功への渇望が、ニュー・アルバム制作のモチベーションのひとつとして大きく作用したようだ。2年以上の時間をかけて完成させた最新作「Just Live For Today」は、そんなELIONEの執念とクリエイティヴィティが遺憾なく発揮されたアルバムだ。
 
一聴してまず印象に残るのは、前作同様、BLのフル・プロデュースによって生み出されたサウンド面でのヴァラエティの豊富さだ。“LIFE SIZE feat. G-k.i.d”ではアフロ・ポップ・ビートを取り入れ、“国産 feat. CHICO CARLITO, Mummy-D”ではウェストコーストを彷彿とさせるバウンシーなファンク・サウンドを提示。“No No”では近年USシーンを席巻しているNY発のサウンド:セクシー・ドリル・ビートに挑んでいる。“Guess Who’s Back feat. BACHLOGIC”では2000年代前半~中盤頃のBLサウンドのリヴァイバルを意識したと思しき、クラシカルな王道ヒップホップ・ビートにニヤリとする(BL自身の声によるフックも!)。今作で2作目となるスーパープロデューサー:BLとの制作に気負いは感じられず、実に風通しが良い。サウンド面でのヴァラエティの豊かさが、元来強みとして持っていたメロディ・センスやフックのキャッチーさとの相乗効果も生み出し、ヒット・ポテンシャルの高い曲が並んでいる。

だが、ヒット・ポテンシャルの高い曲が並んでいるとは言え、ヒップホップとしての芯の強さは失われておらず、ELIONEが信頼に足るアーティストである所以を、本作を聴いて改めて気付かされる。冒頭の“Guess Who’s Back”は王道のセルフ・ボースティング・リリックであり、“Maison”では「大抵のRapperはオードブル/韻も品もないんだ本当苦痛」と辛辣なフレーズをラップすることによって、自身のラッパーとしてのプライドを表現する。“We Don’t Care”は80年代R&B/ニュージャック・スイング的なスネア・ロールが軽快な響きを演出するが、リリックは反骨精神に溢れていて、ポップ・チューンかと思って聴き始めると良い意味で裏切られる。前作と比較すると、ハイ・ブランドの名前や豪奢さを感じさせるワードが増えているのも印象的だが、決してフレックス一辺倒な世界観に陥っているわけではなく、その対比としてその影で積み重ねてきた研鑽や努力、小銭が増えた程度では解消されないフラストレーションや向上心、不安などを包み隠さずリリックに落とし込んでいる部分から、彼の誠実な人間性を感じる。“Loyalty”(忠誠心)を人生のモットーとして掲げ続けてきた彼らしい、仲間や家族、異性に向けた真摯なメッセージの数々も健在で、彼とは立場が違っても同じく社会の中でストラグルするリスナーたちにも共感できるリリックが多いはずだ。
 
アルバム・タイトル「Just Live For Today」は直訳すると「今日のために生きる」という意味。確かに本作は現時点での彼が思う願望やフラストレーション、フレックスに溢れているかもしれない。だが、その現在地点の描写は、そこに至るまでのプロセスの重要さを顕わにし、彼が見据える明るい未来への布石を示している。では、彼が描いている未来のヴィジョンとは何か? そのヒントは「Just Live For Today」の要所に散りばめられているし、ここからの彼の活動が示してくれるはずだ。

■ELIONE:X / Instagram


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