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INTERVIEW | HANA


アグレッシヴなオールラップ曲で魅せる、HANAのプライドとネクストステージ

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2025.12.22

1月11日の『No No Girls THE FINAL』でのデビューメンバー発表に始まり、プレデビュー曲“Drop”、4月の“ROSE”でのデビューを経て、その後も“Burning Flower”、“Blue Jeans”、“BAD LOVE”、“My Body”と立て続けにリリースを重ねてきたHANA。さらに8月には初のファンミーティング、『SUMMER SONIC』や『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』をはじめとする大型フェスへの出演など、彼女たちは2025年を猛スピードで駆け抜けた。その1年を締めくくるのが、アグレッシヴなドリルビートがうねる初のオールラップ曲“NON STOP”だ。

ここで彼女たちが鳴らすのは、虚勢ではなく積み上げてきた努力への確かな自負。ちゃんみなとRickyがそれぞれのメンバーに当て書きしたリリックは、「ワルぶる」ための強さではなく、胸の内に抱えてきた想いを浮き彫りにし、「強く在るため」の決意を刻む言葉として機能している。JIGGのトラックの硬質なグルーヴに呼応するように、一人ひとりが自身のフロウでパンチラインを叩きつけ、堂々とラッパーとしての矜持を見せつけた。2025年という激流に乗り、止まることなく進化し続けた7人は、“NON STOP”を手に、次のステージへとさらに大きく踏み出していく。

Interview & Text by Miho Matsuda
Photo by Official


「ドリルが来た!」

――今回の“NON STOP”はオールラップ曲ですが、最初にデモを聴いたときのファーストインプレッションは?

YURI:初めて聴いたときに「ドリルが来た!」と思いました。ガールズグループでこういうテイストを取り入れている曲はあまりないなと思ったので、レコーディングがめちゃくちゃ楽しみだったし、みんなのラップが聴ける貴重な機会なのでワクワクしました。

MOMOKA:この曲をいただく前に、ちゃんみなさんから「次はMOMOKAっぽい曲だよ」と聞いていたので楽しみにしていたら、まさかのドリル。イントロを聴いた瞬間「来たー!」って思いました。それから、どんなフロウが合うだろうってすごく考えました。

CHIKA:たしかに、これはMOMOKAに合うだろうなと思いました。フックまで全部がっつりラップで超カッコいい。振り付けが入るのも楽しみでした。

KOHARU:私は今回、HANAのKOHARUとしてラップをするのは初めてだったので、不安もあったのですが、とにかくトラックがよすぎる。デモを聴いてすぐ、みんなでフックの部分を歌ってみたんです。そうしたら『No No Gilrs』のときのメラメラした感覚が蘇ってきて、こういうヴァイブスはとにかく超楽しい!

MAHINA:ちゃんみなさんが「これがHANAのクリスマスソングだよ」と言ってくださって。それを聞いた瞬間「私たち、ブチかますんだ」と思いました。JIGGさんはいつもカッコいいトラックを作ってくださるので今回も楽しみにしていたら、まさかのドリルで。HANAの新しい強さ、今だから出せる魅力が最大限に発揮できる曲だと感じました。

JISOO:私は最初にフックの部分だけを聴いたんですが、それだけでもすごくよくて。完成したリリックを見ても本当に一人ひとりにぴったり。ちゃんみなさんの愛を感じて感動しました。

NAOKO:私はずっと「HANAは絶対にヒップホップ曲をやらなきゃいけない」と思っていたんですけど、こんなに早く来るとは想像してませんでした。今回のリリックは、ちゃんみなさんがメンバーそれぞれに合わせて書いてくださったんですけど、確実に自分の中にはあるけれど、表現できなかった想いを代弁してくれているようで。曲としてパフォーマンスすることで、想いを伝えられる機会をいただいたことがとてもありがたかったです。


「私たちはワルじゃないけど、強くありたい」

――それぞれご自身のパートの中で「パンチライン」だと思う部分は?

KOHARU:ちゃんみなさんから「威圧的なKOHARUはまだ出したくないから、この曲で一番『優しめ』のバースだよ」と言われていたんですけど、その中でもパンチラインは「帰るtaxi without マヒ」。私たちは本当に「Studioに入り浸り」なんですけど、MAHINAは年齢の関係でひとりで「22時退勤」しなきゃいけなくて。そんな状況でも、私たちはひとつずつ歴史を築いている、という意味でここが好きです。

MOMOKA:リリックは私たちのリアルを書いてくださってるんです。

MAHINA:早めに帰らなきゃいけない私が好きなリリックは、「寝る時間は減ったけど身長倍増えた」。“Drop”にも「伸びた背」というワードがあるんですが、それとはまた違った言葉遊びがおもしろくて大好き。ここはRickyさんが作詞してくださったんですけど、こんなおもしろい韻の踏み方があるんだ! と感動しました。

CHIKA:私は「アクセサリーじゃないんだよ このマイクロフォン」。まさにこの通り、本気で歌っているし、マイクに人生を賭けています。

NAOKO:ひとつ挙げるとしたら「日本中が騒がしいわ they was like who’s HANA」です。デビューシングルの“ROSE”の頃は「想いよ届け」と願うしかなかったけど、この1年で私たちのメッセージがたくさんの人に届いて広がっていくのを感じました。HANAが今、存在しているのはみなさんのおかげ。私たちが届けたい想いを受け取って、応援してくれる人が増えたからこそ、私たちは思いきり活動することができます。このメッセージが日本中に、そしてやがて世界へ広がっていったらいいなと考えると、私たちはここで立ち止まれないし、止まっちゃいけない。私たちが今やるべきことを、再確認できるようなリリックでした。

YURI:私は最後の2行。「Oh you really think I’m your baby or bestie?? no you are not even my friend とか enemy」。曲でしか言えない強いリリックをパフォーマンスできるのはとても嬉しいです。

JISOO:私は「do I look like 観光客 nah nah it’s not a Vacay」。『No No Girls』に参加する以前、日本にはよく観光で来ていたんです。だから、日本でデビューして活動している今の状況は夢のよう。だからこのヴァースが大好きです。

MOMOKA:私は、ちゃんみなさんのデビュー初期の尖った作品も大好きなんですけど、このリリックもまさにちゃんみなさんにしか書けないものだと思いました。私だけじゃなくて、HANAはみんな、ちゃんみなさんの背中を追っていて、その強さに影響されています。私たちはワルじゃないけど、強くありたい。だから、「ワルじゃないけど良い毛並み look at my mommy」というヴァースには「私はまだそこまで到達してないけれど、これからちゃんみなさんみたいに強くなるから、見ていて」という気持ちを込めています。


「堂々と見せることが、私たちの意思表明」

――レコーディングで意識したことや、この曲に込めた想いは?

CHIKA:このリリックはまさに自分の中にある想いだったので、ストレートに「ドン!」と気持ちのままでレコーディングに臨みました。普段は表に出さない怒りや強い感情を、この曲では心の真正面に持ってきて歌いました。

MOMOKA:きっとちゃんみなさんが、この曲の中で一番言いたいワードは「hottest」なんじゃないかなって、強く感じたんです。だからこそ、自分に自信を持ってレコーディングしました。

MAHINA:私たちは限界を超えて努力しているし、CHIKAが言ってたように命がけでパフォーマンスしてる。それを“NON STOP”で堂々と見せることが、私たちの意思表明になると思いました。レコーディングのときには、「bigger than Fuji」のところを「もっと腹筋を使って伝えて」とディレクションしてもらって、新たな学びになりました。

MOMOKA:「Fuji」を「フ∧ジ(山形アクセント)」と発音すると、「山」のように聴こえると教えてもらったんです。富士山の尊さやダイナミックさが表現できるように、今回は特に語尾の切り方まで細かくこだわりました。

KOHARU:普段は「私なんてまだまだ」と謙遜するクセがあって、特に『No No Girls』以前は自分を大きく表現するなんてできなかったんです。でも、今は努力している私を、自分でちゃんと認めることができる。だから気持ちが乗せやすかったし、HONEYsがまだ知らないHANAの強さとプライドを伝えたいと思いました。

NAOKO:「見てろ下でこの夢」は、この曲だからこそ言える言葉。「何かを頑張る」って本当に難しくて、途中で心が折れることもあります。今、私たちは簡単じゃないことに挑んでいる。母はよく「中途半端で終えるくらいなら、最初からやるな」って言っていて、これは自分の夢でも同じです。生半可じゃない。「勝ち」を狙いにいく。そういう強い気持ちを込めました。私の人生において、母の言葉の影響は大きいです。

JISOO:この曲は、レコーディングもすごく楽しかったんです。7人がそれぞれ違う7つの色でラップしていて。みんなが言った通り、私たちは本当に頑張っています。でも、強い言葉で表現することは今まであまりなかったし、そういうことができる性格のメンバーもいないんですね。だから、この曲で心の中にあることを表現できることがすごくありがたいし、この気持ちを忘れず、これからも大きな夢を見ようという自分たちへの「呪文」だと思っています。

YURI:いつもは息を多めに使う歌い方をしているんですが、ちゃんみなさんから「もっとキンキン声で」とディレクションしていただいて、今回初めて、フリーキーなフロウを意識しました。……でも、聴いてくれる人にはそういう細かい部分まで意識してもらわなくてもいいと思っていて、シンプルに「この曲最高!」って思ってもらえたら嬉しいです。

――今回、パフォーマンスで注目してほしいポイントは?

MOMOKA:今回は一人ひとりの見せ場があって、それぞれが輝ける振り付けになっています。フックがとにかくかっこよくて、全員でひとつに向かって想いを表すダンスが見どころです。

KOHARU:コレオグラファーさんから「『自分が優勝!』という気持ちでやってほしい」という言葉をもらって、それを意識しました。

NAOKO:私の好きなポイントは、MAHINAの最後のパート。トラックの音が抜けるところで、フリースタイルになるんです。すごくカッコいいので、そこに注目してください。

――先ほども「HANAのクリスマスソング」という言葉がありましたが、どんなシーンで聴いてほしいですか?

KOHARU:クリスマスの定番曲“ジングル・ベル”の後にぜひ!

MOMOKA:プレゼント交換のときとか。どんなものが来るかわからないドキドキ感と、この曲のワクワクがリンクしたりして(笑)。

JISOO:年末は寒くてネガティブになりがちですよね。だから、この曲でちょっと強気になってみるというのはどうでしょう。みんなで強くなりましょう。


「新しいドアをたくさん開けた1年」

――2025年は1月にプレデビュー、4月に“ROSE”でデビュー、そして大晦日はNHK紅白歌合戦で締めるという“NON STOP”の1年になりました。今年の手応えを教えて下さい。

KOHARU:今年は新しいドアをたくさん開けた1年でした。社会人1年目のような感覚で、新しいことに体当たりで挑戦し続けました。学ぶこともたくさんあって、人としても、アーティストとして成長した1年でした。

NAOKO:私は特に感情の面で学ぶことが多かったです。デビューまでは、地に足をつけて感情の波風を立てずに生きることを大切にしていたんですけど、毎日、昨日とは違う変化が訪れる1年でした。楽しいものだったダンスや歌にも、「悔しい」という感情が生まれたり、ネガティブになることがあっても、それが結果に繋がる実感もあって。人間にはいろんな感情があるんだと知ることができたし、それを受け入れることができました。人間ってどういうことなのか少し理解できたような気がします。感情のジェットコースターが楽しかったです。

MAHINA:本当にたくさん学んだし、学んだからこそ人としても表現者としても、大きく成長できたと思います。HANAのメンバーになる前は、毎日楽しいけれど、どこか物足りない感覚もあって。でも今は、毎日すごく充実感があるし、想像もしなかったことに挑戦することができました。小さいことなんですけど、髪をブリーチしたり、人生で絶対しないと思っていたカラコンも付けた。目に何かを入れるなんて怖くて無理だと思っていたんですけど、今は平気になりました。すごく楽しい1年でした。

YURI:普通じゃ見られない景色をたくさん見せていただきました。パフォーマンス面では、「どうしたら一番“YURI”を見せられるか」を試行錯誤しながら、少しずつ理解しつつあって、いろんな「YURI」を見せられたと思います。来年も、自分も知らない「YURI」を発掘していきたいです。

JISOO:私は「Dreams come true」という言葉がぴったりの1年でした。バンドと一緒にギターを弾けたし、デビューも果たせた。やりたかったこと、夢だったことがどんどん現実になりました。メンバーやスタッフさんが「JISOOがやりたいことは全部やれ」と言ってくださるので、本当にありがたい環境だと思っています。特に印象的なのは、もちろんデビュー! それから、HANA全員で海外に行けたこと、そして野外フェスです。

MOMOKA:私もみんなと同じなのですが、学びと成長に尽きます。毎日新しいことばかりで、今までとは違う視点で物事を見る必要があったり、自分を変えなきゃいけない場面があったり。これまでは「1年経ったらひとつ歳を重ねるし、そのままの日常を送っていれば自然と成長するんじゃないか」と思っていたんです。でも、今年は自分のここを直したい、ここを変えたい、絶対に変わらなきゃいけないと初めて本気で思って、自分から挑戦し続けました。大変だったけど、それすら楽しい1年でした。

CHIKA:私も成長や学びを経て、性格がすごく変わった気がします。ひとりが苦手になりました。今年は、休みの日以外ほとんどひとりでいることがなくて、みんなといるほうが楽しいって感じるようになってしまった(笑)。以前は、ひとりでいることがめっちゃ好きだったのに。


【リリース情報】


HANA 『NON STOP』
Release Date:2025.12.05 (Fri.)
Tracklist:
1. NON STOP

Lyrics:CHANMINA, Ricky Ricky
Music:CHANMINA, JIGG, Ricky Ricky

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【イベント情報】

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