先日のSPIN.DISCOVERY -Vol.03-に出演してくれた、関西を拠点とするAZUpubschool(アズパブスクール) = アズとCOR!S(コリス)による男女トラックメイカー・デュオ、KiWi(キウィ)。
東京初ライブながらも、音だけでなく視覚面も使ってそのコンセプチュアルな世界観を表現するそのパフォーマンスは多くの方々から好評を博しました。
これから本格的な活動が指導する気配ムンムンなだけに、あの日のライブを観れた方々はそれが近い将来自慢の種になるのではないでしょうか……!
ということで、今回はそんなKiWiのおふたりにSPIN.DISCOVERY -Vol.03-の翌日に敢行したインタビューをお送りいたします!
—まず最初に、おふたりの出会いとKiWi結成の経緯までを教えて頂けますか?
AZUpubschool:一番最初はCOR!SがSoundcloudに音源をUPしているのをぼくが見つけて、「関西でこんなことやってる女の子おるんやな」って思って、ちょっと珍しかったんで連絡を取ってみたんですよ。で、何度かやり取りするうちに「じゃあ一緒に何かやってみましょう」という話になり……っていう感じですね。
—実際に住まれてる場所も近かったのでしょうか?
COR!S:一応京都と大阪なので、近くはないのですが、割と行き来できる距離というか。
—そこからKiWiというプロジェクトがスタートするまではどのような流れで?
AZUpubschool:一番最初は……。
COR!S:2012年かな?
AZUpubschool:そうですね。それくらいに出会って、とりあえず一曲一緒に作ってみようってなって。その時ぼくが作りかけていたトラックみたいなのがあったので、「これにボーカルを乗せてみて」って言ったら、予想以上に良いのが返ってきたので、「じゃあ一緒にユニットやってみよう」って。
—その頃の音楽性というのはどのようなものでしたか?
AZUpubschool:今とは全然違っていて……何ていうか、4つ打ちのポップスみたいな。
—今現在のKiWiはヴィジュアルだったり、キャラクターや世界観を確立して、コンセプチュアルな活動を行っていますが、そこに辿り着くに至った道のりを教えてもらえますか?
COR!S:それまで個人でやってた音楽がそれぞれ全然違ったので、そのふたりの個性を合わせるまでにかなり試行錯誤してた段階があって……。
AZUpubschool:それこそその当時流行ってたSeapunkとかもやってみようと考えたこともあって。「髪の毛紫色に染めてみる?」とかって話してたり(笑)。
そういう色々試している時期が長いことあって……実際本格始動したのは今年入ってからぐらいなんですよ。で、お互いにファンタジー系のゲームとか映画とかが趣味だっていう共通項があって……。
COR!S:ちょっとホラー入ってるのとか……。
AZUpubschool:なので、まずコンセプトとストーリーを作って、それに基づいて曲を作ってみようっていう方向になったんですよ。それが今のKiWiの始まりみたいな感じですね。
—2012年に出会ってから今年まで、マイペースにキャッチボールを続けていたのでしょうか。
AZUpubschool:う〜ん、そんな継続的にっていうよりかは、“気分が乗ったら”っていう断続的な感じでしたね。
COR!S:私はそれまでDTMをする友達が周りにひとりもいなくて、その時に声かけてくれたのが彼だったので、情報交換とかそういうのはしょっちゅうやり取りしていました。
AZUpubschool:その頃ぼくはdoopiioをメインでやっていたので、その合間に遊びで違った感じの曲を作ってみたりしてて。
—doopiioでJuke / Footwork系のトラックを作っていたなかで、歌モノが作りたくなった、という感じなのでしょうか?
AZUpubschool:実は元々歌モノを作ってたんですよ。doopiioやる前から。それを活かせる機会にたまたま出会うことができたっていうのがKiWiだったんです。もちろん最初はそんなに深く考えていないかったんですけど。
—全然関係ないんですが、そもそもKiWiっていうユニット名の由来ってどこからきたのでしょうか……?
AZUpubschool:由来は……果物のキウィからそのまま取ってます(笑)。
COR!S:私がキウィが大好きで、毎朝食べてるっていう話をしたのがキッカケで……。何か響きが良かったので(笑)。
—今年『Promise EP』を、LAのMeishi Smile主宰のZoomlensよりリリースしましたが、その経緯を教えてもらえますか?
COR!S:昨年の5月にMeishi Smileとbo enの来日公演で初めてライブをさせてもらったんですけど、その時にMeishi Smileから直接声をかけてもらって。
AZUpubschool:「もしリリースする機会があれば是非」って言ってくれたので、ぼくが個人的に好きなトラックメイカーたち……komonoとかZZZとかTomgggさんもそうですけど、彼らにお願いしてリミックスを作ってもらい、EPという形でリリースさせてもらいました。
でも実はあのリリースも、まだ今のようなコンセプトとかが固まる前だったんです。
—そのZoomlensからのリリース後の反響はどうでしたか?
AZUpubschool:……ぼちぼちって感じですかね。その時くらいからちょくちょく「ライブとかやらないんですか?」って聞かれたりし始めたんですけど、いかんせん曲数が少なすぎて。
COR!S:まだその時はお互いそれぞれのプロジェクトをやりつつって感じだったんです。……私もその頃は自分のアルバム作ってたのかな? なので、まだ本格的にKiWiに力を入れられていなくて。
AZUpubschool:あの時はそんな「ライブをガンガンやっていこう!」っていう感じでもなかったので。
—では、確立したコンセプトに基づいた曲というのは、今年7月にリリースした『カゲロウマツリ』辺りからなのでしょうか?
AZUpubschool:そうですね。でも実際にコンセプトというかストーリーに基づいて曲を作ったのは「キウィのうた」で。
COR!S:大きなひとつのストーリーがあって、その中の一部分を一曲毎に見せていきたいと思って初めて作ったのがあの曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=g_tg3w_lxfY
AZUpubschool:ちょうどこのストーリーに沿った曲を作り溜めしている段階で今回のSPIN.DISCOVERYのオファーを頂いたので、実は今回のライブでもたくさん新曲を披露しているんです。
COR!S:オファーもらってから急ピッチで楽曲作りを進めて……。6曲くらい作りました。
—「キウィのうた」のMVは自分たちで作ったんですよね?
AZUpubschool:そうですね。「人形劇風に作ろう」って決めた段階で、「でも人形ってどうやって作るんだ」っていう感じだったので、とりあえず段ボールを調達してくるところから始まり……(笑)。
COR!S:撮影から編集も全部自分たちで、文化祭みたいに一ヶ月間くらいずっと工作に費やしてました。ものすごいDIYな感じで(笑)。
—では、KiWi以前の話しになるのですが、お互いそれぞれDTMを始めるに至った経緯を教えてもらえますか?
AZUpubschool:さっきも少し言った通り、ぼくはクラブ・ミュージックを作り始める前に、歌モノのポップスを作りたくてDTMを始めたんですけど、次第にクラブ・ミュージックにも興味が出てきて。それで関西でやっていたIdleMomentsっていうイベントに、doopiioの相方と一緒に遊びに行ったんですよ。そこでSeihoさんに出会って、デモ音源とか聴いてもらったりしてるうちに「じゃあ出そう!」ってなって、Seihoさん主宰のDay Tripper Recordsからdoopiioのアルバム『Syrup Gang』を出すことになりました。
COR!S:私は……小さい頃からエレクトーンとかを習ってたので、ずっと遊びで曲を作ってたんですよ。その流れでずっと作曲家になりたいなと思いながらも中高大とすごい普通に過ごしてきたんです。でも大学生の頃に、DTMっていうものを知り、それまでちゃんとした楽曲の作り方というか音源にする方法とかが全くわかっていなかったんですけど、それが全て解決したんです。そこから色々な楽曲を作り始めたんですけど、元々ミュージカルとか映画のサントラみたいな音楽と、それとは反対にヒップホップとかトランス、ハウスみたいなクラブ寄りのサウンドにも興味があって、いつかそういったものを融合させたいと思ってたんです。それが今のKiWiのサウンド作りにも活かされているんだと思いますね。
—COR!Sさんはソロで楽曲制作のお仕事もやられているんですよね。
COR!S:まぁちょくちょく、って感じですけど(笑)。
デビュー・アルバム『Across Time&Space』も完全に自主でリリースしています。
—なるほど。話は変わるのですが、先月にはKiWiとして京都でプロジェクションマピングを行ったそうですね。それ以外にも子供向けのワークショップをやったりなど、一風変わった活動も多いですよね。
AZUpubschool:プロジェクションマッピングの方は、京都で“岡崎ときあかり2015”っていうイベントがあって、一般の参加も公募していたので、そこに応募したんです。それで京都市立美術館の外観に『カゲロウマツリ』に紐付いた映像作品投影させてもらいました。
COR!S:私たちの活動はまずなによりも先にストーリーや世界観があるので、それを音楽だけじゃなくて色々な方法で伝えていきたいなって思っています。例えば今考えているのは絵本とか。なのでプロジェクションマッピングもその中の一つって感じなんです。ワークショップに関してはLeap Motionっていう機材があって、それを使って障害を持っている子供たちと一緒に音楽を演奏してみようっていう企画を行う機会を頂いて。
本日京都岡崎ときあかりにてKiWiが制作したオリジナルプロジェクションマッピングが投影されます!お近くにお越しの方はぜひお立ち寄りください。(写真は前日リハーサル) pic.twitter.com/z8U2CkahCa
— KiWi (キウィ) (@0411kiwi) 2015, 9月 19
実験室にて演奏会。
今回使用したアイテムはこれ。 pic.twitter.com/cg1WNAepdH
— KiWi (キウィ) (@0411kiwi) 2015, 8月 29
—では、今後のKiWiの目標みたいなものはありますか?
AZUpubschool:そうですね。今後はライブをもっと回数こなしていきたいっていうのと、今楽曲も作り溜めているので、それを作品化する機会を探していきたいですね。あとはさっき言った通り、ぼくら大きな物語を既に作り上げているので、それを視覚的にアウトプットできる表現方法も見つけたいですね。それこそさっきの絵本かもしれないし、またMVを作るかもしれないし、どうなるかはちょっとまだわからないんですけど。
COR!S:今は曲ごとに付随したストーリーをテキストでUPしているんですけど、まだあまり反応がなくて……(笑)。
なので、やっぱり視覚的な表現をもっと行なっていきたいですね。
♪SUGAR PANIC/KiWi pic.twitter.com/vPH8Fn8mme
— KiWi (キウィ) (@0411kiwi) 2015, 10月 22
==
【 POW ~Kero Kero Bonito Japan Tour 2015 Osaka~ 】
日時:2015年10月30日(金) 開場/17:00
場所:大阪@CONPASS [http://www.conpass.jp]
料金:前売り 3,000円(1ドリンク込み)/ 当日3,500円(1ドリンク込み)
Special Guest Live:
Kero Kero Bonito
Guest Act :
ラブリーサマーちゃん (DJ Set)
Avec Avec
Keita Kawakami
Soleil Soleil
©OOL JAPAN
CASIOトルコ温泉
KiWi
Azele
POW crew :
zico
BABY
FOOD:
midnight sun
※チケット予約は『POW 前売り予約フォーム』からご予約が出来ます【 http://goo.gl/forms/LAcQet3EbD 】 お名前、枚数をご記入のうえ送信ボタンを押してください。
http://popowpowpow.tumblr.com