INTERVIEW

Hoodboi

来日直前! ジャージー・クラブのパイオニアとしてシーンに切り込んだHoodboi。新作『Breathing Room』で提示した新たな方向性とは?

A-Trak主宰レーベル〈Fool’s Gold〉の一員であり、ジャージー・クラブ・ブームの先駆者、Hoodboiが新作EP『Breathing Room』を5月22日(水)にリリース。そのリリパが、6月1日(金)に東京・渋谷SOUND MUSEUM VISIONにて開催される。

元はその名の通りニュージャージー発祥のストリート/ゲットー・ミュージックの1種であったジャージー・クラブが、SoundCloudカルチャーと邂逅することで世界中のダンス・フロアへと浸透していったのももはや数年前。

しかし、その他のジャンル、潮流と同じく、多くのフォロワーが出現しシーンが飽和し始めた頃、そのパイオニアたちの大方はすでに新たな道を歩んでいる……というのはもちろんこのジャージー・クラブにおいても例外ではなく、その証拠に、Hoodboiも新作『Breathing Room』にてよりオーセンティックかつ洗練された4つ打ちを軸とした、新たな方向性を打ち出している。

今回は初のヘッドライン公演となるリリース・パーティを控え、来日目前のHoodboiにメール・インタビューを敢行。新作の話を中心に、アジアのシーンについてや、今後の展望についても語ってもらった。

Interview by bacteria_kun & has
Text by Takazumi Hosaka


――『Palm Reader』EPからおよそ3年近くを経てのリリースとなる今作『Breathing Room』ですが、フューチャー・ベース的テイストを残しつつも新たな要素を多く取り入れていて、そのオリジナリティ、クオリティともに素晴らしい作品となっているなと感じました。今作のテーマやコンセプトがあれば教えてください。

Hoodboi:このプロジェクトの次のステップを見定めるために、しばらくライブをすることから時間を置いていたんだ。はっきりしていたのは、自分の個人的な影響、そして自分が楽しんで作ったものを作品に反映させたかったってこと。みんなに楽しんでもらえるレコードを作るのを目標にスタートしたんだ。僕がいかにクラブ・ミュージックを好きなのかってことを、このEPを通じてみんなに感じ取ってもらえるんじゃないかな。ポップを軸にしているような曲でも、その中にはハウス・ミュージックの影響が出ていると思うんだ。

――今作では4曲でゲスト・ボーカルを起用していますが(Tzar、Tkay Maidza、Julius、Jerry Folk)、これらのコラボレーションはどのように実現したのでしょうか?

Hoodboi:このEPに参加してもらったボーカリストのほとんどのみんなとは、実はもう数年に渡って一緒に制作をしてきている仲なんだ。ただ、これまで作品として表には出ていなくて、このタイミングでのリリースになったというだけで。だから、彼らみたいな一緒にいて楽な仲間たちに参加してもらうのは自然な流れだったよ。Tkayだけが今回初めて一緒に制作をしたアーティストだった。僕自身、彼女の作品のファンだったし、トラックにぴったりハマると確信していたんだ。Twitterを通じで彼女にデモを送ったんだけど、20分以内にiPhoneのボイスメモと一緒に返信がきて、そこには完璧なフックが録音されていたよ。僕らが実際に会ったのはその後で、それからたくさん曲を作ったんだ。

――Djemba Djembaとの共作はSlick Shootaとの「F Dat」以来でしたが、彼との久しぶりの共作はいかがでしたか?

Hoodboi:Djemba Djembaとはもう一緒に音楽を作始めて5年になるよ。Slick Shootaのリミックスをやった時は、まだ音楽制作を始めたばっかりの頃だったんだ。だから、また彼と一緒に新しい作品を作ることができて、しかも以前よりもさらに誇れる作品をリリースできることがすごく嬉しかったよ。

――最近の楽曲制作についてお聞きしたいです。今回新たに導入した機材や、トライしてみた手法やテクニックなどはありますか?

Hoodboi:もちろんだよ。最初のEPと比べると、自分のプロダクション・スキルが格段に成長したと感じているしね。それがこの新しいプロジェクトを形にするのにすごく時間がかかってしまった理由でもあるんだけど。次の作品がどんなものであれ、自分が作り出せるベストだと思える音を届けるために、技術を学ぶことにより時間をかけたかったんだ。
自分が求める音を見つけるために、コンピューターからなるべく遠ざかるようにしたよ。今回メインで使った機材はJuno-106、Yamaha DX7、Fender Rhodes、それから生ドラムとパーカッション、ギターとハープ、そしてサックスだよ。

――あなたはジャージー・クラブのシーンでブレイクを果たし、〈Fool’s Gold〉から2つのEPをリリースしてきましたが、あなたはひとつのジャンルに固執することなく、リリースの度に視野を広げて新しい音楽をリスナーに届けていますよね。自身の音楽の変化についつはどのように捉えていますか?

Hoodboi:Hoodboiとして音楽をリリースし始めた頃は、特定のスタイルだったりカルチャーから色々なサウンドを拝借していたんだ。だから、このEPでは逆に作品の根幹となる部分を全て自分で作り出すことが目標だった。今作っている音楽には、これまでになかったレベルの繋がりを感じるんだ。そのことにすごくワクワクしているし、作っている時に感じた楽しさをみんなにも同じくらい感じてもらえたらいいな。

――LAの今のシーンはどのような感じでしょうか?

Hoodboi:LAはずっとホームだし、素晴らしい音楽とカルチャーで溢れているよ。僕が最初にショウでプレイし始めた頃とは随分と色々なことが変わっているけどね。常に何か新しいことを受け入れる隙間みたいなものがあるように思うよ。例えば、僕は最近LAで“Confort Zone”っていう、ソウルやファンク、ハウス、R&Bなんかをベースにした月イチのイベントを始めたんだ。最初は誰も来てくれないんじゃないかと思ったけど、今じゃ大賑わいしてる。これはLAの人々が常に何か新しいものを求めてるっていうことのひとつのいい例なんじゃないかな。

――〈88rising〉によりアジアのシーンへの注目度が高まっていますが、あなたが同シーンで注目しているアーティストやレーベルは?

Hoodboi:〈88rising〉がアジアのアーティストにスポットライトを当ていることは本当に素晴らしいと思ってる。僕が最近注目しているアーティストは、Seihoに〈TREKKIE TRAX〉クルーのみんな、そしてJAXX DA FISHWORKSだよ。

――Hoodboiとしての今後の目標や達成したいことがあれば教えてください。

Hoodboi:今年1番の目標は新しいEPをリリースすることだったんだ。で、すでにレコードはリリースされたから、これからはもっとライブをしたり、新しいグッズをデザインしたり、それからサイド・プロジェクトでもリリースをすることかな! このプロジェクトについては数ヶ月以内に続報が届けられると思うよ!

――日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

Hoodboi:世界でも特にお気に入りの国にまた行くことができるのが本当に嬉しいよ! 僕の日本で最初のライブはA-Trakと一緒にやったVISIONでのショウだったんだ。そこでまたみんなに向けて新しいレコードをプレイできるなんて、最高だし待ち切れないよ! みんなに会えるのを楽しみにしているよ!


【イベント情報】

“Hoodboi Breathing Room EP Release Party”
日時:2018年6月1日(金) OPEN 22:00
会場:東京・渋谷 SOUND MUSEUM VISION
料金:DOOR ¥3,500 / AVD ¥3,000
出演:
[GAIA]〈Jersy Club〉
MAIN DJ:Hoodboi
DJ:JAXX DA FISHWORKS / Masayoshi limori / has / Disk Nagataki / iivvyy / SAKUR

[DEEP]〈HIPHOP / BASS〉
BOBBY / TAKAHASHI YU / NACKii / YUYA / KENTO / racks / AKIYOSHI / LEO / GASTON

[WHITE]〈Future Beats / Bass Music / House〉
DJ:KOTONOHOUSE / K BoW / カレーパイセン / JunyaUtsunomiya / KATCHI / sunoko / kyo / MARMELO / ryuzk

[D-LOUNGE]〈OPEN FORMAT〉
HAGI / SANTA×SAKI / NORITAKE、TOMOYA、C.O、OJ3、OSUSHI-TABEZOU

■イベント詳細:http://www.vision-tokyo.com/event/hoodboi

Spincoaster

Spincoaster

Spincoaster(スピンコースター)は、独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介する音楽情報メディアです。

RANKING