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Interview / Gorgeous War


「人々が自身にとって本当に大切なものは何なのかを思い出せるような、そんな曲が作りたかったんだ」-Gorgeous War Interview

2016.01.18

アメリカはアリゾナ州フェニックス出身のポップ・ロック・バンドThis Century(ディス・センチュリー)が解散を発表して4カ月。ヴォーカルであったJoel Kanitz(ジョエル・カニッツ)がソロ・シンガーとして華麗なる転身を遂げていたことをご存知でしょうか。彼がソロとして始めたプロジェクトこそが、このGorgeous War(ゴージャス ウォー)。

その1stシングル「In My Room」が昨年2015年11月にリリースされました。
再生ボタンを押した瞬間から広がる、包み込むような幸福感と身体にズンズンと響くリズム、軽やかな手拍子、Joelの甘い歌声にキャッチーなサウンドが印象的で、聴く者の疲れた心を癒し、思わずダンスさせてしまうようなそんな一曲。

そしてそんな魔法のような曲を作るJoelに、メール・インタビューをすることができました。

Interview & Text:Yuki Kitabayashi


―まず、Gorgeous Warとして活動するようになった経緯を教えてください。

Gorgeous Warは2015年の初めの頃に始まったんだ。僕が前にいたバンド「This Century」の解散を発表してすぐ。その発表があってからすぐに、僕の次の音楽はどんなものになるだろうと考えはじめた。まだ名前もついていない段階だったけどその年の夏からレコーディングを初めて、9月にようやくGorgeous Warと名乗ることを決めたんだ。

―作詞・作曲のプロセスはどういったものですか?

その日によって変わるかな。シャワー中だったり、TVをみてる時にメロディーがいきなり浮かんでくることもあるし。そういう時は急いでギターを取り出して残りのメロディーや歌詞を考えるよ。おのずと曲が完成することもある。楽だし、すごく良い気分になるね。もちろん、長い時間をかけて曲と向き合うこともある。曲と格闘してる感じだよね。

―1stシングルの「In My Room」はどうやって完成したのですか?

実はこの曲のコード進行とサビの冒頭部分の”In My Room……”って部分は前にいたバンド、This CenturyのSeanとAlexと一緒にいた時にできたところなんだ。家に帰ってから改めてその歌詞(“In My Room”)は自分にとってどんな意味を持つだろうって考えたんだけど、僕にとってそのシンプルな歌詞は一種の現実逃避のように感じられたんだ。今の時代、膨大な量のニュースや意見、情報が指先ひとつで動かされてるだろ。何もかもが脅威になり得る。そんな混沌とした世界から抜け出して、ただ息をして、本当に大切なものは何なのかを自身に問いかけられるような、そんな曲が作りたかったんだ。

―音楽的な影響はどこから受けていますか?

僕は幅広く音楽を聴くタイプだから、その手の質問はいつも答えに困るんだよね。でも今まで触れてきた音楽全てが、無意識のうちに今の自分の音楽活動に影響していると思ってるよ。”In My Room”は特に幅広い年代の音楽から影響を受けてるよ。僕はMichael JacksonやLionel Richieの「All Night Long」をよく聴いていた。パーカッションの響きと、エネルギーが満ち溢れてる感じが好きなんだ。そういう力強いエネルギーをレコードに込める上の世代のリズミック・ポップはいいよね。最近ではSOHNやDaniel JohnsなどのR&BやDeadmau5などのEDMから影響を受けたかな。

―あなたが影響を受けたアルバム曲を3曲選ぶとしたら、なにを選びますか?

アルバムだったら
①John Mayer『Continuum』(Apple Music)
②Jimmy Eat World『Bleed American』(Apple Music)
③Third Eye Blind『Third Eye Blind』(Apple Music)

曲だったら
①John Mayer「I Don’t Trust Myself (With Loving You)」

②Jimmy Eat World「Cautioners」

③ Hilsong Worship「Mountain(Live)」

―Gorgeous Warという名前の由来は?

この名前は実はまだThis Centuryが活動していた頃からあった名前なんだ。ドラマーのRyanがある本を読んでいるときに、”Gorgeous(美しい)”と”War(戦争)”という2つの単語が隣同士にあったことを僕に伝えてきたんだ。それから僕はそのことが頭から離れなくなった。普通、その2つは全く繋がりがないはずだからね。それで、なんでこんなにも興味をそそられるのか、その言葉は一体どんな意味を秘めているのかをもっと深く掘り下げたくなった。僕にとって、そこには神秘的で、人生を体現しているかのようなとても深い意味があるように感じられたんだ。”Gorgeous War”は言ってみれば人間の状態を表す比喩なんだ。僕たち人間にはまだ色々な戦いが日々待ち受けているけど、結局のところ人生っていうのはとんでもなく美しいもの、そういうことなんだよね。

―次のリリースの予定はありますか?

次のシングルのリリースは2月あたりを予定してるよ!

―最後に、日本のファンへメッセージをお願いします!

日本の皆、沢山の愛と応援をありがとう!いつかそっちでライブをして、ファンの皆それぞれとしっかり会いたいな!次のリリースももうすぐだから楽しみにしててね!


Gorgeous War
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