これはDEANの名を一気にアメリカのR&Bシーンに知らしめる一曲となりそうだ。
韓国のR&Bシンガー兼プロデューサーのDEANが、予てからリリースが待たれていたThe Internetのシンガー、Sydとのコラボ曲、「love」を公開した。
両者に加えこれまでのThe Internetの作品にも関わっているNick Greenによるトラックは、「Pour Up」や「Put My Hands on You」といったこれまでのDEANの楽曲にも重なるバウンシーなシンセと、Sydが今年リリースしたアルバム『Fin』にも繋がるスムースなビート、という両者の特徴的なプロダクションが持ち込まれ、それらが上手く溶け合っている。
リリックには、DEANを中心メンバーとする韓国のヒップホップ/R&Bクルー、〈Club Eskimo〉の唯一の女性メンバーでRed Bull Music Academy卒のシンガー、MISO(先日の“Rainbow Disco Club”にも出演していた!)が、そしてバック・コーラスにはそのMISOに加えイギリスのR&Bシンガー、Zak Abelも参加している。DEANは今年初頭にロンドンに滞在し何らかのレコーディングを行っていたようだがその時に交流できたのだろうか。
DEANにとって英語でのシングルは、Eric Bellingerとの「I’m Not Sorry」、Anderson .Paakとの「Put My Hands on You」に続いて3曲目となる。ただ、彼のキャリアはLAでのK-Popを中心としたプロデューサー業でスタートしており、また韓国での本格的な活動開始、現在のスター的地位に至るブレイクはその2枚のシングルを出した後となる。その2曲を出したときはまだ韓国でもアメリカでも無名だっただけに(Anderson .Paakとのコラボも2015年なので彼のブレイク作『Malibu』発表前となる)、今回のSydとのコラボ曲はそのコラボ相手もこれまで以上にビッグ・ネームだし、本格的にアメリカで彼の名前が知れ渡るきっかけになりそうだ。
ダンスホールっぽさもあるこの曲は、今年のサマー・アンセムとしても欠かせなそうだ。
DEANが2015年にAnderson .Paakと共演した「Put My Hands on You」はこちら。
(Text By Daichi Yamamoto)