PAELLASが本日3月7日（水）に新作ミニ・アルバム『Yours』をリリースした。
2016年リリースの1stアルバム『Pressure』からギタリストのSatoshi Anan（写真：左）がメイン・ソングライティングを担うようになり、さらに前作『D.R.E.A.M.』では初の日本語詩にも挑戦するなど、意欲的な変化をみせるPAELLAS。
本作から先行でMVが公開された「Echo」では、バンド・サウンドで奏でる妖艶なR&Bというこれまでの路線はそのままに、研ぎ澄まされた各音からはこれまで以上の洗練を感じさせる。ウェルメイドなサウンド・プロダクションによって、そのフックの効いたメロディもよりクッキリと浮かび上がり、日本語詩での歌唱も違和感なく溶け込んでいる。間違いなくバンドの成長が反映された一曲と言えるだろう。
今回はそんなPAELLASから、Satoshi AnanがRootscoasterに参加してくれた。果たして、never young beachのメンバーとしても活躍する彼の音楽人生に大きな影響を与えた3曲とは――
(Text By Takazumi Hosaka)
1. The Strokes / Barely Legal
The Strokesというバンドの存在は僕の10代後半のスタイルを形成した。90年代のイナタいポップ・ロックが自分のロックに対するイメージで、イモいなーと思っていたが、彼らの抑制されたクールなロックンロールは自分の性にぴったりと合った。ロック・スターのように退廃的にはなれない、けど心の奥底で沸々と燃える何かを発散させたいというJulian Casablancasの気持ちに共感してしまった。
2. Frank Ocean / Novacane
Ne-Yoっぽい00年代初頭風の軽いR&Bを、ベッドルーム・ミュージック・フィールで表現した彼の1stフリー・ミックステープ『Nostalgia, Ultra』は、全く新しい音楽表現で衝撃を受けた。ほんの一瞬チャラいと思わせてとてもナーバスな彼の音楽は、僕の中でオルタナティブとポップスを結びつける重要なキーとなった。ビジュアルの見せ方も今までのR&Bやヒップホップのそれとはかけ離れた、とても繊細な感覚を持ち合わせていたり。そんな彼の提示した新しい表現を、自分もやろうと思ったと同時に、絶対に太刀打ちできないと思った。
3. 山下達郎 / REBORN
山下達郎さんにメジャーセブンスの気持ち良さを学んだ。メジャーセブンスは行き場のない気持ちを表現するのに1番適したコード。人肌に近い1番エモいコード。特に思い入れが深く好きな曲は「風の回廊」。昼の12時、夏の晴天に海沿いを大切な誰かとドライブしている……とほとんどの日本人が同じ情景を想像してしまう曲。奇跡のトリップ・ソング。こんなに水が弾けるような透き通った爽やかな曲を作ってみたいといつも思う。
Message
常に実験的で、情緒的なポップスが好きな傾向にある気がします。実験的といっても奇抜にやればいいということではなくて、ルールの中で探求する実験性だと思います。音楽はルールがあるのにどこまでも自由なのが最高におもしろいです。
Profile
PAELLAS
MATTON（ボーカル）、Satoshi Anan（ギター）、bisshi（ベース）、Ryosuke Takahashi（ドラムス）の4人組。大阪で結成された前身バンドでの活動を経て2014年に上京し本格始動。様々なジャンルの要素を独自のセンスで解釈し、都市の日常、心象風景にフィットするサウンドを生み出す。
■PAELLAS オフィシャル・サイト：http://paellasband.com/
【リリース情報】
PAELLAS 『Yours』
Release Date：2018.03.07 (Wed.)
Price：￥1,600 + Tax
Label：Space Shower Music
Cat.No.：PECF-3201
Tracklist：
1.Echo
2.Miami Vice
3.Pray For Nothing
4.daydream boat
5.Darlin’Song(Reprise)
6.Over The Night
【イベント情報】
“Yours Tour 2018”
3/10(土)札幌 COLONY w/ PARKGOLF
3/17(土)名古屋 APOLLO BASE w/ Tempalay
3/18(日)大阪 Shangri-La w/ Tempalay
3/20(火)福岡 the VooDoo Lounge w/ Seiho
3/22(木)仙台 LIVE HOUSE enn 2nd w/向井太一
3/24(土)東京 WWWX ※ワンマン
※東京公演のみワンマンライブ
