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Spincoaster NEXTCOMING 2018


Spincoasterが選ぶ、今年注目すべき国内ニューカマー10組を発表! 2018年の国内音楽シーンをいち早く先取りします

2018.01.29

毎年恒例、Spincoasterが今、大いに期待を寄せているニューカマー10組を選出する“NEXTCOMING 2018”を発表します。

今年、待望の2ndアルバム『OFF THE WALL』で大きく化けたJABBA DA HUTT FOOTBALL CLUBや、Yunomiと共に自主レーベル〈未来茶レコード〉を立ち上げ初のアルバム・リリース、しかもその表題曲「Future Cαke」がSpotifyのバイラル・チャート(日本)にて10日連続1位を獲得したYUC’e。彼女はその勢いそのままに、さらにはm-floのリミックスまでも手がけることも決定していますが、彼らのようにこの1年で大きな飛躍が予想されるアーティストを10組選出させて頂きました。

なお、“NEXTCOMING 2018”の発表と同時に、よりマスレベルでのブレイクを予想するリスト、“BREAKOUT 2018”も発表していますので、こちらもぜひチェックを。この“NEXTCOMING 2018”で選出させて頂いたアーティストが、1〜2年後には“BREAKOUT 2018”として登場するかもしれません。

さらに、今回の“NEXTCOMING 2018”、“BREAKOUT 2018”を中心とした、2018年要注目のアーティストをまとめたプレイリスト「SPOTLIGHT 2017」も作成。こちらも楽しんで頂ければ幸いです。

Text by Spincoaster


NEXTCOMING 2018 選出アーティスト10組 ※A→Z順

 Ghost like girlfriend

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覆面で活動する謎多きソロ・アーティスト、Ghost like girlfriend(ゴースト・ライク・ガールフレンド)。昨年は1st EPを1枚発表したのみで、ライブを含め目立った活動はないが、彼のSSWとしての非凡な才能は、現在公開されている楽曲だけでも十分に感じとることができる。この数曲だけでの判断は早計かもしれないが、将来、野田洋次郎や米津玄師のような存在になっても全く不思議ではない。昨年のSpincoasterの年間アクセス・ランキングで2位を記録するなど、すでに気になっている人も少なくないはずだ。どのタイミングになるかはわからないが、彼の初ライブは大きな注目を集めることになるだろう。

 長谷川白紙

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昨年、彗星のようにシーンに出現し、ネットと現場での認知をメキメキと拡大させている若きSSW/プロデューサー・長谷川白紙。現役音大生ということもあり、アカデミックな音楽性を感じさせながらも、同時に現代的な情報量の多さ、若さゆえ(?)の危うさなども感じさせるそのサウンドは、まさに他に類がないほどのオリジナリティと異彩を放っている。また、オリジナル楽曲のクオリティもさることながら、Frasco彼女のサーブ&レシーブのリミックスなどでみせたストレンジなポップ・センスも見逃せない。果たして、〈マルチネ〉からのリリースの次なる一手は……?

 MADE IN HEPBURN

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福岡出身の6人組ミナト型バンド、MADE IN HEPBURN(メイド・イン・ヘップバーン)。2016年に活動を開始し、去年の夏にリリースされたシングル『Malibu』で話題になり、12月にはタワレコ限定で初のCD作品『YELLOW』をメンバー手折りによる謹製仕様でリリースした。アーバンでメロウなサウンドが特徴の彼らは、ceroやNulbarichを聴いてきたリスナーに特におすすめしたい。

 RIRI

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2月にメジャー・デビュー作となる1stアルバム『RIRI』のリリースを控える18歳オルタナティブR&Bシンガー、RIRI。抜群の歌唱力とキュートなルックスを兼ね揃える、ポップ・スターとしての才能に溢れた存在だが、実際の彼女のサウンドはかなり先鋭的。Seihoがリミックスを手がけたことでも話題の「RUSH」では、フューチャー・ベース全開のサウンドでリスナーの度肝を抜いた。KehlaniやKelela、Szaといったオルタナティブ、そして先鋭的なR&Bともリンクするようなアーティストが、ここ日本からも出てきてくれたことはきっと偶然ではないはず。さらには、今後の日本のシーンにおいても大きな出来事となるのではないだろうか。

 パソコン音楽クラブ

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関西を拠点に、着実に認知度を拡大させているDTMユニット、パソコン音楽クラブ(通称:パ音)。昨年は「SNOW」やラフォーレ原宿のCM音楽を手がけ、さらにマルチネからのリリース、イベント出演、リミックス仕事も多数。さらにダメ押しの如くtofubeatsが主題歌を手がけるドラマ『電影少女2018』の劇伴にも参加(+『HARD-OFF BEATS』出演)と、飛躍的な活躍ぶりをみせた。意外にも(?)器用なことを十分にみせつけただけに、今年はもう一段上の活躍ぶりが見せてくれるのではないだろうか。

 SIRUP

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小袋成彬とYaffle率いる〈TOKYO RECORDINGS〉プロデュースのシングル「Synapse」で鮮烈なデビューを飾ったSIRUP(シラップ)。彼の魅力は、その歌唱力、歌声もさることながら、Chance The Rapperらの台頭により注目が集まるUSはシカゴ界隈や、〈Soulection〉のようなビート・ミュージック/ダンス・ミュージック系のレーベルとも強い繋がりを持つGoldLink、Sminoといったラッパーとの親和性も感じさせる先鋭的な音楽性。向井太一、RIRIなどと共に、日本国内でR&Bを前進させるアーティストのひとりとして今後さらに注目を集めるはずだ。

 TAWINGS

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2016年に活動を開始し、以降都内のライブ・シーンで急速的に認知を拡大。以降、GRMLN、Japanese Breakfast、Jerry Paper、Fazerdazeといった多くの海外アーティストのサポートを務めるなど、飛躍的な活躍ぶりをみせる4人組ガールズ・バンド、TAWINGS(トーイングス)。ビジュアルからサウンドまで、一本筋の通った美学を感じさせながらも、アングラに振り切れないポップ・センスも感じられる。今年の“SXSW”への出演も決定しただけに、今後は海外での活躍も期待できるかもしれない。そして何より、親しみやすさが重視されがちな昨今において、クールな世界観を徹底するその姿勢が素晴らしい。

 TENDOUJI

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東京インディ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJ(テンドウジ)。シティ・ポップやブラック・ミュージックのムーブメントの反動として、TENDOUJIのような陽性のロックが再び脚光を浴びるタイミングにそろそろ差しかかってきてもおかしくない。そうなった時に、必ず彼らの音楽性、キャラクターは大きな支持を集めることになるだろう。今年は“SXSW”への出演も発表されており、DIYながらも確実に活動範囲を広げ、ファンの熱量を高めている彼ら。一過性の期待ではなく、今後もずっと応援していきたいバンドだ。

 TaeyoungBoy

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2015年、遊びで制作をしたラップの音源をSoundCloudにアップしたところ、予想以上の反響を受けたことから活動を開始させたという1994年生まれ、東京都出身の若きラッパー・TaeyoungBoy(テヤンボーイ)。昨年初のEP『Vipassana』、そしてミックステープ『Detach』をリリースしただけでなく、kk、RICK NOVAと共に結成したクルー・MSN(メセン)としての活動でも注目を集めている逸材だ。
その若さとは裏腹に、落ち着き払ったフロウで先鋭的なトラックを自在に乗りこなすその才能は決して無視できない。今年2月には謎のトラックメイカー・Droitteとの連名名義でのアルバムもリリース予定とのことなので、引き続きその動向に注目していきたい。

 YonYon

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ソウル生まれ東京育ちのDJ、トラックメイカー、SSW、プロモーターとしてマルチに活動するクリエイター・YonYon(ヨンヨン)。昨年はDJとしての活躍の場を広げる一方で、楽曲制作プロジェクト[The Link]を立ち上げ、今年はよりミュージシャンとしての活動も増えてきそうな予感。[The Link]の第一弾として公開された「Period(過程)」は、向井太一と韓国の23歳の実力派プロデューサー・Slomを起用し大きな話題に。DJ、ミュージシャンとしてだけでなく、日韓の音楽を繋ぐ存在としても彼女の活躍には大いに注目を寄せていきたい。


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