普段は学生をしながらお金と身を削ってイベントに遊びに行っているのですが、最近卒業が危うくなってきてどうしようか考えています。
多幸感やエモーショナルな曲が中心のベストになりましたが今年はもう「街の報せ」がリリースされただけで満足です。サイコ〜!
5. PARKGOLF / CRUSH ON
PARKGOLFの新境地が垣間見える1曲。
巧みな間の取り方やメロディアスなシンセサイザーなどは言わずもがな、2:00ごろからの展開はまさに圧巻。
記名性の高いサウンドやアーティスティックな部分を持ちつつも、キャッチーなメロディですでに幅広いリスナーから高い支持を集めているPARKGOLF。
先日渋谷LOUNGE NEOで開催されたイベント、”#家だけにYeah”ではCICADAの城戸あきことコラボしたライブ・セットを披露するなど新たな試みを行っており、これからますます活躍の場を広げていくのではないでしょうか。
4. Vulfpeck / Animal Spirits
■関連記事:VULFPECK / Daddy, He Got a Tesla
LAを拠点に活動するミニマル・ファンク・バンドがKickstarterを使ってリリースしたというアルバムの中から、とびきりに最高な1曲です。
Takato Ishikawa氏の記事に彼らの詳しい情報が載っているのでぜひチェックしてください。
私はこのアルバムで彼らのことを知ったのですが、一聴してすぐに心を奪われました。特にこの「Animal Spirits」はまさにパーティーの最後にかけてほしいような多幸感の溢れるディスコ・ナンバー。
YouTubeにあがっているどこかのダンス・スクールの練習風景のような映像もいい感じに気が抜けていて最高です。
3. Chance the Rapper ft. 2 Chainz & Lil Wayne / No Problem
今年最も話題をさらったであろうアーティストの一人、Chance The Rapperの新ミックステープ『Coloring Book』からはLil Wayneと2 Chainzをゲストに招いたこの曲を。
ゴスペルのようなコーラスとフックの強烈な引力が本当に最高で、クラブでかかった時には毎回テンションが上がらずにはいられませんでしたし、リリース直後は会う人全員に「Chance The Rapper聴いた?」と聞いて回ってしまうような魅力を持っています。もともと疎いジャンルだったこともあり、今年はこの曲をキッカケに聴く音楽の幅が広がったかなとも。
なんにせよ、この曲の持つ多幸感と自然と体を揺らしたくなるグルーヴ感は名だたる面々が参加していることもあり折紙つきです。
まだ聴いていない方は是非!
2. STUTS / 夜を使いはたして Feat. PUNPEE
これも今年各地でかかりまくった曲ではないでしょうか。
リリックに描かれるパーティーの終わり、始発過ぎの光景の「あの感じ」にどうしようもなくエモーショナルな気持ちにさせられてしまう、全ての音楽好きのために捧げられたような名曲です。
またSTUTSのトラックもこの曲を情感豊かにさせていて本当に素晴らしいですし、イントロでピアノが入った瞬間に名曲と確信するはずです。
余談ですがいつかの渋谷VISIONで行われた”Trackmaker”でokadadaがDonnie Trumpet & the Social Experimentの「Sunday Candy」とこの曲をかけた時は完全に夜を使いはたしていました……。
(※UPDATE 2016.12.27:MVが公開されたので差し替え)
1. cero / 街の報せ
Obscure Rideの特典についていたのを聴いたときからずっと待ち望んでいた曲がやっとリリースされました。
「夜を使いはたして Feat. PUNPEE」はイベント終わりの朝や楽しかったパーティーを思い起こさせるような曲ですが、この曲は一人部屋で夜中に音楽を聴いている時や、なんとなく物思いに耽ってしまうような、そんないつか過ごした「誰にも知られない愛しい一人の夜」を歌ってくれた曲。
よれたビートやローファイな感じが特に強調されていたDemo Ver.よりは音像が少しクリアになり、トランペットの音なども加わったことでより完成度が高まっています。
歌詞も本当に素晴らしく、特に「みんなも年を取り/いつかはいなくなるけど/また誰かがやって来て/音楽をかけてくれそう/何度も」のラインは胸に刺さりました。
今年5月に行われた野音ワンマンのアンコールでの「Contemporary Tokyo Cruise」とこの曲が本当に素晴らしかったので、是非行ってない方はDVDを購入してみてください。
Comment
改めてベストを考えてみると、やっぱり何も考えずに聴ける楽しい曲だったり、自分の内面だったり心情をすくい上げてくれるような曲が好きなんだなと思いました。
今年はCarpainterが三浦大知の仮面ライダーの主題歌を手掛けたりなど、普段聴いているマルチネ周辺のトラックメイカーによる外部への楽曲提供も増え、〈TREKKIE TRAX〉もUSツアーを敢行するなど、なんとなく2017年にはヤバいことになっているような前触れっぽさもありつつ、星野源の「恋」が大ヒットしてお茶の間でBPM160の曲が流れているのがおもしろいなと思ったり。まだまだ色々な課題はありそうですが、結構日本のお茶の間の音楽もおもしろくなる予感はしました。ちなみに恋を星野源は「モータウンコア」と呼んでいるそうです。(参考:http://realsound.jp/2016/10/post-9613_2.html)
あとはディープ・ハウスにハマってJuno Downloadでひたすらdigったり、全然聴いてこなかった洋楽のディスコとかR&B、ヒップホップなど(まだ全然詳しくないですが)、個人的に色々楽しめた感じもありました。なんにせよ来年も楽しみたいです。
番外編 マイ・ベスト
【ベスト・本】
『Rhetorica#03』
メディア・プロジェクト、Rhetoricaによる紙メディア。
写真家・横山純へのグライムについてのインタビューや、マルチネUSツアー&ロンドンでのイベントの日記、RBMAでのグライムアーティスト・スケプタのレクチャを考察したもの、レビュー企画「あなたが友人に勧めたいコンテンツ」などどこから読んでも面白いです。
ちなみにレビュー企画のおすすめは「異国のミニチュアとしてのディズニーシー」と「中央・総武線各駅停車」、あと中華料理のレシピです。
■詳細:http://rhetorica.jp/rhetorica-03/
Spotify プレイリスト
Text by Yuma Yamada