Rootscoaster第22回。最近だとChilly Gonzalesとのコラボプロジェクトでも話題のBoys Noize主宰、Boysnoize Recordsより日本人としては初めてアルバム『Barcelona』をリリースしたHoshina Anniversary(ホシナアニバーサリー)氏に “クラブミュージックにおけるルーツ” について、鋭くもお茶目なホシナ節を交えつつご紹介いただいた。東京を拠点に活動する彼がこれまで主に海外のレーベルからリリースした楽曲はA-Trak、Erol Alkan、Brodinskiなど世界中のオーディエンスを魅了してきたDJたちによってサポートされている。また2012年にリリースされた小泉今日子のアルバム、『Koizumi Chansonnier』初回盤特典リミックスCDに収録されたこの曲がBoys Noizeに好評価を得た。直近では9/5(金)、代官山AirにてフレンチテクノDJ Maelstromとの共演が決まっている。 (Written by miyuatao)
1. Boys Noize / &Down
まずは私が所属しているBoysnoize RecordsのボスBoys Noizeの名曲から。
彼の作るトラックはとにかく「キャッチー」、そして、それを支える深い音楽知識、経験でしょうか。
それまでクラブミュージックに全く興味がなかったのですが、この時代のエレクトロには入りやすさと言うか「自由」があり、この曲やJusitceをキッカケに大いにハマりました。
ただ、日本ではDEXPISTOLSをはじめとするトーキョーエレクトロ勢によって「内輪ノリ」という真逆の方向で消化された感もあり、日本のクラブミュージックが「グローバル化」するチャンスだったのですが、そこを逃したのは非常に残念です。
2. Julian Jeweil / Soho
テクノ周辺の音楽を作っている私ですが、それを好きになったのは意外に遅く、２０１０年のBrodinskiの”Kr3w x Brodinski Residency Mix May 2010”というmixtapeがキッカケだったりします。
彼のミックスにはただのテクノでは終わらない、２０１０年が求めていたテクノの一つの形があったと思います。
そして、彼がよく当時掛けていたのがこの曲で、自分もテクノな曲を作ろうというのを後押ししてくれました。
今、聴くと、４年前なのに随分昔に思えます、、、それだけシーンが移り変わっているということでしょう。
3. Steve Poindexter / Work That Mutha Fucker
この手の音楽を好きになったのも２０１０年くらいです。
昔からPrinceが大好きでハマる素養は十分あったのですが、なぜか最近まで出会いませんでした。
ドラムがグルーヴ刻み続け、ひたすら曲のタイトル連呼、、、「やっべー、オレにこんなに向いている音楽はない！」って感じでした（笑）。
キャッチーなことをディープにやるのがクラブミュージックの一つの醍醐味と思いますし、やっぱり敷居が低い音楽なんです。
Message
今回は「クラブミュージックにおける自分のルーツ」ということで３曲を選びました。
このとおり、クラブミュージックと言うのはシンプルな音楽もある訳で、意外に誰でも入りやすいんです。
私はと言えば、他のDJから「ホシナさんはハウスバーモントカレーとハウスミュージックの違いも分らないのか」くらいにバカにされながらも曲を作り、Vermontという曲を作ったら海外で評価され、Fatboy Slimも掛けてくれました。
こんなバーモントな自分にも寛容なのがクラブミュージックの素晴らしいところなので、みなさんもためらわず、是非、お気に入りの曲を見つけてクラブ人生を謳歌して頂ければと思います。
Hoshina Anniversary
Boysnoize Recordsよりアルバム”Barcelona”がiTunes等のデジタルストアで販売中です。
https://itunes.apple.com/jp/album/barcelona/id898111867
その中の”Red Burrell”はmixmagにてフリーダウンロード出来ますのでチェック頂ければ。
http://www.mixmag.net/music/exclusive-music/hoshina-anni
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Soundcloud: https://soundcloud.com/hoshina
Rootscoaster【Archive】
(※2014/8/25：表記違い等、一部修正しました)
