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Interview / Smallpools


サマーソニックで観客を湧かせたSmallpoolsにインタビュー!夏の残像に浸りながらご一読ください!

2015.09.26

大ヒットしたシングル「Dreaming」をリリースしてから約2年、Smallpoolsが満を持して待望のデビュー・アルバム『Lovetap』をリリースし、サマーソニックにて待望の初来日を果たした。サマーソニックでのライブもその後のファンイベントでのミニライブでもハッピーな演奏で会場にいたファンを湧かせていた彼らにインタビューを敢行。キラキラとしていて底抜けに明るいエレポップ・サウンドを作り上げる彼らはその音楽性同様、陽気で純粋に音楽を楽しんでいるバンドだった。12月には単独公演も控えている彼らのライブの予習も兼ねて、ぜひ一読頂きたい。

Interview Smallpools

Interview by Aoi Kurihara
Photo by Hiromi Matsubara

ーMikeとSeanはSXSWで出会ったそうですね!お互いそれぞれ違うバンドを経験してきたそうですがメンバーのそういった背景が音楽的に影響を与えていると思いますか?

Sean (vo. & key): そうだね。Smallpoolsを結成する前は何年も何年もそれぞれお互い別々のプロジェクトで曲を作ったりしていたんだ。そして最終的にはSmallpoolsとなった。別のバンドで練習をしたり、曲を書いたり、ライブをしたりといった経験は今の僕たちの音楽に影響を与えていると思うよ。

僕はちょうど音楽を真面目にやっていきたいと考えていたときに今のメンバーと出会ったんだ。最初にJosephに会ったんだ。Josephは僕のはとこの友達だった。そのはとこもシンガーだった。みんなで同じ部屋で住み始めて、それでジャムを始めたんだ。まあ、僕らが一緒にバンドをやっているのはマジックだよ!

ーなぜバンド名前をSmallpoolsにしたのでしょうか。

Sean: えーっと・・・(苦笑)

ーこのバンド名って、音的には夏を思い浮かべますが・・。

Sean:そうだね、僕らの音楽は夏っぽいよね。……実はバンド名に何も理由はないんだ。

Mike (Gt):音的に良いだろ?

Sean:ただ単に2つの単語をくっつけて1つのワードを作るというのが面白いと思ったんだ。

ー確かに、アルバムタイトルもLove + Tapで『Lovetap』ですね。

Sean:そうなんだよ! 僕たちもっとこれやりたいんだよね。自分たちのワードを作りたい。(笑)

Mike:次のアルバムは3つの単語をくっつけたいね!(笑)

ーアルバムのジャケ写のノスタルジックな雰囲気がとても好きです。このアートワークのコンセプトは何でしょうか。

Sean:そうだね、これはとてもヴィンテージで昔の雰囲気が出ているよね。これはジョークでもあるんだ。僕たちのプロデューサーの昔の写真だよ。彼は僕たちとこのアルバムを全て一緒に作成してくれたんだ。それでいつも彼はおもしろい家族写真を見せてくれるんだけど、これはそのなかの一つなんだ。前のEPもツアー・ポスターも全部彼の写真にしているんだ。(笑)
80年代の写真だね。

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ーSmallpoolsは今っぽいサウンドのように思うので、アートワークが80s風なのは興味深いと思いました。

Sean:いや、僕たちは80年代に影響を受けているよ。Mikeは特に80年代の音楽が好きだし。

Mike:特に80年代初期の音楽が好きだね。

ー話は戻りますが、”Lovetap”に何か意味は込められていたりしますか?

Sean:”Lovetap”の意味……? 難しいなあ。いや、なんか自分でも説明するのが難しいんだけど、表題曲の方は奇妙なストーリーなんだよね。あまりこの単語使わないんだけどさ、例えば車でドライブしていたとしよう。そして何かが車にぶつかった、”Oh man, that’s Lovetap!”みたいな感じで使うんだ。(笑)

ー「Killer Whales」や「Mason Jar」といった不思議な曲名がついた曲が多いと思うのですが、なぜこれらをタイトルにしたのでしょう。また、どのようにタイトルを付けているのでしょうか。

Mike:僕たちも何でこのタイトルを付けたのかわからないよ!

Sean:そうそう、誰もわからないさ! 曲を作るときっていつもメロディーから作るんだけど、「ららら〜〜♪(歌いだす)」こんな感じなんだ!
時々クールなメロディーが浮かぶんだけど、はたまた奇妙なときもあってさ。「Mason Jar」はそんな感じで作った曲なんだ。この曲名は君も知っている通りガラス容器のブランド名なんだけれど、蓋を開けるときって壮快な気分になるだろ? だからこれは自由のメタファーなんだ。

ー1曲1曲が全てアンセミックで合唱したくなるような曲であり、完璧なポップアルバムだと思います。メロディーを作る上で心がけていることは?

Sean:メロディーは最も重要だと思うんだ。だからいつもベストなコードでベストなメロディーを作れるように努めているよ。ふと思いついたお気に入りのメロディーは取っておくし、でも試行錯誤をして作っているんだ。

ー曲を作る上で最も重要なのはメロディーですか、それとも歌詞ですか。

Sean:いやそういった全てのコンビネーションが大切だと思うんだ。もし一つのピースがすごく良くても別のピースが悪かったり、コンビネーションが良くなかったら良い曲にはならない。組み合わせはとても大事だと思う。

ー日本の洋楽ファンは英語が苦手な人も多いのでメロディー重視な人が多いかもしれません。

Sean:なるほど。でも歌詞がどんなストーリーを含んでいるかが理解できなくても、ただ純粋に音楽(メロディー)だけで僕らの曲を気に入ってくれるというのはとても嬉しいよ。

Mike:良い歌詞を書くことよりも良いメロディーを書くことの方がプレッシャーはあるね。

ーポップな曲の中で「Whats That a Picture Of」だけ少し雰囲気の違うロックナンバーだと思いますが。

Sean:そうだね。この曲は少しヘビィというかロックかも。でも全ての曲が違う雰囲気になるよう心がけたつもりだよ。

ー「9 to 5」は少しVampire Weekendっぽいというか、もっとインディ・ポップぽくなってますね。

Mike:確かに言われてみればVampire Weekendっぽいかもしれない。でも、どちらかというとポール・サイモンを意識したつもりだったんだ。僕たちはどちらかというとオールディズ、特に80sからの影響の方が大きいと思う。

ー別のインタビューでビリー・ジョエルやポール・サイモン、スプリングスティーン、エルトン・ジョン等親世代が聴いてた曲にも影響を受けたと読みましたが、オールディーズの音楽が好きというのは少し意外な気がします。

Sean:そうだね。でも子供のころに親が聴いてきたから、影響を受けたというのは自然なことだと思うよ。これらのオールディーズの曲を聴くとノスタルジックな気分になるね

Mike:BBQをしたり、ドライブしたり、そういった子供時代の想い出が蘇るから、とてもインスパイアされているよ。

ー以前前座を務めたWalk The Moonも一緒にサマソニに出演していましたよね。彼らの他に仲の良いバンドはいますか?

Mike:Grouploveは同じLAに住んでいるから仲良いよ!それにしても2年前、僕たちにとっては初めての大きなツアーだったWalk The Moonと日本に一緒に来れるなんて、すごくハッピーなことだね!

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ー今後の展望を教えてください。

Mike:世界で最もビッグなバンドになりたい!(笑)

Sean:ずっと曲を書き続けて、バンドを続けたいね! それが1番の幸せだよ! あとは音楽で食べていければそれで幸せかな。


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