先日、もう26歳なのに祖母から「実りある青春時代を!!」と書かれたクリスマスカードを貰いました。
5. The Orielles / Sugar Tastes Like Salt
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まるでジェットコースターに乗っているかのようにスリリング、そしてサスペンス映画のようにドラマチック。彼らが敬愛するタランティーノの映画『デス・プルーフ in グラインドハウス(原題:Death Proof)』に捧げられたこの曲は、グランジやサーフ・ガレージ、サイケデリックな要素が混在する踊れるロックなナンバーとなっている。甘く気だるい女性ヴォーカルにかぶさる謎の不気味な笑い声がまた印象的だ。来年2月16日にはTemplesを輩出した〈Heavenly Recordings〉からデビュー・アルバムがリリース予定とのことで、注目している新人のひとつ。
4. GIRLI / Hot Mess
去年ぐらいから気になって気になって仕方のない、頭から足の先までどピンクの強烈なルックスのティーン・ラッパー、GIRLI。一度見たら絶対忘れないこのビジュアルだけでなく、ラップ × エレクトロ × 反骨精神 × カワイイをごちゃ混ぜにした音楽性はまさにHot Mess(むちゃくちゃ)!……ではあるのだけれど、最終的にはポップ・ミュージックに上手く仕上がっている。Charli XCXからポップ・クイーンの座を奪えるのは彼女だけかも、とか思ったり。全然音楽性の異なるDeclan McKennaとも親友だったり、今年はグライム・ラッパー、Lethal Bizzleともコラボしたりと、来年もその動向に注目したい。
3. yaeji / Raingurl
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WWW Xでの新年パーティで初来日が決まったニューカマー・yaejiからの1曲を。アップ・テンポのヘビィなベースから幕を開ける韓国語と英語の行き来するオリエンタルな世界感。曲名が表すように、雨の気だるい感じがありながらも、とろけるようなハウス・サウンドが入り混じる。そうやって創り出されるエキゾチックで妖艶な雰囲気に、思わずトリップしてしまう……。
2. Dream Wife / Fire
“パンク版ソフィア・コッポラ映画のサウンド・トラックにぴったりだ”とNYLONから評されるように、ブライトンの芸術大学で結成されたDream Wifeが放つこの1曲は、まさにガーリーさとパンキッシュさが同居するパワフルなアンセムスとなっている。フェミニズム的な主張が強い彼女たちの歌詞からは、Riot Girrrlムーブメントを継承するかのような反骨精神が読み取れるが、しかしながらDavid BowieやMadonnaをリスペクトすると公言する彼女たちの目指すものは、あくまでもポップ・ミュージックなのであろう。ちなみにFTSEによる本トラックのリミックス版も年末のパーティでかけるのにオススメ。2018年1月26日にはHindsを輩出した〈Lucky Number〉から本曲含むデビュー・アルバムをリリースとのことで、こちらも来年の活躍ぶりが楽しみな存在だ。
1. Theme Park / Never Ending Story
ロンドン出身のTheme Parkは私が初めてインタビューをしたバンドのため、特別に強い思い入れがあったりする。さて、個人的な話はさておき、4年ぶりにカムバックした彼らの2ndアルバム『Is This How It Starts?』に収録されている本楽曲を初めて聴いた瞬間、強い陶酔感を感じた。ハウス・ミュージックとファンクの影響も伺えるメローなエレクトロ・サウンドは、どこまでも甘くて眩いのである。さあ、現実を忘れて踊ろう。彼らが奏でる終わりなき物語に溺れながら。
Comment
今年の夏は2年ぶりに1週間ほどでしたがNYでどっぷりとブルックリンのインディ・シーンに浸かってきました。(と、言いつつベストはUKが中心になってしまいましたが)
3年前に開催した“SPIN.DISCOVERY vol.2”の出演アーティストであるHey Annaの一部のメンバーと再会したり、Surf Rock Is DeadやPoppiesなどのローカルなバンドのライブを堪能し、なかなかにエモい夏休みでした。友人の古着屋さんで昼間からだらだらガレージ・ロックをかけてお酒を飲みながら、Holy FuckのTシャツを着たドラマーのおじさん(初対面)と輪投げしたのも良い思い出……。
話は変わって、2017年は通訳を含め、数えてみると幸運にも15組ものミュージシャンにインタビューをする機会を頂けました。ジャンル、出身、年代は違えど、彼らとのカンバセーションでの議題は、「不安定な世の中での現実逃避としての音楽」と、「音楽でその状況を変えられるか」といった内容が多かったように思います。世界中で不穏なニュースが多かった2017年だったからかもしれません。そんな彼らを前にして、ライターである私は何ができるのか? そもそも音楽で世界は変えられるのか? 未だに明確な答えは自分の中で見つかっていませんが、ミュージシャンの考えをより多くの人に届けられるように、大きなスケールではなくて良いので、自分の記事を読んだ人の世界が少しでも変わるように、そして何よりおもしろいと思ってもらえるように、2018年も音楽について語っていけるようになりたいと思います。
番外編 マイ・ベスト
【ベスト・ライブ(妄想)】
HMLTD LIVE @ RABITZA, MOSCOW 01/06/2017
妄想というか、今1番見たいなと思っているバンドです。
ベストには入れませんでしたが、彼らの「Kinkakuji」という曲が最近、夜頭から離れなくて眠れません。
■aoi 過去記事:https://spincoaster.com/author/aoi