Photo by haruta
3月には初の海外ワンマンツアーとなる中国4都市でのライブを成功させるなど、アジア圏を中心に国外からも注目を集めるネット発のSSW/プロデューサー・春野がおよそ1年ぶりとなる国内ワンマンライブツアー『HARUNO 2024 TOUR』を開催した。本稿では大盛況で終幕したツアーファイナルDay1の模様をレポートする。
中国ツアーを経てスケールアップしたライブパフォーマンス
チルなインストゥルメンタルが場内に流れ、春野本人が登場して1曲目に披露したのはボカロP・雄之助との合作で『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミ
ク』に書き下ろした楽曲“Supernova”のセルフカバーVer.。6月に配信リリースされたこの楽曲は、ボカロP出身の春野が特に強い思い入れを持つ楽曲だ。「春野です、よろしくお願いします!」春野の声に呼応するように会場のボルテージが上がっていく。
続けてシンガポールで今最も注目を集めるR&Bバンドのbrb.とコラボした2ステップナンバー“cash out feat. brb”、今年5月のリリース以後、アジア圏を中心にロングヒットを続けている“OVERTIME”を披露。「せーの」という春野の煽りに合わせて、1年ぶりとなる東京ワンマンを待ちわびていたファンから「OVERTIME, OVERTIME」という大歓声が上がる。
「Veats Shibuya、かっとばしていくんでよろしくお願いします!」。春野がMCに続けて披露したのはSIRUP、BE:FIRST、Furui Riho、佐藤千亜妃などの作品を手がける東京拠点のプロデューサー・A.G.Oとのコラボ曲“EGO”。春野がピアノの前に座り、4つ打ちのダンスナンバー“Buddha”のイントロが流れると、会場からは大歓声が。
「次の曲、みなさんにはとびきりかっこいい春野を動画に収めていただきたくて、撮影OKにします」。会場から驚きの声が上がると同時に、観客席がスマートフォンのライトで照らされる。大人気曲“Limbo”のイントロが始まり、ファンからは割れんばかりの大歓声が巻き起こる。「みなさん歌えますか?」「Limbo!」と、大合唱が会場に鳴り響く。
「いいよ、まだ撮ってていいよ」。フロアが月明かりのようなライトに照らされ、続けてシンガーソングライター・kojikojiをフィーチャーした“Dance At The Moonlight”、音楽家・yamaとのコラボ曲であり、大人気曲の“D(evil)”を披露。「サビ歌えるよね?」という春野の声を合図にファンの大合唱が会場に響き渡る。
開始数曲にして完全に会場の空気を春野が掌握。3月の中国ツアー、4月のHONNE中国公演オープニングアクト出演などを経て、大きくスケールアップした春野のライブパフォーマンスに完全に会場がひとつになった瞬間だった。
続けて、HISA(Gt.)のメロウなギターが心地よい“U.F.O”を披露。春野の包み込むようなシルキーな歌声とHISAのギターが絡み合い、会場が恍惚の雰囲気に包まれる。
スペシャルゲストの佐藤千亜妃が登場し、会場の熱気は最高潮に。
“Venus Flytrap feat. 佐藤千亜妃”(1stアルバム『The Lover』収録)が始まり、さらに会場の熱気が一段階強まる。「それでは、本日のゲストをお呼びします佐藤千亜妃さんです! 大きな拍手でお迎えください」という春野のMCに続いて、スペシャルゲストの佐藤千亜妃が登場すると、会場からは大歓声が。「ばっかみたいに」春野の煽りに合わせて、会場に「うぉーあいにー!」の大合唱が響き渡る。間奏で春野と佐藤千亜妃がハートポーズを披露すると、会場から割れんばかりの大歓声が上がる。
2023年のリリース以後ライブでは必ず披露してきており、ファンの心を掴んでやまない同楽曲。春野が「ようやく、本人来てくれたね」と語った通り、初となるライブ共演に、会場のボルテージが最高潮に達した瞬間であった。
続けてHISAの幻想的なギターが会場に響き渡り、チルでスムーズなトラックが心地いい“summer”、“Love Affair”、“Kidding Me”を続けて披露。春野のシルキーな歌声に会場が酔いしれた。
「今回のツアーでは、今までやったことない曲をやろうと思って」とのMCに続けて、MAISONdesへの提供楽曲“Grumpy”を披露。チルな楽曲で落ち着いたフロアのボルテージが再度上がっていく。続けて4月リリースのTAKU INOUEとの共作曲“Spring Has Come”を披露した。
大盛況で本編を走り切り、会場が惜しみない拍手で満たされる。昨年の東京ワンマン公演(2023年7月15日・代官山UNIT)から着実にファンを増やし、ステップアップを続けきた春野。次なるステージを予感させる、素晴らしいライブパフォーマンスであった。
スペシャルゲスト・tonunが登場、新曲“Soooo Many Problems”を披露
「アンコールありがとうございます」「次の曲、ご存知、最強のゲストがやってきてくれます」というMCに続けて、7月にリリースされたファン待望のコラボ曲“Soooo Many Problems feat. tonun”を披露。間奏のシンガロンが終わり、「tonunくんです、大きな拍手を!」という春野のMCに続いて、スペシャルゲストのtonunが登場。ファンから大歓声が上がり、tonunの甘くスモーキーな歌声が会場に響き渡る。コラボを熱望してきた両者の、素晴らしいハーモニーが会場をひとつにしていく。
「ばいばい! じゃあまた来世」。両者の素晴らしいハーモニーが会場に響き渡り楽曲が終わると、会場からは再度惜しみない拍手が送られた。
ラストは1stアルバム収録の“Angels”を披露。各公演、アンコールの定番となっている楽曲だ。会場が春野の歌声に酔いしれる。「春野でした、ありがとうございました」。曲が終わり、会場からこの日一番の拍手が送られる。
2017年の活動開始から、マルチな才能を如何なく発揮した多彩な楽曲と、その素晴らしいライブパフォーマンスでファンの心を鷲掴みにしてきた春野。海外公演、国内外問わず多彩なアーティストとのコラボなど、着実にその活動規模を拡大させている春野。2度目の国内ワンマンツアーのファイナル公演となったこの日のライブは、佐藤千亜妃、tonunというスペシャルなゲストも登場し、華々しく幕を閉じた。早くも春野の次なるステージを予感させる、素晴らしい内容となった。
なお、ツアー会場で販売されたオフィシャルグッズが、8月3日(土)21:00よりオンラインで販売開始となる。こちらも合わせてチェックを。
■『HARUNO 2024 TOUR』オフィシャルグッズ販売リンク
02. Supernova (cover)
03. cash out feat. brb
04. OVERTIME
05. EGO
06. Buddha
07. Limbo
08. Dance At The Moonlight feat. kojikoji
09. D(evil) feat. yama
10. U.F.O
11. Venus Flytrap feat. 佐藤千亜妃
12. summer
13. Love Affair
14. Kidding Me
15. Grumpy
16. Spring Has Come
[Encore]
17. Soooo Many Problems feat. tonun
18. Angels