先月行ったBlackbird Blackbirdとの対談に続いて、〈Trekkie Trax〉クルーが今回対談する海外アーティストは、カラフルな覆面を被った謎のプロデューサー、Slow Magic!
Blackbird Blackbirdと同じくいわゆるチルウェイヴ的な文脈から登場した印象も大きいSlow Magicですが、独特のカットアップしたボイス・サンプルや、トライバルかつプリミティヴなパーカッションなど、記名性の高いサウンドで、ここ日本でも大きな支持を獲得し、先月には2度目となる来日公演を成功させた。
方やレーベル初のベスト盤『TREKKIE TRAX THE BEST 2012-2015』をリリースし、ますますその活動の勢いは増すばかりの〈Trekkie Trax〉は、Brostep/Future Bass系の名門レーベル〈Monstercat〉からのリリースでも知られるDeon Customのジャパン・ツアーを主催するなど、その活動の規模を順調に拡大させていっている。
今回は中心人物であるCarpainter、andrew、そして前回は諸事情で参加することができなかったfutatsukiが加わり、未だに素性を明かさない覆面トラックメイカー/プロデューサーのSLow Magicとの対談を敢行した……!
Facilitator & Photo by Takazumi Hosaka
Interpreter by Aoi Kurihara,Hikaru Yamada
(L→R:futatsuki、Slow Magic、andrew、Carpainter)
―まず、Slow Magicにお訊きしたいのですが、〈Trekkie Trax〉の存在を知ったのはいつ頃ですか?
Slow Magic(以下:S):最初のキッカケはアメリカでSeimeiと会ったことと、去年の日本でのライブでTaimei(Carpainter)と共演したことだね。
それでアルバムを聴いてみて、〈Trekkie Trax〉の他のアーティストのこととかもチェックしていったって感じだね。
―では〈Trekkie Trax〉の3人がSlow Magicの存在を知ったのは?
Carpainter(以下:C):結構昔から知ってたよね?
futatsuki(以下:F):うん、Taimeiが共演したタイミングで、すごい意識し始めたっていうのはありますね。そういえばSlow Magicに聞きたいんですけど、今回は結構長い期間滞在してるらしいですね。日本はどうですか?
S:うん、日本は素晴らしいね! 今回は、たくさん時間があるから、色々なところへ行って、色々な美味しい食べ物にもトライしてみたいって思っているよ。
C:今まで食べた中では何が一番美味しかったですか?
S:寿司とかお好み焼きとか……もうとにかく全部だね!
あと、話は変わるけど、クレーンゲームが楽しかったな。よくわからないけど猫のキャラクターと、あとリラックマをゲットできたんだ(笑)。
F:ちょうど桜が満開の季節だと思うんですけど、お花見とかは行きました?
S:2日前に新宿御苑に行って見てきたよ。素晴らしかったね。今が桜を見るのにベストな季節だと聞いて、そんな時期に来れたぼくらはとてもラッキーだと思っているよ!
andrew(以下:A):話の流れ変わっちゃうんですけど、Slow Magicが最初に音楽を始めるキッカケっていうのは何だったんですか?
S:Slow Magicを始めたキッカケは、とにかく何か新しいことがやりたかったっていうのもあるんだけど、まず最初に覆面でアイデンティティを隠して、出身地も顔もわかららないようにして音楽をやったら面白いんじゃないかっていうアイディアがあったんだよね。そうすれば、みんな純粋にぼくの音楽だけを聴いてくれるんじゃないかってね。
―アイデンティティを隠すというのはインターネット時代ならではという印象を受けますが、あなたにとってインターネットとはどういう存在として機能していますか?
S:そうだね、インターネットはぼくの存在をより普遍的なモノにしてくれる助けになっていると思う。インターネットを介せば音楽はぼくの手を離れて、どこまでも遠くへ行くことができるよね。だから、ぼくもツアーで色々な場所にいったりするけど、常に雲に隠れているような気分なんだよね。あと、そもそもインターネットはぼくがそういった考えを思いついたキッカケでもあるのかもしれない。
C:あの仮面は自分で作ってるんですか? どういう経緯であの仮面に至ったのでしょうか?
S:最初は友人がペインティングして作ってくれたんだけど、今のマスクは別の友人がLED付きで作ってくれて、今はそれを母が作ってくれた衣装と合体させて着てるよ。
A:へぇ〜、お母さんが。意外ですね(笑)。
あと、Slow Magicの楽曲の中には、民族的な要素だったり、いわゆるドリーム・ウェイブ的な要素とか、色々なものが入ったりしてると思うんですけど、それが匿名によって「何かっぽい」みたいにならなくて、本人みたいになってるのが素敵だなと思います。……感想になっちゃたんですけど(笑)。
S:ハハハ。ありがとう(笑)。いつもパーカッションやドラムのサウンドを取り入れるときは、インディアンやアフリカン・ミュージック的なパーカッションとか、様々なアプローチにトライしているつもりだよ。あとは日本の太鼓とかもね。ぼくの音楽にそういった様々な世界のドラム、パーカッションを足すことで、ライブの時はコントローラーを使ったりもしているけど、音楽がより普遍的になるんだよね。それにライブでドラムを叩くのは楽しいし(笑)。
F:実際にドラムやパーカッションなどをプレイしてたことはあるんですか?
S:子供の頃、最初に始めた楽器がドラムだったんだ。同時にピアノもやってたんだけど……ほとんどドラムを叩いていたね。
A:楽曲制作の時も実際に叩いて作ってますか?
S:実際のドラムの音をレコーディングする時もあるけど、現状はサンプルを使うことの方が多いね。でも、次のアルバムではもっと本物のドラムの音の割合を増やしたいと思っているよ。
―ちなみに〈Trekkie Trax〉の方たちは前に楽器をやってたことはあるんですか? DTMとかやり始める前に。
C:ぼくはピアノをちょっとやってましたね。
A:ぼくは最初に手を出したのがサンプラーだったので、楽器は全然触れてこなかったですね……。
S:いや、ぼくもほとんど同じだよ! 音楽を作り始めた時は、ぼくも最初からコンピュータで作り始めたからね。
C:ライブ・パフォーマンスの時に自分からフロアに降りて行って太鼓を叩くみたいなことしていると思うんですけど、そういうスタイルっていうのは、なんていうのかな、パーティーでみんな盛り上がって、演者とオーディエンスの境界線が無くなる、みたいな。そういう一体感のようなものを求めていたりするのかなって思ったんですが。
S:そうだね。ある時、ライブ中に自分があまりにも興奮しすぎて、フロアに降りて太鼓を叩いてみたんだ。そしたらそれがすごく楽しかったんだよね。それに気づいて以来、そういったパフォーマンスを毎回のようにやることにしているんだ。
A:楽曲制作の時は、最初からライブを想定して作っていますか?
S:いや、曲によって様々ではあるんだけど、実のところあまり考えていないことが多いんだよね。大体は曲を作った後に、この曲はこういう風にアレンジしてライブで披露しようかな、っていう感じで考えているよ。
A:自分のパフォーマンスを「もっとこうしたい!」みたいな、ビジョンとかは?
S:今はコントローラーとドラム2セットを使ってライブをしているんだけど、実はもっとドラムを増やしたいなと思っているんだ。あとは仮面も新しいモノを作りたいと思っているよ。
A:え、今の時点でだいぶハイテクな感じありますけど。これ以上どんな機能を増やすつもりなんですか?
S:ハハハ。いや、ぼくもどうするかわかんないけどね(笑)。
C:楽器を足したいって話でいうと、割と元々の音源がそうだっていうのもあると思うんですけど、Slow Magicのライブは本当にバンド演奏ぐらいのフィジカル感があるじゃないですか。だから、今後は生演奏のみで自分の曲を再現する、みたいなのもやりたいのかなって思ったんですけど。
A:っていうか、やってみて欲しいよね。普通にファンとして観てみたい。
S:そうだね。昔ちょっと考えてみたりもしたんだけど、DJセットよりももっとライブ感のある形でやりたいとは常に思っているよ。でも4、5人でバンドをやったら、なんというか人間関係が複雑になったり、トラブルが起こりそうだからね……(笑)。
でも、やっぱりいつかはやってみたいと思うね。うん。みんなで仮面つけたりしてさ!
A:バンドって大変そうですもんね。
―〈Trekkie Trax〉のお3方含め、そもそもDTMを始めたキッカケって何だったのでしょうか?
S:若い時はロックやメタル、スカとか、そういったものがぼくの周りでは流行っていて、実際に興味もあったんだ。だから学校ではみんなと一緒にそういう音楽の話をしていたけど、実はそれと同時にぼくはもっとクレイジーでエキサイティングなエレクトロ音楽に惹かれていってしまって、そのうちに自分でそういう音楽を作りたいって思うようになったんだ。それを実現するためには、PCを使って音楽制作するのが最適なんじゃないかと思ったんだ。バンドもやってみたかったけど、DTMであればメンバーとかの心配をせずに、PCだけで曲を作ることができるからね。
F:今Slow Magicが作ってる音楽って、いわゆるインディー・ポップとかドリーム・ポップって言われている音楽の延長線上にあるのかなってぼくは思うんですけど、何でそういう音楽になったのかが気になるんですよね。例えば、Taimei(Carpainter)がガラージをやるようになった理由っていうのは確実にあるはずだし、同じように、何故そこに辿り着いたんだろうって。
S:たぶん、元々好きだったインディー・ロックやシューゲイズ・バンドとかからの影響が自然と出てきているんじゃないかな。Beach HouseとかPhoenixも大好きだし。あとは……バンドなんだけどエレクトロっぽいサウンドを鳴らしている人たちとか。そういった自分が影響を受けてきた様々な音楽を混ぜて、全く違う自分の音楽としてアウトプットするのは、とても楽しいことなんだ。
F:実はクラブ・ミュージックがルーツにあるのかどうか気になってたんですけど、そういったロックとかと平行して、テクノとかハウスも昔から聴いてましたか?
S:ぼくが小さい頃はちょうどAphex TwinsとかDaft Punkが盛り上がっていたときだから、その辺りのシーンはもちろん聴いていたよ。
―Slow Magicは先日、急遽中目黒solfaにてDream AngelとB2BでDJ出演していましたよね。DJはいつ頃から始めたのでしょうか?
S:実はDJをきちんと始めたのは最近なんだ。正確にいうと、もっと若いころ友達のパーティーとかでDJをする機会はあったけどね。コントローラーを使って、オーディエンスの前でって感じで本格的に始めたのは本当に最近なんだよね。いつからっていうのはあまり憶えてないんだけど。
A:あー、やっぱり自然にあるものなんですね、そういうパーティーとかって。日本だとクラブ・ミュージックを聴き始めるタイミングとか理由っていうのは、結構みんな明確にあると思うんです。だから、そこが欧米とは違うんだな〜って。やっぱりもっと身近に音楽が、ダンス・ミュージックがあるんだなって思いました。また感想みたいになってる(笑)。
S:そうだね。パーティーに行くのに理由は必要なくて、だた踊るのが楽しいから行くだけだよね。だからDJを始めたのもとても自然な流れだったよ。
―ちなみに前回の来日公演ではCarpainterがオープニングアクトでDJをしていましたが、そのDJは観られましたか? 自分もDJやってる身としてどうでした?
S:もちろん! とてもクールだったよね! 去年は自分にとって初の来日公演だったんだけど、他にも一緒に共演したLLLLとかもカッコよかったし、新しい発見がたくさんあったよ。それから、〈Trekkie Trax〉とも出会えたしね!
A:他に日本人アーティストで気になってる方とかいますか?
S:Tomggg、Qrionとかかな。もっと他にも知りたいね。あとは名古屋のLullatoneも気に入っているよ。
―日本のアーティストは普段どうやってディグったりしていますか?
S:ほとんどインターネットで探しているね。たまにレコードショップで探すこともあるけど、基本はネットだね。
F:日本には一応ネット・レーベル・シーンっていうのが存在しているんですけど、そういったモノは知っていますか? 例えば〈Maltine Records〉、〈Trekkie Trax〉、〈Altema Records〉、〈Bunkai-kei Records〉とか。
S:一応知っているよ。〈Maltine Records〉は有名だよね。あとはいっぱいありすぎて、あまり詳しくはチェックできてないけど。
―では、Slow MagicからTrekkie Traxに聞きたいことはありますか?
S:質問があるんだ! 日本のゲームセンターでクールなサウンドを耳にすることが多いんだけど、例えば、DJゲームとか太鼓のゲームとかあるよね? 君たちの音楽にはそういうゲーム音楽に通ずるモノを感じるんだけど、実際はどうなのかなって。
A:単純なんですけど、たぶん小さい頃からずっとゲームをやって育ってきてたからだと思うんですよね。おそらく日本は一番テレビゲームとかが盛んな国だと思うし。
C:そういう小さい頃に耳にしていたゲーム音楽が心に残ってる人っていうのは、日本にはすごく多いと思うんですけど、他の国の方々はどうなんですかね?
A:意識してなくても、割とメロディーとかにそういう影響でちゃうよね。
S:テレビゲームは小さい頃にぼくもハマってたよ。音楽ゲームとかはどう? 小さいころ好きだった?
A:う〜ん、今ここにいる3人はあんまやってないけど……。
F:いや、おれらやってたよ(笑)。
A:あ、やってた?
C:日本だとクラブ・ミュージックは、クラブ・ミュージックそのものから入る人も多いんですけど、実は一定数いわゆる音楽ゲームから入る人もいて。ゲーム内の音楽をクラブ・ミュージックのコンポーザーが作ったりしてるので、そこを入り口に。そういう入り方が日本独特なのかなって思いますね。
―いわゆる音ゲーってやつですよね。
C:そうそう。〈Trekkie Trax〉にも実はそういうのからクラブ・ミュージックに入ったやつらがいっぱいいて。
F:多分、若い頃、中学生くらいの頃にそういったゲームを通ってきた人間が、ちょうどその後に音楽やってみようってなった時に、そういうのが一番影響が残ってて、曲に反映されやすいんじゃないかな。
C:それもあるけど、もっと単純にその曲が好きになって、そこからそこでテクノとかハウスとかを知るみたいな。
F:う〜ん、ジャンルとかまではわからないんじゃないかな〜と思うけど。
A:でも、若いうちにやってたらそのうちわかるようになるんじゃない?
S:なるほどね。なんとかなくわかったよ。ぼくは太鼓の達人とか好きだね。
C:え、Slow Magicが太鼓の達人やってるとこ見たい(笑)。
S:太鼓の達人は楽しいけど、結構難しいよね。あとDJゲームも難しい。君たちと一緒にプレイして、その様子をビデオとかに撮ったらおもしろいね。あとiPhoneでは日本のiTunesでしか買えない太鼓のゲームもやってる。ゲームボーイもよくやるんだけど、今回は家に置いてきちゃったんだよね。
―Slow Magicとして、そういうゲームの効果音とか、ゲームっぽい要素を取り入れるというアイディアはないのでしょうか?
S:そういった音も取り入れたいと思うね。あとSlow Magicのドラム・ゲームを作りたい(笑)。
A:そんなのできたらおれらの周りはみんなやると思いますよ(笑)。
ちなみに音ゲー以外で好きなゲーム音楽とかってあります?
S:『どうぶつの森』とかかな。あのゲームの音楽がすごく好きで、1曲リミックスも作ったよ。
A:Slow Magicと『どうぶつの森』って、なんかちょっと世界観が合ってる。どうぶつの森っぽい感じあるよね。
S:確かにそうかもね(笑)。
―そういえば、Slow Magicは確かジブリがお好きなんですよね?
S:うん。若い頃に『トトロ』とか『もののけ姫』を観て、その世界観に強く感銘を受けたよ。ジブリの作品は全て観てる。
―『どうぶつの森』もそうですけど、ジブリも大自然みたいなモノをテーマとしたものが少なくないじゃないですか。何かこう、自分の音楽と自然の間に、関係性のようなモノを感じたりしますか?
S:動物とか自然とぼくの音楽は、確かに関係あると思う。ライブのパフォーマンスも動物の動きをイメージしているしね。そもそも森とか山とかの自然は、きっとこの地球上の全ての事柄と関係性があると思うし。
あと桜も好きで、以前桜を観に奈良へ行ったとき、鹿がいっぱいいて、すごく印象深かったよ。ぼくのマスクもシマウマとかキツネとかをミックスさせたような、想像上の生き物のイメージなんだ。
―ちなみに、彼らは”Bass Gorilla”というイベントをやってるんですが……(笑)。
S:それはクールだね(笑)。
C:お客さんが昂まった時の動きがゴリラっぽいっていうだけ(笑)。
F:すごい余談なんですけど、ぼくの友達でハロウィンの時にSlow Magicのコスプレした友達がいて(笑)。
C:ぼくが一緒に共演した時の来日公演で、Slow Magicのマスクのちっちゃい版みたいなのが売ってて、ちゃんと光るやつ。それを友達が買って、それをつけてる
F:そうそう。衣装もちゃんと真似して作ってて。そういうのって独特のビジュアルのアーティストならではだなって思います。他のアクトだとそういうことできないんで。
A:そういうファンがいるっていうことじたいすごいよね(笑)。
S:(写真を見せてもらい)ワオ! すごいね! とても嬉しく思うよ。
slow magic大好きすぎてハロウィンでコスプレした時見て pic.twitter.com/x4tEK2hdVz
— ゆうもぐ (@you_mgmg) March 1, 2016
A:日本でライブして、オーディエンスの反応とかって他の国と違ったりしましたか?
S:実は仮面のせいでよく見えないんだよ(笑)。たぶん想像してたよりも良かったと思うけど、中目黒solfaでのDJの時は、ブースから見下ろすような形だったからなんとなくオーディエンスの反応も感じ取れたんだけど、良かったよ。確かにみんなゴリラみたいに動いていたかも(笑)。
―あまり視界が良くないんですね。では、マスクのせいでライブでミスってしまったこととかはありますか?
S:失敗って感じではないけど、ちょと間違えたりしてもアレンジするから誰も気づかないと思う(笑)。
それよりも、マスクのバッテリーが切れちゃったのが1番の最悪な事件だね。
A:バッテリー駆動なんだ(笑)。
S:そう。充電式のね(笑)。
―〈Trekkie Trax〉からリリースはしていないんですけど、彼らと近しいPa’s Lam Systemっていう猿の覆面をしてパフォーマンスをする三人組がいるんですけど、彼らのことは知ってますか?
S;いや知らないね。あとでチェックしてみるよ。
(写真を見て)おお、クールだね(笑)。
A:日本のトラックメイカーの間では今、声ネタとかをカットアップしたりして使う曲が多いんですけど、Slow Magicは結構昔からそういうアプローチもしていましたよね。その辺のことは認識していますか?
S:1枚目のアルバムは自分や友人の声を使ったりしたんだけど、言語に気を取られたくなかったから、ただの音として録音して使った。でも、次のアルバムではもっと英語とかの短いフレーズをサンプリングして使おうって思ってるよ。
A:その、言葉になっていない感じが、逆に日本人にとってはとっつきやすいっていうか。自分たちのわからない言語ってことには変わりないんですけど、英語とかじゃないので、逆に一緒に曲聴きながら「あ〜」とか歌えるので、馴染みやすいんですよね。
―英語圏以外の人にも意識してたりするんですか? 英語圏以外のところにも意識してたりするんでしょうか。
S:そうだね。言語じゃない音で表現することで、他の文化圏にもアプローチしたいっていう気持ちはもちろんある。ぼくのこのSlow Magicという活動は、全てにおいて普遍的なアプローチをしたいと思っているんだ。新しいアルバムは楽器と、ボーカルが半々になるようにつくろうと思ってる。
T:今まで行った国というか、やった場所で一番印象に残ってるところはありますか?
S:うーん、わかんないけど。ヨーロッパとUS、アジア、といろいろな国へ行ったけど。1番って難しいかな。シティはいつも良いけどね。
A:どこ行ってみたいとかってありますか?
S:明日、東京で、その後京都に行って香港、シンガポール、ソウルとかを回るアジア・ツアーをするんだけど、う〜ん……全ての国へ行きたいね。それがみんなの夢じゃない? 違うかな? 強いていうならアイスランドに行きたいかな。
Seimeiはアメリカにいるけど、君たちはアメリカに行かないの? カリフォルニアとかシアトルとかをツアーしたり。
F:西海岸を回りたいっていう話は結構出てるんですけどね。
A:Seimeiが向こうにいるので、そいつと一緒に回りたい。
―SeimeiさんとSlow Magicは面識があるのでしょうか?
F:多分共演してると思うんですよ。
S:うん、一緒に共演はしているけど厳密に言えば会ってないんだよね。GirafegeとかBlackbird Blackbirdとか共通の友人はいるんだけどね。
C:そういえばそのGirafegeとは以前共作もしていましたよね。他の人と一緒に作る時に気をつけてることだったり、決めてることってありますか?
S:シンプルだよ。Girafegeとは長年の友人だから特にルールとかはなかった。どちらかが曲を作ったら、メールで送って、ちょっと直してもらってという感じで、アイディアを送り合って完成させるんだ。
A:共作って大変なイメージがあるんですけど、今後誰かとやりたい方とかいますか?
S:共作は楽しいと思うし、チャレンジなことだと思うけど、今のところはないかな。もちろん将来的に日本のアーティストともやってみたいね!
V.A.『TREKKIE TRAX THE BEST 2012-2015』
Release Date:2016.03.16
Label:Trekkie Trax
Cat.No.:TRC2
Price:¥1000 + Tax
Tracklist:
1. Seimei & Taimei – Everlasting 2013
2. DJ.DAI – Sampling Shakin’ 20 (Musicarus Remix)
3. andrew – Funky Beatz
4. TORIENA – I’m dancing on the earth (Carpainter Chip Juke Remix)
5. isagen – Throw The Egg
6. AMUNOA – Cinderella Song
7. Masayoshi Iimori – Break It
8. matra magic – Synthetics
9. Snail’s House – Kirara
10. Carpainter – Journey To The West
11. Cola Splash – Curry Drinker
12. MAVIS BACON – Blue Line feat. Sleepwell
13. in the blue shirt – Free Will
14. Lolica Tonica – Make me Feel
15. Zekk – THE FUTURE IS HERE
16. blackglassG – You Gotta Be Hard feat. AMUNOA
17. Amps – Cross Channel
18. AMUNOA – Sampling Magic
Cover Desigin:tomoki yonezawa
Direction:futatsuki
◆特設サイト:http://www.trekkie-trax.com/ep/thebest/
Slow Magic『▲ (Triangle)』
Release Date:2016.04.27
Price:1,900yen + Tax
Label:Plancha
Cat.No.:ARTPL-073
Format:CD / Digital
※JAPAN TOUR 2016(4/11東京・4/13京都)会場先行発売!
※正方形紙ジャケット仕様
※ボーナス・トラック3曲収録
TRACKLISTING:
01. Corvette Cassette
02. Toddler Tiger
03. Feel Flows
04. Youths
05. Moon
06. Circle
07. Sorry Safari
08. Music
09. Feel Flows (Sun Glitters Remix)*
10. Feel Flows (Teen Daze Remix)*
11. Sorry Safari (Giraffage Remix)*
* = Bonus Track
◆商品詳細:http://www.artuniongroup.co.jp/plancha/top/releases/artpl-073/