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dodo / nothin


天国スタジオから届けられたポジティブなメッセージ――フジロック「ROOKIE A GO GO」にも出演する不世出のラッパー・dodo、新曲公開

2019.07.20

開催まで1週間を切ったフジロックの「ROOKIE A GO GO」ステージに出演することも決定している、川崎を拠点にするラッパー・dodoが新曲「nothin」を発表しました。

dodoはネット上を主戦場としていた〈rev3.11〉からのリリースや『高校生RAP選手権』への出演で、2012年頃より注目を集めた若きラッパー。しかし、その後サイプレス上野とのビーフなども経て、しばらくの期間鳴りを潜め、2016年にはプロデューサー・sokubeatsとタッグを組んだEP『FAKE』をリリースし、2017年頃より本格的にカムバック。以降はコンスタントに作品を発表していくように。

今年2月にリリースされた初のアルバム『importance』も傑作でしたが、以降も「no pain no gain」、そして今回の「nothin」といった新曲を発表。そのクリエイティビティの高さに驚かされます。現在は実家の一部屋を「10goqstudio」(天国スタジオ)とし、ラップ・トラック、ミックス、マスタリングを全て自身で手がけるdodo。そのクオリティは日に日に洗練されていっているように感じます。

この「nothin」は、近年のdodoらしい音色使いの切ないビートの上で、多くの共感を呼びそうなリリックをメロディアスなフロウで届ける名曲。決して順風満帆とは言い難いこれまでの人生を振り返りつつも、「きっと幸せになれるよ」「ひとりで喚く/俺は変われる」といったポジティブな感情を放っています。また、メロディアスなフロウながらも、その言葉のはめ方や陰の踏み方には唸らされるラインも多数。早くも次なる作品が楽しみになります。

先述の通りミックス、マスタリングを自身で手がけているというdodoの作品郡は、決して圧倒するようなサブベースが鳴っていたりするわけではないのですが、個人的には毎回その耳触りの良さに感動します。独特の声質も含めて、例えばPC内臓のチープなスピーカでも、ある程度の大きさのスピーカーでも、はたまたヘッドホンでも心地よく響くサウンドは、積み重ねた研鑽と優れた感覚の賜物か。また、高級車から出てくるわけでもなく、高級ブランドに身を包むでもない、どこまでもDIYでリアルなMVも、この楽曲の説得力を増幅させているようです。

本日、6月に開催された『YOUNG PRO Pt. 2』でのライブ映像も公開されました。フジロックに行かれる方もそうでない方もぜひチェックを。

■dodo:Instagram / YouTube


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