REPORT

Shiggy Jr. “ワンマン”スかこれ。vol.1

涙の初ワンマン! 希望に満ち溢れたライブを5000字レポート!

【Shiggy Jr.】0701-ライブ写真② (1)

Shiggy Jr.が11月にワンマンツアー「“ワンマン”スかこれ。~全国編 2015~」を開催する。これは昨日7月1日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて行ったワンマンライブ「“ワンマン”スかこれ。vol.1」にて発表したもの。全国5公演、ファイナルとなる11月26日の東京公演はなんと赤坂BLITZ。しかしこのバンドにとっては、11月には赤坂BLITZですら小さく感じてしまうだろうということを予感させる、希望に満ち溢れたステージであった。

今回、このライブレポートは当初予定していなかったものだ。しかし会場に足を踏み入れた瞬間に、この瞬間を記録せずにはならない衝動に駆られレポートを残すことにした。(Text: Kohei Nojima 写真提供:ユニバーサルシグマ)

Shiggy Jr.初のワンマン!

メジャーデビューシングル「サマータイムラブ」が、ビルボードジャパンチャート2位という華々しい結果が発表されたこの日、Shiggy Jr.にとって記念すべき初のワンマンライブを迎えた。
チケットは即完。渋谷クラブクアトロはこれまでにShiggy Jr.を応援してきた多くのファンやメディアや関係者、そして今回、ライブを初めて見る新しいファンが一同に集結することとなった。メンバーにとってもファンにとってもお祝いの日だ。ファンから届いた多くの花が飾られ、温かい空気が会場を包む。客入れBGMには山下達郎や岡村靖幸などファンの間ではお馴染みのナンバーが流れる。特に盟友Negiccoの楽曲はかなりの曲数が流れていた。

客電が落ちると同時に、物凄い歓声が上がる。LISTEN TO THE MUSICのエディットと共にメンバーがステージに登場。

鳴り止まない手拍子の中、池田の突き抜けるようなボーカルから、「LISTEN TO THE MUSIC」に突入。ギターの原田が手拍子でオーディエンスを煽る。ベースの森が担当するコール&レスポンスパートでは「ワンマン!」「ワンマン!」「クアトロ!」「クアトロ!」とレスポンスも肩の運動もバッチリ付いていくオーディエンス達。「ワンマンスか!これが!」と思わずにはいられない、爆発的な一体感が初っ端から生まれていた。

こみ上げてくるものがあったのだろう、池田は感慨深い表情を見せて、クシャッと顔を歪ませた。

2曲目はアルバムの流れと同様に「summer time」だ。この曲ではベース森が特に印象的に映った。この曲をライブで披露し始めた頃はぎこちなかった、森のシンセベースは軽やかな余裕を見せる。笑みを見せながら軽快にビートを奏でていく。そして、ベースに持ち替えてのソロパートはいつも以上に強力なスラップをかました。それに「オイ!オイ!」と応えるオーディエンス。池田はサビで左右に手を振り、確かめるようにフロアとコミュニケーションを図った。

メンバー紹介の後に、Awesome City Clubからモリシーがアコースティックギターのサポートとして参加。演奏されたのは1st EPからのミドルナンバー「サンキュー」。この曲のドラムは強弱がとても難しいと言っていた諸石だが、時に優しく、時に力強く、池田の唄に寄り添うように表情豊かにリズムを作る。

「ワンマンってこんな感じなんだ!」「みんな味方!みんな味方!」「Shiggy Jr.を好きな人しかいないんだよね!」とMCタイムでは初のワンマンの雰囲気に興奮を隠し切れないメンバー。池田は「泣いているお客さんを見て、つられ泣きしそうになった」と告白する。1曲目のLTTM後に見せた表情がその瞬間だったのだろう。

ホーン隊を迎えて演奏されたのは、初期の名曲おさんぽ!

ここで、諸石のドラムロールでホーン隊が登場。池田がMCを噛みながら、紹介した楽曲は未発表曲ながらメジャー感120%の「おさんぽ」。昔、この曲はJUDY AND MARYの「散歩道」のオマージュなのかなぁと思い、そのことを原田に伝えたのだが「言われてみればそうですね…全然意識していなかったです」と肩透かしを食らったことを思い出した。しかしこの曲にはJAM級の強力なポップさと華やかさが確かにある。そして、”辛い時、笑えばいいのさ。『愛している』伝えればいいのさ。明日がもう来ないかもしれないから!あぁ生きているのさ。それだけで幸せさ!誰かを愛せるから!”と池田がのびのびと歌うこの曲は、彼女のテーマソングのようにも思えてくる。

5曲目に演奏されたのは「baby i love you」この日の原田のコーラスはこれまでと比べて抜群に素晴らしかった。「おさんぽ」でのラストのハモリ然り、この「baby i love you」然り、自身に満ちた美しいハーモニーを聴かせてくれた。

続く「day trip」では、池田が赤い星型のタンバリンを上に下に動かしながらリズムを奏でる。お客さんも休むことなくハンドクラップ。ホーン隊がそれに合わせて祝砲をあげる。フロアは最高にハッピーな空気に包まれた。

森がウッドベースに初挑戦!アコースティックセット!

機材転換の時間を使ってShiggy Jr.結成を振り返る池田。“就職活動の時、証明写真をちゃんと伊勢丹の写真館で撮ったのに、丸い顔の自分が出てきて絶望した”という話で場内の爆笑を誘う。そこから原田との出逢いを話すが、相変わらず塩MCな原田との対照的な関係が微笑ましい。森には「このバンドに出会えてよかった?」尋ねる池田。「良かった。て言うかこれで良くなかった!って答えると、どうなるんだ!」とツッコむ。そして「今日は、Shiggyのオレなんで!」と彼らがライブ前にいつも読み上げる、“Shiggy Jr.ライブ十か条”の一つをここで引用しファンを湧かせる。

この流れからShiggy Jr.の最初の楽曲と紹介して、「やくそく」をアコースティックVer.がスタート。森は初のウッドベースをプレイした。諸石はカホン、原田はアコースティックギターを構える。この曲は幻のアルバム『1st demo』にも収録されており、また、活動初期の頃Soundcloudにも公開されていたが、今は入手困難な状態にある。ライブでも滅多に披露されないので、この日それらをずっと大切に聴き続けてきたファンもたくさんいたことだろう。

初めてのグロッケンを披露した池田だが、ライブ後に「間違えないように、使わないところは全部外しました!」という発言にまたもや爆笑が起きる。正式なリリースはなされていないが、森の「リリースしよう!」という発言にフロアにいたディレクターからOKサインが出たので、音源化を楽しみに待とう。

続いてアコースティックで演奏されたのはShiggy Jr.屈指のバラード「ばいばい」。池田の歌声がしっとり、かつハッキリと、暗めの照明の中に響き渡る。昨年の4月のSpincoasterのイベント出演時にもアコースティックVer.でこの曲を歌ってくれたことを思い出す。

ポップなだけじゃない!ロックなShiggy Jr.

そして本日、最大の事件はこの次。現編成で初めて、というか2014年1月11日にモナレコードで行われた1St EPのレコ発ライブ以来、見ることのなかった「(awa)」をついに演奏してくれた。Shiggy Jr.の楽曲の中でも最も異色を放つ轟音シューゲイザー系の楽曲である。原曲とは全く違うアレンジ。中でもハードコアをルーツとする諸石がその本領を発揮した。とてつもなくパワフルなドラムであった。そして、エモーショナルにギターをかき鳴らす原田も新鮮な光景だ。鳥肌が止まらない。

勢いこのままに諸石タイムに突入。LUNA SEAの真矢よろしくなドラムソロ&レスポンスでオーディエンスを煽る。そして諸石のドラムに負けじと、原田と森のソロが炸裂。激しく繰り広げられるセッションはまさにロックバンドのそれ。池田のいないステージにはポップでポップなバンドのかけらも感じさせない迫力と男臭さであった。

この流れからドロップされる曲はこの曲以外にないだろう。Shiggy Jr.で最も激しいロックナンバー「Oyasumi」だ。フロアからは自然とオイオイコールが発生。ラウドな演奏の中、決して埋もれることのない池田のハイトーンボイスがこの曲を唯一無二なモノにしていく。

この後のMCで最初のライブは本当に大人しくピアノの発表会みたいだったと語るが、個人的にもこの1年半で彼女が一番成長したのは堂々としたステージングと巧みなMCであると思う。たくさんのライブやラジオパーソナリティ経験を経て、どんどん磨かれて見る度に輝きが増している。

MCを挟んでもまだまだ、Shiggy Jr.のロックタイムは終わらない。続く楽曲は四つ打ちナンバー「oh Yeah!!」。この曲はShiggy Jr.のタオル回しソングとなったようだ。この曲の原田のキレッキレのギターソロはいつ聴いても気持ちが良い。ジャンプやタオル回しを煽るその姿は、大きなフェスのステージでもバッチリ盛り上がることを予感させてくれた。ミラーボールと照明が綺羅びやかにフロアを彩る「dance floor」とライブでもお馴染みのナンバーを立て続けに投下して、さらにフロアの熱気を上げていく。

果てしない多幸感に包まれたフィナーレ!

「今日がメジャーデビュー後、初ライブです!みなさんのおかげです!ありがとうございます!」というMCから先日リリースされた、メジャーデビューシングル「サマータイムラブ」を披露。郡を抜いて華やかでキャッチーでグルーヴィだ。手拍子もバッチリと決まり、既にみんなのポップアンセムとなった、この曲にCLUB QUATTROは狭すぎる。

「次で最後の曲です!みなさん期待していいですか!」紛れも無く過去最大、爆発的な「サンデーモーニング!」の大合唱が起きた。SpincoasterがShiggy Jr.を知るきっかけともなったこの曲、「Saturday night to Sunday morning」が本編のフィナーレを飾る。全ホーン隊のソロパートに諸石と森のリズム対の掛け合いに、原田のギターソロと聴きどころ満載のこの曲だが、オーディエンスも含めたみんなの気持ちをグイグイと引っ張っていっているのは間違いなく池田の自身に満ち溢れたMCだ。そして、池田の目には再び涙が……。

Shiggy Jr.の勢いは止まらない!全国ワンマンツアーを発表!

少し長めのアンコールの後、Tシャツに着替えたメンバーが登場。物販番長の諸石からマフラータオルが今治産であることをアピール。今治コールが起きる。
ここから諸石のドラムロールから重大発表が続く。

一つ目の発表は冒頭に上げた、ワンマンツアー「“ワンマン”スかこれ。~全国編 2015~」の発表だ。
池田が一つ一つ読み上げる度に、声が上がる。そしてファイナル赤坂BLITZの発表には一段と大きな拍手と歓声が。

■ツアー日程
●11/13(金) 札幌・cube garden
●11/19(木) 大阪・心斎橋BIGCAT
●11/21(土) 福岡・DRUM Be-1
●11/25(水) 名古屋・CLUB QUATTRO
●11/26(木) 東京・赤坂BLITZ
※チケット先行受付中(7月8日迄)→http://eplus.jp/shiggyjrsp/

さらに秋に2ndシングルのリリースも発表された。

最後に池田から「twitter全部読んでます。ファンのみなさんが自分のことのように喜んでくれることが本当に嬉しいです。最近ファンの皆さんと昔よりも距離を近くに感じています。どんなに会場が大きくなっても、みなさんとはそういう近い距離感でやっていきたいと思ってます。なので、これからもよろしくお願いします。」とファンにメッセージを送る。ファンは大きな拍手で応える。Shiggy Jr.がこうも多くの人たちを惹きつける理由のひとつは、謙虚で真っ直ぐでいつもファンの近くにいるところだろう。

そして最後に演奏されたのは、この日雨の中、多くの人たちが口ずさみながらこの会場に足を運んできたであろうこの曲「keep on raining」。サポートメンバーも含めたフルバンドと大合唱で最高に幸せな空気のまま、幕を閉じた。

出口ではお馴染みのメンバーの手書きの「ありがとうカード」や、Shiggy Jr.の紹介カードが配られた。これも彼女たちならではの取り組みだ。

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Shiggy Jr.のこれまでを総括するようなライブであったが、それ故にこの日、Shiggy Jr.としての第一部が完結したような気がする。ここからが彼女たちの新しいスタートだ。これからどんな快進撃を見せ、どんな夢をファンと一緒に叶えていくのか。「Shiggy Jr.ならどんなに途方も無い夢でも叶えてくれる気がする」きっと誰もがそう思ったに違いない。

こんな幸せを分かち合える夜が今まであっただろうか。

Set List

1.LISTEN TO THE MUSIC
2.summer time
3.サンキュー
−MC-
4.おさんぽ
5.baby i love you
6.day trip
-MC-
7.やくそく(アコースティック ver.)
8.ばいばい(アコースティック ver.)
9.(awa)
10.oyasumi
-MC-
11.oh yeah!!
12.dance floor
13.サマータイムラブ
14.Saturady night to Sunday morning

en.keep on raining

Spincoaster

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