GAGLE、ニュー・シングル「HIROVA」本日リリース

GAGLEがニュー・シングル「HIROVA」を本日10月27日（金）にリリースした。

今作はヒップホップのルーツやGAGLEの歴史を踏まえつつ、自発的行動の大切さとそれを受け止める社会の包容力についての楽曲となっている。爽やかさを纏ったソウルフルなトラックは、メンバーのDJ Mitsu the Beatsが今年の3月11日に公開した楽曲がベースとなっている。また、10月20日（金）に地元・宮城県仙台市の勾当台野外音楽堂にて開催されたGAGLEのワンマン・ライブ『THE LIVE #2』でも披露された。

大分市の駅前の『祝祭の広場』でHUNGERさんが手にしたマイクを通して話し始めたその瞬間を思い出す。
自分が音楽監督を務める移動式“ヒップホップの学校”の『ワーグナープロジェクト』で彼にラップの先生をお願いしたときの一コマで、まるで彼の言葉が手で掴めるモノかそれとも魔法みたいに、彼の前に並んだ若いラッパーたちと周りを囲み集まっていた観客に作用してその場全体の様子がみるみる変わっていった。
その結成以来、GAGLEはいつもそうやってビートとライムで世界を染めて変えてきた。
ビートとライムを駆使して彼らは仙台をヒップホップの本拠地と化して、自分たちを世界へと知らしめた。
新曲“HIROVA”では、今年50周年を迎えるヒップホップの始まりの風景ブロック・パーティが、繰り返して聴くほど楽しみが増えていく韻に仕掛けられて、凝縮された２小節、ほんの瞬間にGAGLEと仙台の歴史へと結ばれて、それからその余韻が前後に拡がっていく。
同時に、彼らのサウンドはどんな曲でも前景に後景にスウィングを感じるのだけど、“HIOROVA”では抑制されていながらそれが追憶と未来への予感のどちらへも繋がっている。
GAGLEの新作が出るといつも自分が待ちわびていたこと、間違っていなかったと思わせてくれる。
今回も違わず、音楽と仲間と集まる場所についての、時の流れに関係ない、“ヒップホップ”のマスターピース。

荏開津広（DJ／ライター／『ワーグナープロジェクト』音楽監督）

なお、現在公開中のキアヌ・リーブス主演のハリウッド映画『ジョン・ウィック：コンセクエンス（原題：John Wick: Chapter 4）』劇中歌として、GAGLEのHUNGERによるソロ楽曲「わ道 (DJ Mitsu the Beats Remix)」が起用されている。こちらも合わせてチェックを。