INTERVIEW

All About Early Noise of Spotify

あいみょんブレイクの一翼を担った、Spotifyの新人サポート・プログラム「Early Noise」とは? あっこゴリラ、SIRUPへのインタビューも!

2019年3月28日(木)にSpotifyが主催する“Early Noise Special”というイベントが開催される。本イベントにはビッケブランカ、Nulbarich、SIRUP、あっこゴリラ、ドミコといったSpincoasterでもお馴染みのアーティストが複数出演する。Spotifyはこれまでにも、「Early Noise」というプログラムを通して、様々な新人アーティストを支援してきた。

Spincoasterも新進気鋭のアーティストを紹介する媒体として、プログラムから派生するイベントを初期からサポートしてきたが、今回は、その「Early Noise」というプログラムの最初の集大成とも言えるイベント“Early Noise Special”の開催をきっかけに、これまでの「Early Noise」の歩みを振り返るととともに、同プログラムのの裏にある想いを詳しく紹介すべく、「All About Early Noise」という企画を実施。

Spotify Japanの芦澤 紀子(Head of Content)へのインタビューを軸に、概要と雰囲気を分かりやすく伝える映像と、より詳細な内容を記した本稿から、「Early Noise」というプログラムの全貌を知ることができるだろう。

さらに、動画では“Early Noise Special”の出演するあっこゴリラ、SIRUPにもインタビューを実施。“Early Noise Special”に来場するオーディエンスはもちろん、Spotifyの取り組みに興味のある方はぜひご覧頂きたい。そして今後の「Early Noise」の展開にもご注目いただけると幸いである。

Text & Interview by Kohei Nojima


動画インタビュー

芦澤 紀子(Spotify Japan , Head of Contents)

――「Early Noise」とはどのようなプログラムでしょうか?

芦澤:Spotifyは2016年秋に日本でサービスが開始し、その翌年から「Early Noise」のプログラムがスタートしました。Spotifyが注目する次世代アーティストを年間を通じてサポートしていくプログラムです。

――スタートした経緯を教えて下さい。

芦澤:Spotifyには「Spotifyを通じて新しいお気に入りの音楽に出会ってもらい、好きな音楽を生活の色々な場面で聴いてもらいたい」という願いがあります。知っているアーティストや好きなアーティストだけを聴くのではなく、今まで知らなかったアーティストを音楽ファンが自然に発見するきっかけを作ることにより、新人アーティストがリスナーを増やしていくサポートをしたいとして立ち上げました。

――具体的にどのようなサポートを行っているのでしょうか?

芦澤:Spotifyがその年に飛躍を期待する新進アーティストを年初に選出し、主には『Early Noise』というプレイリストに、彼らの作品をリリースの度にピックアップし、耳の早いリスナーのみなさんに聴いてもらうというのが主なサポートです。これと同時に、“Early Noise Night”という小規模なライブ・イベントも不定期で開催しています。

――プレイリスト『Early Noise』は実際にどのような方に聴かれていますか?

芦澤:これからブレイクするであろう新人アーティストをいち早く紹介するプログラムなので、次にブレイクするアーティストを一足先にキャッチしたい熱心な音楽リスナーの方はもちろん、メディアや音楽業界の方からも大変ご注目頂いております。

――プレイリストは海外からも聴かれているのでしょうか?

芦澤:そうですね。国内だけでなく海外からのリスナーも増えています。

――「Early Noise」は日本独自のプログラムとお伺いしました。海外でもこのような新人をサポートするプログラムはあるのでしょうか?

芦澤:注目の新人をバックアップするプログラムは、Spotifyでは以前から海外では実施しており、有名な例だとこれまでにニュージーランド出身の歌姫Lordeや、いまや世界で大人気のShawn Mendezなどがこうしたプログラムから大きな飛躍を遂げていきました。

――「Early Noise」のプログラムを通して、これまでに大きな成果のあったアーティストはいますか?

芦澤:顕著な例としては、2017年に選出させて頂いたあいみょんですね。プレイリストを通じて新たなリスナーと出会ってもらえるよう様々なサポートをいたしました。『Early Noise』のプレイリストはもちろん、時間帯や気分、生活シーンに応じた様々なライフ・スタイル系プレイリストや、人気番組『テラスハウス』のプレイリストなどにも楽曲が取り上げたことで、あいみょんを知らなかったリスナーにも聴いてもらえるきっかけが広がりました。これらのプレイリストを通じてあいみょんの曲が発見されたり、SNSでシェアされたりすること支持基盤が形成される中で、地上波テレビで紹介されたり、また、あいみょん自身が『ミュージックステーション』(テレビ朝日)に出演したりすると、急激にストリーミング回数が増えていきました。ストリーミングは音楽を聴きたいときにいつでもすぐに聴けるためテレビとの連動性も高く、ドラマのタイアップや年末の紅白歌合戦の出演などテレビ露出のたびに再生回数が吹き上がり、スケール・アップしていきました。

――過去にそのあいみょんも出演した、“Early Noise Night”とはどのようなイベントと言えるでしょうか?

芦澤:プレイリストを通じてアーティストを知ったリスナーに、実際にそのアーティストのパフォーマンスを体験する場を提供したいと思って始めました。不定期ではありますが、数ヶ月に1回の頻度で、東京と大阪の200〜300名くらいのキャパシティのライブハウスで開催しています。毎回3〜4組のアーティストが出演し、1000円という気軽に足を運べる価格設定にしているのも、色々な方に来ていただけるきっかけになっているのではないかと思います。ライブを通してそのアーティストのファンになってもらったり、またお目当以外のアーティストと出会うきっかけを作りたいと考えています。東京はセンター・ステージという構成で、アーティストとオーディエンスの距離感が近いのも特徴のひとつです。

芦澤:また、大阪ではバー・カウンター前に卓球台を設置して、アーティストがファンの方やアーティスト同時で自然と交流できるようなフレンドリーな空間になっていました。

――アーティストのブッキングで意識していることはありますか?

芦澤:基本的にはその年の「Early Noise」に選出された方を軸にしつつ、イベントのカラーや音楽との新しい出会いを作ることを意識してブッキングしています。アーバンなテイストのアーティストが軸の時はヒップホップのアーティストと組み合わせたり、女性SSWと女性バンドを組み合わせたり、「このアーティストを見に来たファンは、こっちのアーティストも好きになってくれそう」などと考えながら、組み合わせを考えています。

――今年の年初に「Early Noise 2019」として10組のアーティストが発表されましたが、何か今年の傾向のようなものはありますか?

芦澤:エディターを中心にSpotifyスタッフで協議し、その年に躍進が期待される新人アーティストを年初に10組前後選出しています。今年はEMMA WAHLIN、Ghost like girlfriend、Mega Shinnosuke、中村佳穂、Yo-Sea、ずっと真夜中でいいのに。、King Gnu、秋山黄色、SASUKE、kitriの10組を選出しました。多岐に渡って選出したつもりではいるのですが、あえて傾向を挙げるとするならば、作品の作詞・作曲・プロデュースのみならず、アートワークやMVなどもプロデュースしてしまう、セルフ・ブランディング力に長けた若い世代のアーティストが多いように思います。

また、昨今の傾向として動画投稿サイトなどで話題になり、ストリーミングで人気を広げるアーティストが増えている印象です。制作した曲やビデオを自ら動画投稿サイトに投稿してしまい、これがソーシャル・メディアで拡散していくサイクルでファンのコミュニティが拡大していくアーティストが増えているような印象はあります。

――どのようなプロセスで選出されるのでしょうか?

芦澤:アーティストやその楽曲の魅力/ポテンシャルはもちろんなのですが、これまでの曲に関してのリスニング・データなども参考にしています。例えば「最後まで曲を聴いているリスナーがどれくらいいるのか?」、「自身のライブラリに保存しているリスナーはどれくらいいるのか?」というようなことにも着目し、参考にしています。

昨年のSIRUPがまさにそうでしたが、色々なアーティストとのコラボレーションやフィーチャリングを通して新たなリスナーを増やすアーティスト、今年のEMMA WAHLINのようなグローバルなフィールドで戦えるアーティストなど、ストリーミングの特性を活かした活躍が期待できるアーティストにも注目をしています。

――3月28日(木)にROPPONGI EX THEATERで“Early Noise Special”というイベントが予定されていますが、これはどのような趣旨のイベントでしょうか?

芦澤:2017年スタートした「Early Noise」というプログラムを通して、Spotifyでのリスナー数や再生回数を飛躍的に伸ばしたアーティストが何組も出てきたことを踏まえ、これらのアーティストをファンのみなさんと一緒に祝福しよう、というコンセプトで企画した初めての大型ライブ・イベントとなります。

――イベントの見どころは?

芦澤:今回、8組のアーティストに出演して頂くのですが、様々なアーティストのパフォーマンスを間近で見られるだけでなく、Spotfiyを通して各アーティストがどのような取り組みをされてきたかなど、これまでの歩みを振り返られるような場面も予定しています。また今回の出演アーティストをSpotifyで誰よりもたくさん聴いてトップ・リスナーの方々をご招待し、素敵な環境でライブをご覧いただくという企画も実施します。アーティストを応援してきてくれたファンに対しても感謝の気持ちを表現できたらなと思っております。

――当日はイベントの生配信も予定されているそうですね。

芦澤:はい。チケットはすでに完売してしまったのですが、GYAOでの生配信を予定しています。会場に足を運ぶことができない方はぜひそちらで雰囲気を感じていただけたらと思っています。

GYAO Early Noise Special 特設サイト

――最後にEarly Noiseの今後の展望やリスナーへのメッセージをお願いします。

芦澤:昨年、あいみょんというストリーミング・サービスから大きくなったアーティストが出現しマンしたこともあり、ストリーミングへの注目が高まっているのを感じます。これからもアーティストの方が躍進していくことに少しでも貢献していけたらと思います。またリスナーに方は「あなたならではのEarly Noiseアーティスト」をSpotifyを通して見つけてくれたら嬉しく思います。


【イベント情報】

Spotify presents Early Noise Special
日時:2019年3月28日(木) 開場 17:30 / 開演 18:30
会場:東京 EX THEATER ROPPONGI
料金:前売り ¥3,500 SOLD OUT
出演:
Official髭男dism
ビッケブランカ
Nulbarich
RIRI
ReN
あっこゴリラ
SIRUP
ドミコ

制作・運営:CREATIVEMAN PRODUCTIONS
協賛:株式会社 JVC ケンウッド、株式会社 JET CHOP、株式会社第一興商、ボルボ・カー・ジャパン株式会社、LISTERINE

協力:イープラス、Spincoaster
問い合わせ:CREATIVEMAN PRODUCTIONS (Tel: 03-3499-6669)

イベント特設サイト

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