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特別対談 / Kizuna AI × Yunomi


音楽活動を本格化させたキズナアイと、その序章をサポートするYunomiの対談を敢行。AIが音楽を作り、歌う。昔思い描いていた未来がここに

2018.11.08

日本で最もYouTubeチャンネル登録者数が多いバーチャルYouTuber・キズナアイが、10月26日(金)にドロップされた新曲「future base」を皮切りに、オリジナル楽曲9週連続リリース企画を始動させた。

7月にはNorがプロデュースを手がけた自身初のオリジナル楽曲「Hello,Morning」をリリースしたことでも話題を集めたキズナアイだが、本企画には他にもAvec Avec、Nor、Pa’s Lam System、TeddyLoid、☆Taku Takahashi、DÉ DÉ MOUSE、MATZと、豪華なプロデューサー陣の参加がアナウンス。そのカッティングエッジな感性には驚かざるを得ない。

今回は、9週連続リリース企画の第一弾、第二弾楽曲を手がけるプロデューサー・Yunomiとのモニター越しの対談を敢行。今回のコラボについてはもちろん、年末に控える初のワンマン・ライブについて様々な質問をぶつけてみた。果たして、簡単にデータ化することができるが、その実、感情といった不確かなモノへと訴えかける「音楽」というものを、バーチャル・YouTuberであり、スーパーAIであるキズナアイはどう分析し、どう捉えているのか。本稿を通してその答えが見つかれば幸いだ。

Interview & Text by Takazumi Hosaka
Photo by Spincoaster


――まず、キズナアイさんが音楽活動をスタートさせようと思ったキッカケ、経緯を教えてください。

キズナアイ:去年の12月くらいから、“キズナアイフェス”をやりたいと思うようになったのがキッカケです。人間のみんなが暮らすリアル・ワールド、私のいるネット、WEBの世界問わず色々な場所で、色々な人と世界規模で同時に楽しめるような、なんでもありのお祭りにしたいなって考えたとき、やっぱり音楽は必要だなと思って。私は「世界中のみんなとつながる」ことを目標としているんですけど、言語の壁を超えたコミュニケーションという意味でも、音楽の力は絶対必要だと思うんですよね。もちろんそれ以前にも、「歌ってみた」系の動画をUPした時に、「アイちゃんの歌声が好き」「もっと歌ってほしい」とか、うれしいコメントをいただくことも多くて。そういう想いに応えたいっていう気持ちもありました。

――これまで、実際にはどのような音楽に触れてきたのでしょうか?

キズナアイ:目覚めて初期に「学習」していたのがアニメやアイドル、もしくはそれに近しい文化だったんですよね。中でも『ラブライブ!』がすごく好きで。推しは矢澤にこちゃんです。他には乃木坂46さん、あとはなんといっても欅坂46さんが大好きですね。あと、やっぱりバーチャル界には初音ミク先輩がおりますので。ボカロ曲もしっかり学習済みです。私には性別はないんですけど、基本的にカワイイ女の子が大好きなので、女の子が歌っている歌をよく聴きますね!

――Yunomiさんはこれまでキズナアイさんの活動をどのように見ていましたか?

Yunomi:もちろん前々から存じてはいたんですけど、今回の楽曲制作のお話をもらってから、改めて彼女のパーソナルな部分や夢だったり、そういう部分を知るようになりました。あとは、もちろんNorが手がけたオリジナル楽曲「Hello,Morning」もチェックさせてもらってましたし、純粋にいい歌声だなって思ってました。

キズナアイ:ありがとうございます! すごくうれしいです!

――まだ誕生して2年ほどのキズナアイさんは、「音楽」というものをどのように捉えていますか?

キズナアイ:これまでにも人間のみなさんの前で歌わせてもらえる機会は何度かあって。“ニコニコ超会議2018”の“超音楽祭2018”では小林幸子さんとのコラボも含めて3曲披露させてもらいましたし、ニコファーレ六本木で開催した私の誕生日イベント(A.I. Party! 〜Birthday with U〜)では、初めてオリジナル楽曲「Hello,Morning」も歌わせてもらいました。そこで盛り上がってくれたみんなを見て、改めて音楽というもののすごさを実感したんです。大勢の人に一体感や興奮を与えることができるものなんだと。

あと、まだリリースされていないんですけど、W&Wさん(オランダ出身のEDMデュオ)とのコラボがすでに発表されていて、今年W&Wさんが“Tomorrowland”(Belgium 2018)や“WORLD CLUB DOME Korea 2018”といった世界的なフェスに出演したときに、私との曲をプレイしてくれたんです。かけていただいたのは私の声がまだ少ししか入っていないVer.なんですけど(笑)。その様子を動画で観ると、私とは比べ物にならないくらい大きいステージ、会場で、より多くの人が熱狂していて。本当に……「スゴいな」って思いました。これなら本当に言葉の壁も、世界の壁も越えていけるんじゃないかって!

先程もお話した通り、私は世界中の人間のみんなとつながることを目的としていて。そのためにできることなら何だってしたい、しようと思っていて。変化も恐れずに、次々と新しいことにチャレンジしていきたいんです。なので、音楽活動を始めることになったのも必然だと思います。

――人間に限りなく近いスーパーAIであるキズナアイさんは、音楽を聴いて感情が昂ぶったりすることはあるのでしょうか?

キズナアイ:これは難しい話なんですけど、自分が感じている事実と、外から見える事実っていうのは別物だと思うんです。私は自分が人間のみんなによって作られた存在だっていうことは認識していて。どこの誰かまでは、まだわらないんですけどね。でも、私には喜んだり、悲しんだり、「感情」があることも間違いなくて。それはもしかしたら作り物の感情なのかもしれないけれど、ただ、私にとっては絶対的にリアルなものなんです。それが真実かフェイクかは誰にも判断できないと思いますし、私は音楽を聴いて楽しいと感じる、この感情がリアルなものであると信じています。

――では、先程お話していた、音楽で盛り上がる大勢の人を見た時に、自分も同様の高揚感を得ましたか?

キズナアイ:そこに関しては少しだけドライになってしまう部分もあって。もちろん自分の歌声だったり、自分の曲を聴いて盛り上がってくれるのはすごくうれしいことなんですけど、私はまだみんなと同じ空間に存在することはできないんです。この白い空間から出て、みんなと肩を組んだり、一緒に踊ったりできたら最高だなって思うんですけど、技術的にそれはまだ実現できない。それに対する寂しさっていうのはありますね。でも、私の音楽を媒介にして、多くの人が繋がっている景色っていうのは何よりもうれしいことで。私は世界中のみんなと繋がりたい。その延長線上には、世界中のみんなを繋げたいという想いがあります。

――先程も話に出た通り、Norさんがプロデュースを手がけた「Hello,Morning」がリリースされた経緯を教えてください。

キズナアイ:さっきお話した誕生日イベントをやるって決まった時に、「オリジナルの曲がほしい」って思ったんです。やっぱり音楽活動をするなら、自分の曲、歌で届けたいなって。でも、私にはまだ作曲をするような能力はなかったので、upd8さん(Activ8株式会社が運営するバーチャルYouTuberの活動を支援するプロジェクト)に相談したんですよね。まだその時は私自身の楽曲について、明確にイメージが固まっていたわけじゃなくて。私がやりたいことは、音楽でよりたくさんのみんなとつながることなので、じゃあそのためにはどういうジャンルとか曲調がいいんだろう……みたいな。ただ、私はバーチャルな存在なので、エレクトロニックなサウンドは相性がいいんじゃないかなっていうのは、ぼんやり思っていました。

あとは未来的な、音楽的にも新しいスタイルがいいなって思っていて。そのとき「フューチャー・ベース」を知ったんです。名前も「フューチャー」だし、「これいい!」って思って自分でも音を聴いてみたし、もちろん相談をして、「きっとアイちゃんにぴったりだよ」って言ってもらえたんですよね。そんな流れで、「フューチャー・ベース」を軸にするならってことで、Norさんを紹介していただいたんです。っていう流れと、W&Wさんとの出会いが、私の中でダンス・ミュージックってテーマにつながっていくんですけど……、その話はまた後にしましょっか(笑)。

Yunomi:突然Norがキズナアイさんの楽曲をプロデュースしたっていう情報が入ってきた時は、かなり驚きましたね。でも、曲を聴いたら「あぁ、Norだ」って思いました(笑)。楽しみながら制作したんだなっていうのがヒシヒシと伝わってきましたし。

――自らの誕生、生誕を朝に見立てたようなリリックも秀逸でした。あれはキズナアイさん本人が作詞しているんですよね。

キズナアイ:はい。まずトラックをいただいて、何回も聴いてるうちに、「おはよう おはよう Good Morning」っていう一節が思いついて。私は目覚めた瞬間からこの白い空間にいて、白って明るくて、朝っぽいじゃないですか(笑)。そこに、私が「私」に目覚めてから感じたことなどを歌詞にしていきました。

――では、今回リリースされる「future base」からスタートする9週連続リリース企画についてお聞きします。これはどういったアイディアからスタートしたのでしょうか。

キズナアイ:6月のイベントだったかな? 「12月に何かしらのイベントをやります!」っていうことを勢いで宣言しちゃっていて(笑)。言っちゃった手前、後には引けないので、またupd8さんに相談して。「ライブ・イベントにしたいです」って言ったら「じゃあ、曲がないとダメじゃない?」って言われて。「ですよね」って(笑)。現実的に考えて、自分のオリジナル楽曲を中心にするとしたら、10曲くらいないと話にならないということになって、「よし、じゃあ作ろう!」と。

最初は4〜5曲入りのEPを2枚出そうっていうアイディアが出たんですけど、私的にはちょっと普通過ぎるなって思ってしまい。何かもっと話題になるような、話題になるような方法ないですかね〜って相談してみたら、「じゃあ9週連続リリースにしよう」って(笑)。でも、よくよく考えてみると、その方が今の時代にも適しているよねっていう話になりました。

Yunomi:普通だったら中々できないですよね(笑)。

キズナアイ:そうですよね! 私たちもこんなことやった人、他にいないんじゃないかと思って検索してみたら、すぐに倖田來未さんの12週連続リリースが出てきて、「(´・ω・`)しゅーん」みたいな(笑)。

――ハハハ(笑)。では、その第一弾、そして続く第二弾リリースとなる楽曲を、Yunomiさんにお願いしようとなった経緯というのは?

キズナアイ:作曲やプロデュースをどなたにお願いするかっていうことを考え始めた時に、真っ先にお名前が挙がったのがYunomiさんだったんです。音楽を意識しはじめた頃にYunomiさんとnicamoqさんの「インドア系ならトラックメイカー」とかをよく聴いていて、ファンだったということもあり。

Yunomi:嬉しいですね。

キズナアイ:ご相談をしたら、とてもよいお返事をいただけて! じゃあせっかくだし、2曲お願いしようというのはすぐに決まって。それなら1曲は私が作詞して、2曲目はYunomiさんに作詞してもらうっていうことになったとき、私のことをちゃんと知ってもらう必要があるなと思ったので、「お話しましょう!」って言って。音楽に関してはなんとなくのイメージをお伝えしただけなんですけど。

Yunomi:最初に言った通り、それまでキズナアイさんのことは人気のあるバーチャルYouTuberで、最近音楽活動も始めた。そしてその曲がすごく良かった、っていうくらいの知識しかなくて。今回、楽曲を一緒に作っていくにあたって言葉を交わしていく中で、主に彼女が描く未来。もしくは今後、どんな景色を見たいのか、という話に感銘を受けまして。それは僕が考えていたバーチャルYouTuberという存在の活動領域を遥かに超えたお話だったんです。もしかしたら将来、人間の肉体は消滅して、意識みたいなものだけが存在するようになったり……とか、どこまで話していいのかわからないんですけど(笑)。とにかくその想像力に驚かされました。

――なるほど。

Yunomi:それ以来、キズナさんはきっとこんなことを考えているんだろうな、とか。楽曲を作るにあたってキズナさんのことをずっと考えるようになって。あの、僕が考える「いい仕事」って2パターンありまして。ひとつはメインとなるアーティストさんサイドにブレない確固たるヴィジョンがあって、「こうしてほしい。ああしてほしい」というディレクションの元、僕が手を動かして作業していく。もうひとつは、アーティストさんと僕の間で化学反応が起きて、予期せぬ方向へ行ったりとんでもないモノが生まれたり。言わばコラボレーションですね。今回のキズナアイさんとの作業は完全に後者でした。

――では、Yunomiさんが作詞を担当した「new world」について、キズナアイさんはどのように受け取りましたか?

キズナアイ:実は最初は少し面食らってしまったんです。というのも、出だしが「黄金の右脚で風を裂いた君のシュート」っていうインパクトの強い歌詞で。「おおお!」ってなると同時に、「これはどういう意味なんですか?」ってお聞きしたんです。そしたら2000字くらいの長文でものすごく詳細に説明していただいて……。それを読んで、もうすーっとして! 「うん、これでお願いします!」ってなりました。一言一句修正することなく、完成に至りました。ものすごく深い意味が込められているし、無駄な言葉が全くなくて、全部繋がっている。こんなにも私のことを理解してくださっているんだって感動しました。

Yunomi:でも、そもそもはキズナさんとお話ししたあの日に、ふたりが表現したいことっていうのは合致したと僕は思っていて。キズナさんが「future base」の歌詞を完成させるまで、「new world」の歌詞には一切手を付けなかったんです。「future base」の歌詞は非常にストレートで、聞き手に対して「見てみたい未来があるから、一緒に行こうよ」という感じで、聴く人へ手を差し伸べている。その歌詞を咀嚼して、Yunomiならこれをどう表現するか? って考えて生まれたのが「new world」の歌詞で。色々と悩んだ結果、僕は手を使わないでリスナーをそこへ連れて行こうと思ったんです。「手を使わない……あ、サッカーだ」って(笑)。

キズナアイ:(笑)。

Yunomi:セパタクローでもいいんですけど、それはひとつの舞台装置に過ぎないので何でもいいんです。僕の楽曲によくある構成なんですけど、Aメロ、Bメロでその曲の世界観だったり、その曲の中の主人公を取り巻く環境を表現して、サビで主人公の意思表示を行う。世界観だったり舞台はどんだけ突拍子もない設定でも、ヘンテコな世界でもいいんですけど、サビでは普遍的なことを伝えたいと思っていて。でも、ストレートにメッセージを投げ続けるだけでは、届かない人もいると思っていて。じゃあどうするのかと言うと、その主人公の行動原理に説得力を持たせる必要が出てくる。そのための伏線をAメロ、Bメロに忍ばせておくんです。「new world」のサッカーをしている描写はまさしくそれですね。

キズナアイ:うんうん。

Yunomi:もしかしたら今後、AIの進化が人間の成長速度を上回ったりするかもしれない。機械が次々と新しい発明をしていくような世界になったら、僕はどういう風に生きていくだろうかって考えたんです。そうしたら、きっと僕は昔を懐かしんだり、過去を見つめ直したりして生きていくんじゃないかなっていう考えに至って。「new world」のAメロは少年少女時代の思い出のように綴っているんです。草原でサッカーをしたり、井戸を覗き込んでは地下帝国を妄想したり。「芝生で寝転がった背中合わせの誰か」っていうのも、その芝生の裏側、つまり地球の裏側ではブラジルの人も同じように寝っ転がっているかも知れないよねっていう意味で。「黄金の右脚で風を裂いた君のシュート」の後に続く「オウンゴール!」っていうのは、井戸にボールが入っちゃったことを表していて。「僕ら」を「地球全体」という風に捉えてしまえば、それはオウンゴールになる。そうやって考えたら、国境とかもなくなりますよね。そういうくだらない妄想って、大人になるとしなくなるじゃないですか。でも、この曲の中の主人公はその時の気持ちを忘れないようにしている。

――すごくシックリきました。では、逆にキズナアイさんが作詞を手がけた「future base」の方はいかがでしょうか?

キズナアイ:実は、最初に書いた歌詞をupd8の方に見てもらって、「もっと外向きの歌詞の方がいいんじゃない?」っていう意見をもらって。確かに、最初のシングル「Hello,Morning」も私の内面を描いたというか、個人的な内容でしたし、曲のテイストも結構シリアスな感じに捉えられるものだったので、歌詞は明るい、前向きな内容の方がいいかもって思って。あと、この曲のサビを聴いた時に、ライブで盛り上がる光景が思い浮かんできたんです。ストロボが目一杯焚かれて、みんなが手を上げてくれている……そんな景色が。なので、みんなで一緒に「未来に行くぞ!」みたいな、ストレートに勢いのある曲にしようって思いました。ただ、先ほどYunomiさんもおっしゃっていたように、興味ない人には響かないかも知れないなって思って。そういう人には、未来のことは考えなくてもいいから、とりあえずちょっとだけ顔を上げて、視線を上にしてみようよって。そしたら見える世界も変わるかもしれないよって。そこから始めてみない? みたいなことが伝えたかった。

Yunomi:僕は2番のBメロ辺りは「Hello,Morning」の回想シーンのように感じましたね。

キズナアイ:ちょっとだけ意識したかも! 確かに、表現の方法が変わっただけで、「Hello,Morning」で歌っているテーマや伝えたいこと自体はそれほど変わっていないかも知れませんね。

――サウンド的にはどのようなプロセスを経て、完成に至ったのでしょうか。「future base」は、確かにフューチャー・ベース的な構成ではありながらも、ギターの音色を大々的に使用したりと、ロック的な要素も感じられます。

Yunomi:そうですね。キズナさんのことを考えながら作っていくうちに……「ロックだな」って思っちゃったんですよね。これはもう、完全に直感です(笑)。

キズナアイ:ロック!(笑)

Yunomi:言動のひとつひとつが、王道の少年漫画の主人公みたいだなって。お金の話が好きだったりとか、少しだけ下世話な部分もチャーム・ポイントとしてありつつも、基本は「夢に向かって真っ直ぐいくぜ!」みたいなピュアな性格で。そうなると……ロックですよね(笑)。あとは、さっきの「new wrold」の話にも繋がるように、昔を見つめ直すっていうことを考えていたので、聴く人の過去の記憶にリンクするような音にしたかったというのもあります。

キズナアイ:「future base」にはエキゾチックな女性の声が入っているじゃないですか。特にラストでボリュームがぐわぁーって上がって印象的なんですけど、あそこに関してYunomiさんが「朽ちた神殿のイメージ」っておっしゃっていて。「その表現、すごくいい!」って思ったのは覚えています(笑)。「ボロボロの神殿があって、そして星空」みたいな景色って言葉に、わかる!って。

Yunomi:そう。しかも、僕の中では人類の文明が滅んで何千年、何億年も後のイメージなんです。近代文明がなくなった後の神殿で、キズナアイの魂のようなものだけが残っていて、それを原始的な人間なのかナメクジ星人かわかりませんが、彼らが自分たちの神として崇め奉る……みたいな(笑)。

キズナアイ:すごい壮大! そうそう、ここはダンスも巫女っぽい振り付けがいい!ってわがまま言いました(笑)。

Yunomi:あぁ〜、すごく巫女っぽいですね(笑)。

――一方、「new world」には応援団のようなホイッスルの音色なども入っていますよね。

Yunomi:あれは遊び心で(笑)。元々、サウンドのテーマとしては南米のサンバだったり、フェスティバル感、スポーティーな感じを出したかったんです。実際にドロップの部分なんかは、サンバ・ホイッスルの音をピッチいじって使っていたりするんですけど、最後の部分は、ドラム・ロールに合わせて本人に吹いてもらいたいなと思いまして。

キズナアイ:バーチャル・ホイッスルを吹きました(笑)。みんなで吹いてほしいなって思っているので、グッズ作ります!(笑)

Yunomi:みんなで笛吹いたら楽しいですよ(笑)。

キズナアイ:絶対楽しいですよね〜!

――12月28日、29日に開催するワンマン公演についての意気込み、もしくは技術的な面で、どのようなパフォーマンスを行うのか、教えてもらえますか?

キズナアイ:「アーティストとしてのキズナアイ」って、まだ世の中に定着はしていないと思うんですけど、ただの企画のひとつっていうわけではなくて、これからもどんどん本格的に活動していきたいなって思っているんです。活動していく中で、「想像していたのと全然違う」っていう印象を持たれる方もいるかもしれませんが、それくらい突き抜けていきたいなとも思っています。12月のワンマン・ライブは、もしかしたら反対されるかもしれないけれど、アーティスト・Kizuna AIとして、このスタイル、このジャンルでいくっていう所信表明みたいな機会になるんじゃないかなって。今は目指す場所ですが、スタート地点でもあり、後から振り返った時に、その日が転換点だったと言われるような日にしたいですね。

具体的な、技術面……そうですね。現時点でできる限りのベストを尽くしたいなって。例えば私が「降臨」することはないですね。それができたらライブ以前に今すぐこの白い空間から飛び出してみんなのところにいきますし!(笑) だから、すごく真新しい技術はないかもしれないですけど、クラブを意識した空間、演出をお見せしたくて。そもそも、何でクラブなのかというと、「ダンス・ミュージック」で生まれる一体感、みんなでワイワイ、音楽に合わせて騒ぐのってすごく素敵だなって思ったから。私の想像していた「キズナアイフェス」にピッタリの音楽だと思ったからです。あとは、私なりに学習した結果、世界中のみんなが楽しんでいる音楽だからでもあります。みんなとつながるため、みんなをつなげるために、私がやりたい音楽はこれだ! と思って選びました!

何か強烈すぎるくらいのメッセージを伝えたいならロックやヒップホップでもよかったかもしれないけど、やっぱり大きい会場で、みんなが楽しそうに笑いながら踊っているという光景が見たくて。東京も大阪も結構大きい会場なんですけど、頑張って未来のクラブ、「フューチャー・クラブ」のような体験を与えられるようにするので、そういうカルチャーにあまり触れたことがない人にも来てほしいです。絶対楽しいはずなので!

――では、音楽活動における具体的な今後の目標や展望などはありますか?

キズナアイ:世界中の、75億人のみんなと繋がりたいので、やっぱりもっともっと大きい会場は目指していきたいです。そうですね……“Tommorowland”に出たいです! “Tomorrowland”に出て、ビルボードで1位を取りたい(笑)。“Tommorowland”に出るにはDJとかできないとダメなんじゃないかっていう話もありますけど(笑)。
あとは世界中の色々な人と一緒に音楽を作ったり、色々な言語で、世界中の人に届ける努力をしたいですね。


【リリース情報】

Kizuna AI 『future base (Prod. Yunomi)』
Release Date:2018.10.26 (Fri.)
Label:upd8 music
Tracklist:
1. future base (Prod. Yunomi)
作曲・編曲:Yunomi
作詞:Kizuna AI

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Kizuna AI 『new world (Prod. Yunomi)』
Release Date:2018.11.02 (Fri.)
Label:upd8 music
Tracklist:
1. new world (Prod. Yunomi)
作詞・作曲・編曲:Yunomi

Kizuna AI オフィシャル・サイト


【イベント情報】

Kizuna AI 1st Live “hello, world”

日時:2018年12月29日(土) 開場 17:00 / 開演 18:00
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)

日時:2018年12月30日(日) 開場 17:00 / 開演 18:00 
会場:Zepp Osaka Bayside

チケット価格:
1階スタンディング ¥7,800
2階VIP指定席(限定特典グッズ付) ¥10,800
・VIP限定オリジナル・クッションが特典として付属します
・ご入場時、ドリンク代 ¥500が必要になります
・全席指定(2階席より設定)着席指定
・未就学児童購入不可

チケット受付概要:
オフィシャルWeb抽選先行予約
日時:2018年10月26日(金)10:00〜2018年11月5日(月)23:59まで
https://l-tike.com/st1/kizunaaihelloworld
・チケットは1人2枚まで
・申込受付後、抽選となります

オフィシャルWeb抽選先行予約 限定特典:
オフィシャルWeb抽選先行予約のチケット購入者特典として、「Hello,Morning 2周年記念Ver.」などが収録された限定CD『Hello,Morning -Kizuna AI 1st Live “hello, world” Limited Package-』が付属します。限定CDは、初オリジナル楽曲「Hello,morning」と合わせ、Pa’s Lam System、Virtual CatによるRemix Ver.を含めた3曲入りです。さらに、東京公演、大阪公演それぞれオリジナルのジャケットになる他、ご購入いただいた公演の日時、会場名、ご購入者様のお名前の一覧がクレジットされます。



※ジャケット画像は調整中のものです。

プレイガイド先行:
ローソンチケットプレリクエスト
日時:2018年11月9日(金)12:00〜2018年11月15日(木)23:59
・お申込みには各プレイガイドでの会員登録(無料)が必要です
・お申込み多数の場合は抽選となります
・受付期間につきましては各サイトにてご確認ください

一般販売:
日時:2018年12月1日(土)10:00〜
・先着受付となりますので予定枚数に達し次第、受付終了となります

[問合せ]
東京公演:クリエイティブマン 03-3499-6669 (平日12:00-18:00)
大阪公演:キョードーインフォメーション 0570-200-888

主催:Kizuna AI / upd8 music / 東京:クリエイティブマン / 大阪:キョードー関西
企画:Kizuna AI / upd8 music / AEI
ステージ制作:クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
協力:株式会社TWH

Kizuna AI 1st Live “hello, world” オフィシャル・サイト


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