ミュージシャンや著名人に自身の音楽的ルーツとなった3曲を挙げてもらうRootscoasterの123回目には、12月7日に小袋成彬率いる〈Tokyo Recordings〉全面プロデュースによる3rdアルバム『A_B』をリリースしたばかりのBOMI(ボーミ)が登場!
先鋭的なサウンド・プロダクションの上で、自身の半生を描いた自伝的な内容を曝け出したとてもパーソナルかつエモーショナルな傑作となった本作は、各所で大きな注目を集めている。今回はそんな話題の新作をリリースしたばかりの彼女の音楽的ルーツを探ることに。
今回挙げてもらった3曲は、NYで生まれ大阪で育ったという少々特殊な出自を持つ彼女の核を形成しているであろう楽曲として、納得の選曲となっています。
(Text By Takazumi Hosaka)
1. BONNIE PINK / Tonight, the Night
もともとメインストリームからはあえて少し外した音づくりをしている音楽が好きで。とても個性的なのにキャッチーで、くちずさんでしまうBONNIE PINKさんの曲に出会ったときに「これだ!」と思いました。自分で曲を書くときのメロディーラインやパンチラインの作り方には影響を受けていると思います。
2. Lauryn Hill / Joyful Joyful
映画『天使にラヴソングを2』がめちゃくちゃ大好きで、それで歌手になりたいと思ったようなものなのですが、初めて洋楽にハマっていくきっかけになった音楽はこのゴスペルでした。それからというものLauryn HillのMTV Unplugedに感銘を受けたり、R&Bはずっと身近にありましたね。何度も何度もコピーしてカタカナで歌詞を書き出して練習した記憶があります。
3. Joni Mitchell / All I Want
彼女の声質や、メロディーをひらひらと歌いこなす感じ、どこか深淵に横たわる孤独な響きが胸を打ちました。大学生の時に『Blue』というアルバムを聴き倒しましたね。特に「All I Want」はすんごいメロディー・ラインにいくんですよ、歌うの難しいですが。
Message
3曲並べてみて思いましたが、私洋楽が好きなんですね。そして女性ヴォーカルが好きなんですね。BONNIE PINKさんはそういう洋楽と邦楽の(サウンド面でもリリックにおいても)架け橋になった初めての女性アーティストなんじゃないかなと個人的には思っていて、昔から好きです。今回の私のアルバム『A_B』(エービー)も、サウンド的にはそういった要素がふんだんにあると思います。今までの私の半生をストーリーテリングに、1枚通して聴いて分かるような作りのアルバムです。パッケージも通常のCDサイズより少し大きめの、飾っておきたくなるサイズのアルバムだと思うので、気になった方は是非お手に取っていただけたら嬉しいです。
Profile
BOMI(ボーミ)
2012年6月に日本コロムビアよりミニ・アルバム『キーゼルバッファ』でメジャー・デビュー。
リード曲「キューティクル・ガール」が、スペースシャワーTVが主催する、その年最も輝いていたミュージックビデオ”Music video award 50″にノミネートされる。
また、ファースト・アルバム『メニー・ア・マール』からは、楽曲「エクレア」を映画『今日、恋をはじめます。』に提供し、好評を博す。
これまでにフル・アルバム3枚、ミニアルバム4枚(デビュー前のタワーレコード限定版を含む)、昨年にはお面(グッズ)での配信シングル『Y.O.U』を発表している。2015年は”OTOSATA ROCK FESTIVAL”、”ROCK IN JAPAN、SUMMER SONIC”などのフェスへ出演を果たす。
2017年2月3日には 渋谷TSUTAYA O-nestでワンマンライブ”C_D”を行う。
■BOMIオフィシャル・サイト:http://bomibomi.com/
【リリース情報】
BOMI 『A_B』
Release Date:2016.12.07 (Wed)
Label:Bad News Records
Cat.No.:BACA-28
Tracklist:
1.ハロー・ザ・ワールド
2. A_B
3. 記憶
4. スーパーガール
5. Good night!!
6. ロンリーロンリー
7. 初恋
8. 旅立ち
9. They don’t know
10. ふたつの街
11. 空を辿れば