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YUU

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#10執念 を記念してdjnewtownが復活。あの日の青年が夢見た音楽は、今どこかで別の青年が夢見る音楽に

djnewtownが“解散”した2011年9月14日から今年で7年、2008年7月21日にリリースされた1stアルバム『flying between stars(*she is a girl)』から数えると10年目の年へと突入することになる2018年。そんな10周年、もとい10執念を記念して、新曲がSoundCloud上で続々と公開されています。今回はそんな新曲群の中から、2018年版「high-schol girl(we loved)」とも言える、「YUU」をご紹介いたします。

本楽曲は昨年リリースされたtofubeatsのアルバム『FANTASY CLUB』より、sugar meをシンガーに招いた「YUUKI」をカットアップしたトラックに、djnewtown名義の中でも屈指の名曲「high-schol girl(we loved)」でのリリック&メロディを引用したもの。今回公開されている楽曲は全てtofubeats名義での楽曲を元にしているようですが、これまで様々なJ-POPを刻んできた彼が、なぜ10年を経て自分の楽曲をカットアップすることになったのでしょうか。

tofubeatsは、自分の立ち位置や活動について非常に自覚的なアーティストのひとりです。楽曲だけでなく、活動において発信するメッセージや、その受け取られ方について、矛盾を孕むことのないよう、自分を客観視することを徹底しています。それは常に自分の内側と向き合い、そしてそれに誠実でいるということ。その誠実さはdjnewtownについても同じで、今回、10年ぶりに「high-schol girl(we loved)」を歌うことからも読み取れます。

djnewtownのトリビュート・アルバム『dj newtown TRIBUTE “zero, seven and eight”』に付属しているPDFで、関西の地域文化を考えるZINE『関西ソーカル』などを主宰する神野龍一氏は、djnewtownの音楽を“都会のダンスフロアを夢見る音楽”と評しています。そして現在、都会のダンスフロアではtofubeatsの音楽が鳴り、お茶の間のテレビで流れているドラマやアニメからもその音楽は聴こえてきます。あの日青年が夢見た音楽は、今どこかの青年が夢見る音楽であり、ブックオフやTSUTAYAで流れているJ-POPになりました。

ただ、その音楽は今もニュータウンから発信されています。「YUU」をはじめ今回公開された音源は、彼がかつて夢見た都会の音楽としてのtofubeats、そしてどこかでそれに影響を受けている誰かへの音楽であり、J-POPをニュータウンから発信し続けることへのある種の執念なのではないでしょうか。

Yuma Yamada

Curator & Interviewer

Yuma Yamada

クラブ・ミュージックや日本のインディ・ロック周辺を聴いています。DJは練習中です。

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