FEATURE

Best Tracks Of 2018 / Ryota Inoue


キュレーター、Ryota Inoueの2018年ベスト・トラック!

2018.12.27

WHALE TALXとCINERAMAという2つのグループでラップしています。今年は沢山リリックを書きましたが、楽曲になったものはほんの僅かでした。来年は沢山リリースしたいと思います。


  5. NIPPS & I-DeA / Rich Man, Poor Man

https://www.youtube.com/watch?v=D2zFIXTdaHQ

「医者が出したピルよりもchill出来る」

  4. JJJ / MIND(yefreestyle) feat. KID FRESINO

非常にスピード感のあるKanye West使いには度肝を抜かれたが、この二人でしかあり得ない弔詞にはさらにグッときた。Febbに捧げたリリックだというのを明言していないのも良い。

  3. EVISBEATS / Lullaby feat. WHALE TALX & annie the clumsy

手前味噌ながら、とても気に入っている一曲。スケボーとゲームボーイとけん玉。これが我々の休日。

  2. TyOurhome / Iburi Gacko Flow feat. Lunv Loyal

秋田の地産地消系クラシックが誕生。音数少なめの哀愁漂うビートにLunv Loyalのどこか寂しげな声色で乱射される秋田方言が心地良い。もはや標準語よりもラップに向いているのでは? と考えさせられる程にスキルフル。

  1. 青い果実 / mebius feat. ico!

関連記事:【INTERVIEW】 青い果実

個々でも活動しているMETEOR、butaji、KOYANMUSICという絶妙なバランスで構成されたスペシャル・ユニット。虎視眈々とは真逆のスタンスで、発言に他意は一切無し。年相応のリアルを詰め込んだ圧巻の詞世界と、往年の演歌歌手でも持ち合わせていない余裕たっぷりなフロウで鼓膜が健康になること必至。

  Comment

歳を重ねると共に音楽の聴き方が変わってきました。好きだったものが苦手になることもあれば、苦手だったものが好きになることもしばしば。音源をdigし続ける姿勢をいつまで維持できるのかと考えた一年でもあります。今年、最も聴いたアルバムは青い果実の『AOKAJI』でした。日本語ラップにこんなやり方があったんだな、と気付かされ感銘を受けました。自分を偽る必要も、大きく見せる必要もないと教えてくれたこのアルバムは宝物です。来年も決して無理をせず、自然に身を任せて新しい音楽に出会えたら最高です。

  番外編マイ・ベスト

「ベスト・リイシュー」

WAQWADOM 『MQW』

CASPERR ACE、COBA5000、本田Q、KILLah BEENの4MCを擁するWAQWADOMが2006年にリリースした伝説的名盤がタイトルも新たに2CD仕様で再発! 初期衝動をそのままパッケージしたような未発表音源集『タイムカプセル』にはマニア垂涎のレア音源が多数収録されている。優れたストーリーテリングと、90年代のそれとは似て非なる粘度の高いタイトフロウで聴かせるCOBA5000に改めて脱帽した。


Spincoaster SNS