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INTERVIEW / Tkay Maidza


初来日直前! DUCKWRTH、JPEGMAFIAらともコラボを果たす豪ラッパー・Tkay Maidzaにメール・インタビューを敢行

2019.09.13

ジンバブエ生まれ、オーストラリア育ちのラッパー/SSWのTkay Maidzaによる初来日公演が、9月16日(月・祝)にCIRCUS TOKYOにて開催される。

2013年、わずか16歳でシングル「Brontosaurus」をリリースすると、Run The JewelsのKiller Mikeがいち早くその才能を称賛。彼が惚れ込んだという彼女のフロウは、USトラップとUKグライムからの影響を等しく感じさせつつ、そこに加わる弾むようなオーストラリア・アクセントが独特の持ち味となっている。

翌2014年にはUKのBokBokもプロデューサーとして参加したEP『Switch Tape』を発表。Mark RonsonやYears & Yearsのサポート・アクト、Charli XCXのツアーへの帯同、そして大型フェス出演などを果たし、2016年には待望のデビュー・アルバム『TKAY』をリリース。ポップ〜R&B、トラップの要素をバランスよく取り入れたアルバムは数々の音楽賞を受賞した。

また、昨年より自分らしい表現を目指したというEPシリーズ第1弾『Last Year Was Weird Parts 1』をリリース。Troye SivanやDanny L Harle、Hoodboi、DUCKWRTH、JPEGMAFIAらポップ〜エレクトロニック〜ヒップホップの垣根を越え、現在各ジャンルの第一線で活躍する若手アーティストとのコラボを果たしている。

今回はそんな来日直前のTkay Maidzaにメール・インタビューを敢行。短い内容ながら、彼女の人となりがわかるはずだ。(編集部)

Interview & Text by bacteria_kun


――次回作の先行シングル、JPEGMAFIAをフィーチャーした新曲「AWAKE」がリリースされたばかりですが、このコラボレーションのきっかけは?

JPEGMAFIAとはもともと共通の知り合いが結構いたから、界隈の友人を通じてこの曲に参加してくれるかを聞いてもらいました。自分のライブでは何回かプロトタイプみたいな状態の曲を演奏していたんだけど、彼がその映像を見てくれたらしくて。それを気に入ってくれて、すぐにやると決めてくれたんです。彼の声が入ってすごくいい仕上がりになったと思います。

――楽曲は眠れない日々が続いたときにでき上がったそうですが、あなたが眠れない夜に聴きたい曲は?

眠りにつくときは、元気をもらえるような曲が聴きたくて。最近よく聴くのはNao、あとは何か少しでも吸収したくて、様々なラップのプレイリストをかけたりする。そもそも自分が遅くまで起きているときは別に無理して眠ろうとか休もうって思わないから、色々な音楽を聴くようにしてます。


――次のアルバムではより多くのコラボレーションを予定していますか? いつか共作したいと思うアーティストは誰でしょうか?

アルバムはまだ制作中で、どうなるかわからない部分が多いんです。だけど楽しみにしていてほしい。いつの日かコラボレーションできたらいいと思うのは、Kanye West、Childish Gambino、Anderson .Paak、Ski Mask The Slump God、GoldLink、Vince Staples、Kaytranada、Kendrick Lamar、Missy ElliottにRico Nasty。挙げはじめたらキリがないけど、みんな尊敬するアーティストです。

――現在世界的にみてヒップホップ/ラップが音楽業界を席巻していると言えますが、日本ではまだ支持の厚いジャンルとは言い難く、オーストラリアも同じような状況にあると思います。しかしながら、ここ日本でもアンダーグラウンドのアーティストが急速に育ってきていて、新たな角度でシーンを切り開いています。あなたはオーストラリアの次世代のアイコンとしてそのシーンをリードする存在ですが、オーストラリアでも同世代のアーティストが新たにシーンを作っていることを感じますか? お気に入りの若手アーティストがいたら教えてください。

その通りね。オーストラリアも今急速的に変わりつつあるのを感じるし、世界の基準にどんどん近づいていると思う。今はまだ規模が小さいけど、私たちがいくらでも好きなようにシーンに切り込める可能性があるって思えば、それはエキサイティングに感じます。中でも、自分のお気に入りのアーティストはKaiit。彼女は本当に才能豊かだから、これから絶対に目が離せなくなるほど輝くはず!

――初めてのアジア・ツアーに向けて、楽しみにしていることやチャレンジしたいことはありますか?

アジアの国々をゆっくり訪れたことはこれまでなくて、だからきっと目に入るものすべてが新鮮で興味深いだろうなと思うし、たくさんのものや人に出会うのが待ちきれません。ショッピングもたくさんしたいし、アジアン・フードが大好きだから、食べることもとっても楽しみです!

――今年初めには、オリジナルのファッション・ブランドを立ち上げていましたよね。日本のスタイルにも興味はありますか?

日本のファッション・スタイルは大好きです! いい意味で本当に風変わりで、カラフルで、主張が強くて。特にスニーカーのカラーリングに関しては、いつもベストなセンスだなと思う。個性的でステキな洋服のブランドがたくさんあるのは、日本の人たちがすごくオープンだからだと思います。世界中のどこにもないものたちに、今回インターネットを介さずに直に触れられるってことがとても嬉しくて、ワクワクしています。


――あなたは自身の音楽とファッションが強く結びついていると思いますか? 音楽とファッションを創造する力は、同じインスピレーションを源としているのでしょうか?

もちろん。自分がどう感じるかを表すのが音楽であって、ファッションでもあるように感じる。ファッション・センスは自分の個性や気分を映し出すものだし、私は90年代のヴィンテージ・ファッションが大好きなんですけど、同じように90年代の音楽にもたくさん影響を受けているし、やっぱり全てが繋がっていると思います。

――音楽以外で、最近あなたに大きなインスピレーションを与えたものは?

最近はとにかくスーパー・ヒーローものの映画にハマっていて、『Marvel』シリーズに夢中なの。最近のものだけじゃなくて、90年代のヒーロー作品もたくさん観ていて。現実からの逃避というか、まったく別の世界に連れてってくれることが、このジャンルのなにより魅力的なところだし、大きな夢をみさせてくれて、本当に元気をもらえる。それから自分の魂とより深い繋がりを得るために、宇宙のパワーを感じられるアストロジーの本を読んだり、詩集を眺めるのも好き。



【イベント情報】

『Tkay Maidza Live in Tokyo』
日時:2019年9月16日(月・祝) OPEN 17:00
会場:CIRCUS TOKYO
料金:ADV. ¥3,000 / DOOR ¥3,500
出演:
Tkay Maidza
has

チケット:Peatix / e+

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