NEW MUSIC

Mecanika / beton


若きプロデューサーがマルチネより1st EPをドロップ! 優れた編集感覚と洗練されたポップ・センスを感じさせます

2018.05.10

1999年生まれ(!)の若き滋賀県在住のプロデューサー・Mecanikaが本日5月9日(水)に〈Maltine Records〉より1st EP『newtone』をリリースしました。

Mecanikaは宅録を中心としているバンド、ミズイロノヒが〈OMOIDE LABEL〉よりリリースした『ゆめとゆううつ』にリミキサーとして参加したり、〈ゆざめレーベル〉よりリリースされた、初音ミク生誕10周年記念コンピ『I Want to Tell You』に楽曲が収録されるなど、その高いクオリティとオリジナリティを両立したサウンドで、ネットを中心にジワジワと認知を拡大させたプロデューサー。昨年には“BOUNCE UP”やマルチネ主催の“Maltine Seed Stage”といった注目イベントにも出演したことでも注目を集めました。

そんな彼の1st EPとなる本作より、2曲目に配置された歌モノ「beton」をピックアップ。イントロの電話音など、環境音とも取れるサウンドを配置したドリーミーなトラックは、エレクトロニカ的とも言えますが、後から顔を出すシンセの質感からはフューチャー・ベース以降のセンスも感じさせます。また、ビートには薄っすらとアブストラクト・ヒップホップからの影響もあるのかなと思ったり、とにかく折衷性の高いサウンドでありながらも、絶妙な音の抜き差し具合で情報量の多さを感じさせません。

なお、歌モノとは言えリリックは「あれこれ求め/キャパオーバーなれば/最初で最後の賭けを今此処でしよう」という一節の繰り返し。抑圧的なボーカルも独特の味わい深い魅力を放っています。

本作の3曲目「18」も紹介しておきます。こちらはおそらく18歳の時、もしくは18歳になる時に作った曲なのでしょうか。人生の節目であることを想起させるリリックが滑らかなメロディに載った、こちらも秀逸な歌モノ。グリッチホップ感もあるビート、そして何よりも歌メロを追いかけるかのようなホーンが素晴らしいです。

『newtone』はマルチネのサイトよりフリーDLできますので、気になった方はぜひ。また、SoundCloudには4つ打ちのフロア・ライクな曲から今作にも通ずるポップなボーカル・ナンバーまで、多用な楽曲がUPされており、その音楽性の振り幅の広さにも改めて唸らされます。今後の活動にも期待したいと思います。


【リリース情報】

Mecanika 『newtone』
Release Date:2018.05.09 (Wed.)
Label:Maltine Records
Cat.No.:MARU-169
Price:Free
Tracklist:
01.newtone
02.beton
03.18

■ダウンロード・試聴:http://maltinerecords-m.cs8.biz/169.html


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