Lucky Tapes
FEATURE

SPIN.DISCOVERY VOL.02 出演アーティスト9. Lucky Tapes


惜しまれながらも解散してしまったSlow Beachの元メンバーたちによる新プロジェクト、Lucky Tapes。その若さとは裏腹に洗練された都会的なポップスを鳴らすこの3人組に注目を!

2014.11.03

いよいよ開催まで 一週間を切りましたSPIN.DISCOVERY -Vol.02-
9つ目となる出演者紹介記事ですが、今回改めて紹介させて頂くアーティストは、昨年5月に惜しまれながらも解散してしまったインディ・ポップ・バンド、Slow Beachの中心メンバーだった高橋海田口恵人濱田翼が新たに始動させた3ピース・バンド、Lucky Tapes

淡い音像で逃避感覚の強いサウンドを、いわゆる“チルウェイヴ以降”な感覚を持ってして鳴らしていた全身のSlow Beachからは一転、Luky Tapesではより輪郭をクッキリさせた洗練されたサウンドで、ポップ・ミュージックとしての強度をグンと高めることに成功。
後から考えてみれば以前からその傾向も薄らと感じられましたが、ソウルやファンク、R&Bなどを下敷きにした黒いグルーヴを感じさせるのが彼らの大きな特徴といえます。

最初にBandcampで公開された「Peace and Magic」と、SoundcloudにUPされた「Sunday Night」は、どちらも洒脱でアーバンな、洗練されたポップ・ミュージックとなっております。
後者は子気味良いカッティング・ギターとファンキーなベース・ラインがDaft Punkの「Get Lucky」も彷彿とさせます。

結成してから一年も経っていないどころかまだおよそ半年ほどだというのに、8月には晴海埠頭で行われた野外イベント“Booked!”にて、OGRE YOU ASSHOLEシャムキャッツミツメYkiki Beatといった人気アクトとの競演を果たし、また、その所属アーティストや手がける作品群に一貫とした美学を感じ取れる金沢のインディ・レーベル、Rallyeからライブ会場とレーベルのHP限定リリースとなる『Peace and Magic EP』をリリースするなど、早くも大きな活躍ぶりを予見させる動きをみせております。

EPには前述の「Peace and Magic」と「Sunday Night」の他に、 「In Paris」と「Look Around」という2曲の新曲に加え、セルフ・リミックスとも言える「Peace and Magic (Kai Takahashi Remix)」 が収録されております。

このタメの効いたリズムが心地よいグルーヴを奏でるこの曲は、「In Paris」という曲名通りフレンチ・ポップの遺伝子も感じられます。
甘くKai Takahashiのボーカルが囁くような甘いボーカルや人懐っこいキャッチーなメロディ・ラインは以前登場してもらったRootscoasterでも自身のルーツとして挙げてくれていたTahiti80を想起させます。

また、フロントマンであるKai TakahashiはこのLuky Tapesの他にもソロでも活動しており、BandcampやSoundcloudにて作品を発表しております。
以前紹介したSoleil Soleilの新EPと同じく、9月にはスタートしたばかりの気鋭のネット・レーベル、neo-mo-de RecordsからEP『Soda Pop』をリリース。

こちらはサンプリング主体のまさしくベッドルーム・ミュージックと呼ぶに相応しい作風で、昨今のインターネット上を中心としたシーンとの親和性も見出せます。

Bandcampにてフリーで公開している『Sweet Vacation Part. 1』の方は、より一層チルアウトした作品となっており、これまたTahiti80と同じく自身のルーツのひとつとして挙げてくれた初期のStar Slingerの作品などを彷彿とさせる出来。

また、この度のイベントに合わせてLucky Tapesの3人とHey Annaの国内盤をリリースしているTHISTIME RECRODSの代表にしてPower Pop Academy主宰の藤澤 慎介氏の対談も行いました!
こちらもすぐに公開予定ですので、期待してお待ちください!

11/9のSPIN.DISCOVERY -Vol.02-では、彼らのライブはもちろんのことながら、最近になって物販で販売し始めたという“Lucky Coffee”も是非チェックを!

バンドの物販で珈琲って、ちょっと変わってるけど何か素敵ですよね。
ライブを観て珈琲を買い、帰宅したらその珈琲を飲みながらLucky Tapesを聴く。そんな優雅な休日の過ごし方も良いのではないでしょうか?

(Text by Hosaka)

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