毎年テキサス州オースティンで開催されるSXSW(サウスバイサウスウェスト)。
インタラクティブ(IT)、フィルム(映像)、ミュージックが同時に開催されるフェスは今年30周年を迎えた。インタラクティブではオバマ大統領がキーノートスピーチを行ったことで大いに盛り上がり、インタラクティブ期間最終日から開催されるミュージックでは、2,100組以上のアーティストが期間中にライブを行った。SXSWは別名「世界最大の見本市フェス」とも呼ばれており、今後の音楽シーンを牽引するであろうホットで注目度の高い新人アーティストも多く登場する。
そこでSpincoasterでは、メディアが持つ独自のキュレーション力により今回のSXSW2016で行われた世界中のホットなアーティストのライブを取材し、期間中に観た約30アーティストの中からベストライブTOP10並びに「歌唱部門」「パフォーマンス部門」「DJ部門」3部門TOP3を発表することにした。今後来日を予定しているアーティストもいるので是非今のうちにチェックして頂きたい。
THE BEST LIVE of SXSW2016
1st Jack Garratt
(Photo by Jun Hayashi)
UKロンドンを拠点に活動するシンガー/プロデューサーのJack Garratt(ジャック・ガラット)。今回のSXSW2016では、本日発表されたROK Mobileが選ぶROKed SXSW2016にも受賞している。(他は、CHVRCHESとSKYESが受賞。)彼の持ち味はなんといっても、ボーカル、パーカッション、キーボード、ギターを全て1人でこなす圧倒的なソウルフルなステージ。フジロック2016にも出演を予定しており今後日本でも盛り上がりを見せることが予想される。
Spincoasterでの過去の記事⇒Jack Garratt / Fire
【イチオシ楽曲】 Jack Garratt / Worry
2nd Låpsley
(Photo by Jun Hayashi)
イギリス、サウスポート出身の弱冠19歳のシンガーソングライターLåpsley(ラプスリー)。美しい歌声と共に心に響くメロディーは、聴くものを虜にしネクストAdeleとして注目を集めている。本日発表のSXSWオフィシャルによる2016 Grulke Prize WinnersのDeveloping Non-US Actにも受賞した。(Developing US ActではAnderson .Paak & The Free Nationals。Career ActはIggy Popが受賞。)4月10日に東京ドームシティホールで行われるHostess Club presents Sunday Specialに出演予定。
Spincoasterでの過去の記事⇒Låpsley / Hurt Me (Live at WFUV)
【イチオシ楽曲】 Låpsley / Hurt Me
3rd Charli XCX + Sophie
(Photo by Jun Hayashi)
イギリスのエレクトロポップシンガーCharli XCX(チャーリー・エックス・シー・エックス)と、同じくイギリスのネットレーベルPC Musicに所属するプロデューサーSophie(ソフィー)によるコラボライブ。気鋭同士のコラボということもありSXSWのオーディエンスを大いに湧かせた。
Spincoasterでの過去の記事⇒Charli XCX / Vroom Vroom、Charli XCX / London Queen、Charli XCX / Break the Rules
【イチオシ楽曲】 Charli XCX / Boom Clap
4th Jamie xx
(Photo by Jun Hayashi)
The xxのメンバー兼、プロデューサーとして活動のJamie xx。YouTubeが主催するYouTube Musicステージにて1時間以上のDJが披露された。観客で埋め尽くされた会場では彼の楽曲の持ち味である低域の音圧にノックアウトさせられた人も多かったであろう。
Spincoasterでの過去の記事⇒Jamie xx / Loud Places (ft Romy)
【イチオシ楽曲】 Jamie xx / Gosh
5th SBTRKT
(Photo by Jun Hayashi)
ロンドン出身、覆面のダンスミュージック・プロデューサーSBTRKT(サブトラクト)。筆者が訪れたSXSWでのステージで最も観客が(良い意味で)乱れていたのは彼のステージだった。彼のDJセットの中で新曲も披露された。
Spincoasterでの過去の記事⇒SBTRKT / Higher feat. Raury
【イチオシ楽曲】 SBTRKT / Pharaohs ft. Roses Gabor
6th Wednesday Campanella(水曜日のカンパネラ)
(Photo by Warner Music)
これまでに様々な奇抜なアイディアや企画で世間にインパクトを与えてきたユニット、水曜日のカンパネラ。SXSWでのステージでも彼女らしいライブ演出に現地の観客を魅了した。ライブ終了後、その場に偶然居合わせた何人もの観客から筆者自身バンド名を聞かれたことからもその反応の良さが伺えた。筆者がSXSWの期間中に観た日本人アーティストの中で最も盛り上がっていたのは彼女のステージだった。
Spincoasterでの過去の記事⇒水曜日のカンパネラ / ナポレオン
【イチオシ楽曲】 Wednesday Campanella(水曜日のカンパネラ) / ナポレオン
7th HÆLOS
(Photo by Jun Hayashi)
ロンドン出身による3人組バンドHÆLOS(ヘイロス)。アメリカを代表する音楽サービスPANDORAのステージでパフォーマンスが行われた。SXSW期間中の3月18日(金)にデビュー・アルバム『Full Circle』をリリースした。
【イチオシ楽曲】 HÆLOS / Oracle
8th Sunflower Bean
(Photo by Jun Hayashi)
NYブルックリン出身の3ピースバンド、Sunflower Bean(サンフラワー・ビーン)。フロントマンであるベースボーカルのJulia Cumming は、2015年にエディ・スリマンがクリエイティブディレクターを務めるSAINT LAURENTのモデルとして起用されランウェイ・デビューを果たしているなど、ファッション業界にも名を馳せている。SOMMER SONIC2016での出演も決定しており、今のうちにチェックしておきたいバンドの一つである。
Spincoasterでの過去の記事⇒Sunflower Bean / Easier Said、Sunflower Bean / I Hear Voices、Sunflower Bean / Tame Impala
【イチオシ楽曲】 Sunflower Bean / Wall Watcher
9th CHVRCHES
(Photo by Jun Hayashi)
イギリス、グラスゴー出身のエレクトロポップ・バンドCHVRCHES(チャーチズ)。ボーカル、Lauren Mayberry(ローレン・メイベリー)のあどけない笑顔が印象的。楽曲の良さもさることながら彼女の歌唱力も一級品のステージだった。
Spincoasterでの過去の記事⇒CHVRCHES / Lies(Ikonika Remix)
【イチオシ楽曲】 CHVRCHES / Leave A Trace
10th XYLØ
(Photo by Jun Hayashi)
LAを拠点に活動する兄妹エレクトロポップデュオXYLØ。上記のLåpsleyがネクストAdeleなら、XYLØはネクストLorde。圧倒的な歌唱力は一見の価値あり。
【イチオシ楽曲】 XYLØ / Between The Devil And The Deep Blue Sea
歌唱部門BEST3
1st Låpsley
2nd XYLØ
3rd CHVRCHES
上記「THE BEST LIVE of SXSW2016」にも紹介したネクストAdeleのLåpsley、ネクストLordeのXYLØがランクイン。3位にはCHVRCHES。
パフォーマンス部門BEST3
1st Peaches
(Photo by Jun Hayashi)
2nd Wednesday Campanella(水曜日のカンパネラ)
(Photo by Warner Music)
3rd Seiho
(Photo by Jun Hayashi)
巨大ボールや人形が登場したり、サイリウムを配ったり、衣装チェンジが何度もあったりととにかくエンターテインメントに富んだPeachesのステージが1位を獲得。日本勢の水曜日のカンパネラとSeihoも続いてランクイン。
DJ部門BEST3
1st Jamie xx
2nd SBTRKT
3rd Richie Hawtin
1位、2位には、「THE BEST LIVE of SXSW2016」でも紹介したJamie xx、SBTRKTがランクイン。世界のトップアーティストRichie Hawtinのプレイも圧巻。
※ブログの方にもSXSW全体を通しての感想などを書いているのでこちらも是非チェックを。
http://blog.spincoaster.com/sxsw2016/