FEATURE

Rootscoaster Vol.121 / Takaakira “Taka” Goto (MONO)


世界中から高い評価を受ける希有な日本人バンド、MONOのリーダーのルーツとは!

2016.10.19

先日、9作目となる新作『Requiem For Hell』をワールドワイドでリリースしたMONO。今作は2009年リリースの5thアルバム『Hymn To The Immortal Wind』以来、およそ7年ぶりにSteve Albiniをプロデューサー/エンジニアに招き制作された。Paul Gustave Doréが描いた神曲の最後のシーンを使用したことからも窺える通り、偶然読んだというダンテの『神曲』を読んだことからも大きくインスパイアされた、生と死、そして天国と地獄を想起させる荘厳な世界観を展開している。

そんな新作の魅力を紐解くべく、MONOのサウンドの核を担うリーダー、Takaakira “Taka” Gotoに今回はそのルーツを挙げてもらった。なんと曲ではなくアルバム単位、そして2枚だけという異例の構成となったが、きっと誰もが納得せざるを得ない結果である。

一見暴力的なようにみえるが、実は緻密な計算と一貫した美学に基づき構築された轟音で、聴く者を異世界へと誘うMONOのサウンドを形作るルーツ。是非お楽しみ下さい。

(Text By Takazumi Hosaka)


1. Beethoven / Symphony No9

Beethovenの第九は、約200年前に作曲された音楽史上最初のロックアルバムだと思う。
地上から天国へ向けて、暗闇を乗り越え歓喜へ向かうこの曲は、MONOのコンセプトになっている。


2. My Bloody Valentine / Loveless

https://www.youtube.com/watch?v=Ul0hnGP5Aes

ロック史の中で、ウォールオブサウンドという新しいギター奏法を発明したアルバム。
とてつもなく美しいギターノイズに強く影響を受けた。


Message

10月14日に9枚目のアルバム『Requiem For Hell』をリリースしました。
今作は7年ぶりにSteve Albiniをプロデューサー、エンジニアに迎え、シカゴで制作しました。
“生と死”をテーマに描いた作品です、是非聴いてください。


Profile

1999年結成、東京出身4人組インストゥルメンタル・ロック・バンド MONO。オーケストラとシューゲーズギターノイズを合わせた、オリジナルな楽曲スタイルが非常に高い評価を受け、もはやロックミュージックの域では収まらない音楽性を発揮し、イギリスの音楽誌NMEでは”This Is Music For The Gods――神の音楽”と賞賛される。ライブにおいても23名のオーケストラを従えた編成でのスペシャルショウをニューヨーク・東京・ロンドン・メルボルンで2009年に行う。毎年およそ150本に及ぶワールドツアーはこれまでに50カ国以上に渡り、日本人バンドとして世界で最も多くのオーディエンスを獲得したバンドの1つともなっており、ロックミュージックの中ではファンから世界最高のライブバンドの一つと名声を受けている。2016年3月に、プロデューサーにSteve Albiniを迎え、シカゴのエレクトリカル・オーディオにてニュー・アルバム『Requiem For Hell』をレコーディング。2016年10月14日にワールドワイドで発売。2017年2月12日には代官山UNITにて東京公演が決定している。


【リリース情報】

TRR269_LP_Jacket_RE11439

MONO 『Requiem For Hell』
Release Date:2016.10.14 (Fri) ※世界同時発売
Label:MAGNIPH/Hostess
Cat.No.:HSE-8002
Price:¥2,500 + Tax
Tracklist:
1. Death In Rebirth
2. Stellar
3. Requiem For Hell
4. Ely’s Heartbeat
5. The Last Scene

※ステッカー封入
※iTunesにてアルバム配信中!(高音質 Mastered For iTunes仕様)
https://itunes.apple.com/jp/album/requiem-for-hell/id1148835832?app=itunes


Spincoaster SNS