元Galileo Galileiの岩井郁人と野口一雅を中心に結成された、北海道の恵庭市を拠点として活動している5人組バンド、FOLKS(フォークス)。打ち込みを主体としたクールなビートに、Passion PitやPhoenixなどの海外インディーシーンと通ずるエレクトロポップサウンドが乗っており、メインストリームでも通用するポップさと、耳の肥えたリスナーをも唸らせるサウンドディレクションで、昨年から快進撃を続けているバンドだ。
2月12日にリリースされたメジャーデビューアルバム『NEWTOWN』も、例外なくその快進撃をさらに加速させる1枚となっている。今回はそこから「Everything is Alone」のMVをお届けします。
同曲は、静寂さを伴ったイントロからスタートし、聴き入った瞬間に訪れる1サビの開放的なポップさに思わずドキッとしてしまう。彼らの音楽的背景が凄いことは、Galileo Galileiの大傑作『PORTAL』で発揮していたことで明らかだったが、尾崎の持つ温かみのある声から、岩井の絞られたクールな声で歌い上げられたことにより、良い意味で温かみが抜けたように思える。どちらのバンドも好きなので甲乙は付けられないが、FOLKSはサカナクション的な育ち方をしそうだなあとも思う。
東京へ移住はせず、現在の拠点である北海道での活動を続けるという、Galileo Galileiと同じ選択をした彼ら。これからの北海道シーンをますます盛り上げていくことは間違いないだろう。
(Text by Takumi Nakamura)