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Rootscoaster Vol.5 / 行 達也(mona records店長/ルルルルズ)


Rootscoaster第5弾はmona records店長の行達也!

2014.04.09

Shiggy Jr.のポテンシャルをいち早く見出したmona recordsの店長でありながら、自身もアーティストとしてルルルルズの作詞作曲を手がけている、行 達也(ゆき たつや)。また長くラジオのパーソナリティも務めているということで、音楽への造詣は人一倍ある人物です。日本のポピュラー音楽シーンを追いつつ、自ら質の高いポップスを表現する彼のルーツとなる音楽を紹介いただきました。ポップス好き必見の3曲です。
※ちなみにSpincoasterでルルルルズの記事が先日上がったのは偶然です(笑)(Written By Kohei Nojima)


1.JACKIE de SHANNON /  what the world needs now

http://youtu.be/jh9PMULbuFI
世界で一番好きな作曲家バート・バカラックの名曲です。このMVのジャッキー・デ・シャノン以外にもディオンヌ・ワーウィックなど多くのシンガーによって歌われています。ここのところどういうワケだか頻繁に来日しておりますが、2008年2月の東京国際フォーラムの公演は会場に到着してステージ上のフルオーケストラのセッティングを見た瞬間から、最後の客電が点くまでずっと泣き続けていてゲロ吐きそうになったぐらい感動しました。とにかくすべてが名曲。幼少時代に親のクルマのカーコンポでポール・モーリアバージョンで聴かされていた頃からずっと好きでこれからもずっと好きでしょう。


2.赤い鳥 / 忘れていた朝


日本で一番好きな作曲家は村井邦彦です。その村井さんが一番、手塩をかけたグループが赤い鳥で、またこのグループのハーモニーが本当に素晴らしい。特にリード・ヴォーカルの山本潤子の歌声は国宝級で、先だって発表された無期限の休業宣言が悲しすぎて思い出しては涙ぐむ始末です(泣きすぎ)。他にも「美しい星」「窓に明りがともる時」など和製ソフトロックの名曲を数多く生み出しております。世の中的に一番有名なのは「翼をください」だと思いますが…


3.pizzicato five / 東京は夜の7時

http://youtu.be/JqYvyBx1VL4
この世で一番影響を受けたアーティストといえばこの人、小西康陽をおいて他に思い当たりません。それぐらい自分にとって圧倒的な存在といえます。ポピュラーミュージックといえばロックとソウルぐらいしか知らなかった学生時代の自分に「世界にはもっといろんな音楽があって、それらは楽しい」っていうことを教えてくれたのはピチカートファイヴであり、小西さんでした。小西さんがいなかったら90年代以降の日本のポピュラー音楽シーンは確実に違ったモノとなっていたはずで、自分も今、こういう音楽をやってなかったかもしれないって考えると感慨深いものがあります。


Message

上記の先代の偉大なアーティストに敬意を払いながら、今、自分に出せる音を奏でながら、これから世に出ていく新しい才能のディレクションをやっています。今のところ、その輪はまだ小さいモノですが…いや、もしかしたらこのまま小さい輪のままかもしれませんが、テレビで流れてくる音楽だけでは満足できない、本当に音楽が好きな人たちの記憶に残るような作品をリリースしていく自信はありますので、今後の動きを気にかけていただければ嬉しいです。
特に今、2ndミニアルバムの準備を進めているShiggy Jr.はいろんな可能性に溢れた最高のグループです。いけださんという現代っ子のフィルターを通して作られるしげゆきくんのメロディーは本当によく練られていて、コード進行偏重な曲作りが横行するポップスシーンに静かに風穴を開けてくれると思っております。


行 達也(ゆきたつや)

mona recordsおよびポップスグループのルルルルズ代表。
店ではココでしか置いてない自主音源など販売してたりしてます。
mona records HP
ルルルルズ HP


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