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KANDYTOWNのMIKIがプレイリスト『NOW PLAYING』をAWAで公開 初のソロ作に迫るインタビューも


2018.05.10

KANDYTOWNのビートメイカー/プロデューサーのMIKIがプレイリスト『NOW PLAYING』をAWA公式アカウントにて公開した

KANDYTOWNクルー名義の代表曲「R.T.N.」や「Paper Chase」を手がけるMIKIは、今年4月には1stソロ・アルバム『137』をリリース。同クルーのラッパー・IOと、NYのレーベル〈Duck Down Music〉に所属するRaz Frescoを客演に迎えたシングル「Oversea ft. Raz Fresco, IO」を先行リリースするなど、大きな話題を集めた。

そんな話題のソロ・アルバムと、AWAで公開されたプレイリストを軸としたミニ・インタビューも公開された。


INTERVIEW MIKI

Text & Photo by Toru Miyamoto

――アルバムのタイトル『137』という言葉には、どんな意味が含まれているのだろうか。

今って宇宙ができて137億年らしくて。137億年の結果、“今”っていう意味を込めました。ジャケットの写真は3歳の頃の自分ですね。95年のときです。

――このジャケットは、多くのアートワークを手がけるイラストレーター、上岡拓也氏がデザインしたもの。ソロアルバムはいつ頃から出そうと考えていたのか。

音楽始めたときから、ソロ・アルバムは出したいって思ってました。プロデューサーの人ってコンピレーション・アルバムとか出すじゃないですか。おれもそれをやりたかったんです。けど、出すなら、玄人のヘッズに納得してもらえる作品にしたかったんで、半端なものにはできないなと。周りのアーティストで、リリース日を設定して、焦って作るのを見てたりもしたんで、そういう風には出したくないなって。納得いくものに仕上がってから、リリース日とかは考えたいって思ってました。今年で26歳なんですけど、本当はこれを21、22歳くらいで出したかったですね。クオリティを求めたら5年かかっちゃいました(笑)。

――MIKIがとにかくクオリティを求めたというだけあって、アルバム『137』はドープ・シットに違いない。MIKI自身、誰も知らない音楽を追い求めていたヘッズであったが故に、本作も玄人ヘッズが求めているものを理解した作品になっているのだろう。フィーチャリング・ゲストにはIO、Ryohu、MUD、Dony Joint、DIANをはじめとするKANDYTOWNメンバーのほか、NIPPS、B.D.、仙人掌、BES、今年2月に死去したFebb As Young Mason(Fla$hBackS)らが参加と、豪華すぎるメンツが揃っている。

おもしろいっすよね。おれもそう思います(笑)。Febbとは昔から交流があって。お互いの実家に泊まったりする仲でしたね。NIPPSさんは、おれのお母さんと同い歳でした(笑)。あの年齢になっても、あの人しか書けないような歌詞で、もう最高ですよね。仙人掌さんは、Febbが繋いでくれたんですよ。Febbの「Yellow x Black」のPVで、なぜか、おれと仙人掌さんがピックアップされて。そのときに初めて話したんですけど、めちゃくちゃいい人で。それで今回のアルバムで、いっしょに曲作りたいですってお願いしました。仙人掌さんと作るならBESくんだなって思いましたね。BESくんは刑務所から出所してきた日に、おれが働いてる渋谷の服屋に遊びにきたんですよ。塀の中でKANDYTOWN聴いてましたって言ってくれて。いやいや、おれは昔からBESくん聴いてましたよって感じで(笑)。

――アルバム『137』の客演には国内問わず海外から、NYのRaz Fresco、ブルックリンの女性ラッパー・Chelsea Reject(チェルシー・リジェクト)もフィーチャリング・ゲストに名を連ねている。Raz FrescoとChelsea Rejectとの出会った経緯はなんだったのだろうか。

Razは、あいつが17歳のときからYoutubeでチェックしてて、超カッコいいので一緒に曲作れたらなーと思ってたんです。なので日本に来るタイミングでコンタクト取って、そのときにChelseaも来てて、そこで出会いました。話したらいいヤツで、一緒にスタジオ入ったんですけど、ヤツらとのレコーディングは早かったすね。RazとChelseaが20分でリリックを即効書いて、20分でレコーディングして。やっぱ向こうのラッパーは書くのが早いっす。KANDYTOWNでいったら、MUD、GOTTZ並です。12曲目の『Raindrops』はニューヨークのつんとした雨をイメージしたんですが、Chelseaがばっちり決めてくれてましたね。

――MIKIから見て、アルバム『137』は、5年前に作り始めた時の想定と比べると異なるものに仕上がったのだろうか。そして、初のソロ・アルバムならではの苦労した点などを教えてもらった。

「楽曲自体は変わっていますが、やろうとした意図は変わらなかったですね。途中からBESくんが入ったりとかはありましたけど。1曲目の『A Film Music』、7曲目の『No Wave』は全部弾きでやったり、3曲目のMUDとの『Problems』はバンドとやったりとか、とにかく楽しかったですね。最初は実費でやってたので、それが大変でした(笑)。周りの人のおかげでなんとか出来上がりましたね。

――今回、アルバム『137』のリリースに合わせ、AWA公式アカウントにMIKIが作ったプレイリスト『NOW PLAYING』も公開された。プレイリストを作った感想を聞いてみた。

プレイリストは初めて作りました。今回は最近聴いたのをピックした感じですね。昔からの曲とか選び出したら、きりがなくなってきちゃって。昨日の夜中もひとりでやってみたんですよ。紙2、3枚分くらい作っちゃって、ダメだって思いました(笑)。ロックでまとめたり、ソウルでまとめたり。今回作ったのは、ヒップホップ多めで、R&Bも入ってますね。プレイリストに入れた6ix9ineは「待ってました!」って感じですよね。M.O.P.やDMXとかのシャウト系のラップ好きなんです。アルバム『137』の楽曲からも「¥en」と「Raindrops」を入れたんですけど、「¥en」のビートはFebbと作ったやつなんですよ。この2曲は違和感ないかなって思って入れましたね。あと、おれの一押しは、Mahaliaです。最近いちばん好きなんですよ。

――音楽ストリーミングサービスに対しての印象はどう思ってるのか気になった。

「音楽が広まるって意味でいいことだと思います。結局、なにやってもいいことと悪いことってあると思うんで。たくさんの人がいくらでも聴けるってのがいいですよね。悪いことはアーティストに還元されてるのかなって。けど、ちゃんと還元されてるっぽくて安心しました(笑)。

――最後に今後の展望を聞いてみた。

2枚目をもう作ってます。9曲くらいできてて、1曲はレコーディング終わりましたね。ちょっと、色々あってリリースするのは来年ですかね(笑)。2枚目もヘッズが聴いて納得できるものにしたいっす。


【リリース情報】

MIKI 『137』
Release Date:2018.04.20 (Fri.)
Label:KANDYTOWN LIFE / bpm Tokyo
Tracklist:
1. A Film Music
2. Livinʼ ma life ft. Raz Fresco & Chelsea REJECT
3. Problems ft. MUD
4. Breath ft. BES & 仙人掌
5. Oversea ft. Raz Fresco & IO
6. ¥en ft. Raz Fresco
7. No Wave
8. End of Summer ft. MUD & Dian
9. You Want Me ft. B.D, FEBB & Nipps
10. Free ft. Ryohu
11. Fresico Shaba ft. FIN & NOA
12. Raindrops ft. Chelsea REJECT
13. Never End ft. BSC, FIN & Dony Joint


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