INTERVIEW

Naz

ロンドン留学を経て自分のアイデンティティを再認識したNaz。“嘘”を受け入れ、共に進むことを表現した新作EP『YUQCY』を紐解く

沖縄出身、20歳のSSW・Nazが2nd EP『YUQCY』を10月21日(水)にリリースした。

2013年、当時13歳という若さでオーディション番組『X FACTOR OKINAWA JAPAN』に参加。2018年に冨田ラボが発表したアルバム『M-P-C “Mentality, Physicality, Computer”』にて、見事リード・トラックのボーカルとしてフィーチャーされ、一躍注目を集めた。その冨田ラボこと冨田恵一と、WONKのキーボディスト・江﨑文武がプロデュースを手がけた1st EP『JUQCY』では、先鋭的なサウンド・プロダクションと様々な表情をみせるNazの表現力豊かなボーカルを披露。新たな才媛の登場を高らかに告げる作品となった。

同作からおよそ1年3ヶ月ぶり、予てから予定していたロンドン留学を経て完成させた本作『YUQCY』には、前作から引き続き冨田恵一と江﨑文武、そして新たにSeihoがプロデューサーとして参加。前作よりも一環としたムードを湛えながらも、ブレイクビーツやダークなトラップからアコースティックな要素まで、様々なサウンドが飛び出す刺激的な作品に仕上がった。

今回はそんなNazに単独インタビューを実施。ロンドン留学で起きたという心境の変化から本作の制作背景まで、じっくりと語ってもらった。

Interview & Text by Takazumi Hosaka
Photo by Official

※文中のロンドンの写真はNaz本人によるもの

Naz


憧れの地・ロンドンでの留学を経て起こった変化

――今年3月以降、コロナ禍の中どのように過ごしていますか?

毎月東京に行くような生活をしていたのですが、飛行機に乗ることもできない状況になってしまって。友達とライブに行ったり遊ぶこともできなくなってしまったので、自分と向き合う時間が増えたと思います。もちろん歌唱力向上のための練習や英語の勉強をしたり。あと、逆に日本語ももっと深く理解したいなと思って、改めて言葉の勉強をしています。将来的には映画の翻訳とかもやってみたくて。

――自分を見つめ直す時間を多く取れる一方で、外的な影響やインプットは減っていると思います。そういった環境の変化は自身の制作に影響を及ぼしましたか?

最初はそれを不安に思っていたんですけど、全然それはなくて。世界で何が起こっているか、ネットで記事を読んだりして学んで。映画も観ていますし、インプットは思いの外減ってないのかなって。

――なるほどです。では、昨年のイギリス留学について教えて下さい。どのくらいの期間、向こうに行っていたのでしょうか。

去年の10月から今年1月までですね。コロナ禍になる前に、ギリギリで帰ってこれました。

――向こうではまず語学学校に?

そうです、学生として行きました。音楽学校で学んだりということはなかったのですが、ロンドンの雰囲気、空気感を楽しむことはできました。私の滞在時、ちょうどDYGLの秋山(信樹)さんも向こうにいらっしゃって、その繋がりで現地で歌わせてもらえる機会もありました。


――ライブか何かに参加させてもらったのでしょうか。

「ふるきよきもの」(FURUKI YO-KIMONO VINTAGE)という日本人の方がやっているロンドンのヴィンテージの着物屋さんのイベントで、秋山さんのステージに参加させてもらう形でカバー曲を2曲だけ歌わせてもらいました。日本の文化にフィーチャーしたイベントで、沖縄の「エイサー」とかも行われていて。

――なるほど。その他に音楽的な体験は何かありましたか?

FKA twigsのライブを観れたことが大きかったです。他にもBBCのイベントへ行ったり、Electric Sixも観れました。

他に記憶に残っていることだと、これも秋山さん繋がりなのですが、「AUN」っていう日本食レストランに行って。そこで出会った17歳の男の子がヒップホップを作っていたのですが、すごいスピードで曲をリリースしていて。公園で野球するくらいの勢いと自然体なスタイルで音楽をやっていたのがとでも刺激的でした。

――イギリスでは近年、グライムやUKドリルの勢いが強いのかなと思いますが、そういったトレンドなどは感じましたか?

ラップというか広い意味でのブラック・ミュージックは私が想像してた以上に流行っているというか、みんな好きで聴いていましたね。ラップをやっている男の子たちもアフリカっぽいサウンドを聴いていたり。

――Nazさんにとってロンドンは、幼少期に行って以来ずっと憧れの地であったそうですね。そこから長い年月を経て、再び訪れたロンドンの雰囲気、空気はどのように感じましたか?

5歳の頃に行ったロンドンの印象が忘れられなかったんですけど、久しぶりに訪れたロンドンは私の憧れていたままの世界でした。昔感じた冷たい空気もそのままで、何か特別なことをしなくても、空を見たり風を感じたり、街中の木を見たりしているだけでも満足できるくらい楽しかったです(笑)。小さい頃に気づけなかったという点では、想像していた以上に多国籍な、様々なルーツを持つ人たちが多いということでした。


――なぜそこまでロンドンに惹かれるのだと思いますか?

そうですね……。両親がずっとUKロックなどを聴いていたのもあって、そういった音楽などからロンドンの空気や世界観に親しんでいたからなのかなと。天気だったり、そこにいる人たちの雰囲気とかも私の心と近い気がして、とても居心地良く感じました。

――言語の壁やカルチャーの違いなども大きいと思いますが、3ヶ月ほどの留学では大変だったこともありましたか?

苦労したことと言えば、これは完全に私のミスなのですが、SIMカードを入れ替えたら使えると思っていたスマホが使えなくて。Wi-Fiが飛んでいるところでしか使えなかったので、外に出て道に迷ったりした時は大変でしたね(笑)。

――海外でスマホが使えないのは怖いですね(笑)。

はい。特に夜出かけた時などはだいぶ怖かったです。ただ、他にはあまり苦労は感じなくて。ロンドンって様々な国籍の方がいるからか、みんな発音やイントネーションの違いも汲み取ってくれて。会話にはほとんど困りませんでした。

――カルチャー的な面ではいかがでしょうか。

良くも悪くも、みんな自分に対して自信を持っている気がしました。自信があるからこそ、間違っていてもそれを認めなかったりするけど、お喋りしたり意見交換をする際は、気を遣わずにストレートに表現してくれるので、それはとてもいいところだなと思います。

――昔からUKロックに慣れ親しんでいたとのことですが、ロンドンでは聖地巡礼みたいなことはされましたか?

実はそういうことにあまり興味がなくて……(笑)。あ、でも映画の話になってしまうんですけど、『ノッティングヒルの恋人』(原題:Notting Hill)が好きで、主人公が働いていた本屋さんのモデルになったお店と、青いドアの家には行きました。それぐらいですね。

――なるほど。ちなみにNazさんはロンドン滞在中、どのような音楽を聴いていましたか?

日本のプロデューサー/ビートメイカーなのですが、特に聴いていたのはMURVSAKIさんです。

――TohjiやKOHH、BAD HOPなどへビート、トラックを提供している方ですよね。

はい。ロンドンに行ってから、逆に日本のカルチャーなどに興味を持つようになって。自分の生まれた国から生まれているものをもっと知った方がいいなと思って。それでよくMURVSAKIさんを聴いていました。

あと、さっきお話した17歳の男の子はGrynって名前で活動しているんですけど、ソロ名義で活動しているほかに‎Clob Gangっていうクルーのビートも担当していて。‎Clob GangはJojiがPink Guyだった時みたいな雰囲気もあって(笑)。お洒落で強烈でしたね。ロンドン滞在時は結構ヒップホップ系を多く聴いていました。

――MURVSAKIさんの作品は、以前よりチェックされていたのでしょうか。

たまに自分のSNSをフォローしてくれている方の中で、アーティストさんやミュージシャンの方はいないかなってチェックしたりするんですけど、ある時、MURVSAKIさんがフォローしてくれていることに気づいて。まずInstagramでパッと投稿をみて、視覚から入ってくる情報とかで一気に惹かれて。それでTohjiさんの作品などを聴いて、「わ、すごい!」と思って。それ以来、MURVSAKIさんのビートや、プロデュースしている作品をチェックするようになりました。

――コンタクトなどは取っていますか?

DMでちょっとだけお話しました。今はあまり先の予定を立てづらい時代ではあるので、ハッキリとしたことは言えませんが、今後はお会いして、色々と音楽の話ができたらなとは思っています。

――コラボが実現したら最高ですね。

ですよね。実現したら本当に嬉しいです。

――では、さっき仰っていた、ロンドンに行ったら逆に日本的なカルチャーに興味が向いたという点について、もう少し具体的に教えて下さい。

秋山さんに紹介してもらったブッキング・エージェントの方だったり、あとはさっきお話したGrynと話している時も、私が日本人であることにとても興味を持ってくれて。あと、英語が飛び交っている中で日本語の歌を歌ったりすることで感じるオリジナリティというか個性のようなものにも気づけて。ロンドン滞在中に徐々に心境が変わってきました。



「人生で一番大きい悩みの種は“嘘”」

――今作『YUQCY』の「Bluebell」のリリックは、そういった気持ちともリンクしているのかなと思いました。

「Bluebell」って花の名前で、その花言葉が“変わらぬ心”なんです。変わらない自分、つまり“素の自分”を出すことを考えた時に、日本語で歌ってもいいのかなって思えるようになりました。むしろ、日本語の方が本当の自分を曝け出せるのかなと。

――以前は「日本語で歌うつもりはない」と仰っていましたが、そういった部分もロンドンへ行って変化してきたと。

はい。

――<There was nothing new>(そこに新しいものは何もなかった)という一節も、ロンドン留学で感じたことですか?

私がロンドンに行く前、留学の計画を立てていた時、ロンドンに行ったら魔法にかかったみたいに私は変わることができて、嫌なことも全て消え去るんだっていうくらい夢見ていたんです。実際にロンドンに行って、確かに素晴らしい街で私の憧れていた通りの場所だったんですけど、しばらくして街を歩いている時に「あ、私は私のままだ」ってことに気づいて。何も変わっていないんだって、最初はすごくショックを受けました。でも、変わらないっていうことはいい方向にも受け止めることができるんじゃないかって。「Bluebell」は自分自身を受け入れて、ありのままの私で進んでいこうっていう気持ちを書いた曲ですね。

――「Bluebell」はいつ頃に制作した楽曲なのでしょうか。

「Bluebell」は今回のEPでも一番最後にできた曲です。EPの制作自体は『JUQCY』をリリースしてすぐ始めていて。それこそロンドンの計画をしている時も制作やレコーディングは進めていました。

――今作の制作に関して、テーマやコンセプトのようなものはありましたか?

最初から「こういうテーマで書こう」と考えていたわけではないのですが、その時に考えていた気持ちや感情を曲にしていくうちに見えてきたことがあって。EPのタイトル『YUQCY』(ゆくし)っていうのは沖縄の言葉で“嘘”っていう意味なんです。自分が悩んだり、自分の感情を見失ってしまったりする原因は、全部“嘘”だなって思うようになって。

前作収録の「White Lie」でも“嘘”について歌っているんですけど、世界の色々なところでも“嘘”が蔓延しているし、人と話している中でも本当か嘘かわからないこともいっぱいある。自分にとって人生で一番大きい悩みの種は“嘘”で、それはいつでもついて回る。夢に向かって行くためには一番手放したい、恐れている存在なんですけど、でも、これはずっとついてくるものなんだなって思うようになって、それを受け入れて一緒に進んでいこうって考えるようになりました。それが今作のテーマですね。

――曲を制作しているうちに、そのような思考が浮かび上がってきたと。

私の場合、曲を書く時って大体思い悩んでいることが多いんですけど、「Bill」を書いている時に“嘘”という言葉が頭の中に浮かんでくるようになって。その後、先程お話したような考えが、全ての曲に繋がっていったという感じです。

――「Bill」はどのようにして生まれた楽曲なのでしょうか。

「Bill」は高校生の時のデモが元になっています。当時はギターで簡単なコードを弾きながら作曲することが多くて。この曲もそうやってできた曲ですね。自分としては砂漠とかの景色をイメージしていたと思います。

――リリックではNazさんの感情を、架空のストーリーに乗せて表現しているように感じます。

歌詞は少し作り直しているのですが、大枠は昔のデモのままなんです。作った当時は架空のお話を書いているつもりで作っていたのですが、それが時を経て、今の自分の感情とリンクしているのはとても不思議に思いました。自分が潜在意識のような部分で探していた、求めていた答えみたいなものが、自然と表れていたのかなとも思います。

――サウンドを詰めていく際、プロデューサーの冨田さんとはどのような話をしましたか?

元々この曲は淡々と、あまり抑揚を付けていなくて。制作に際して、もうちょっとドラマチックにしましょうかっていう話も出たんですけど、冨田さんと話した結果、デモの原型を残す形でいこうっていうことになりました。ドラムやギターなども冨田さんがカッコよく仕上げてくれました。

――今作には他にも高校生時代のデモを元にした曲があるのでしょうか。

「7-Knife(切)」、「I’ll go to the moon」の2曲も高校生の頃から書き溜めていたデモを元にした曲ですね。スタッフさんと一緒に私の昔のデモを改めて聴き直して、収録曲やプロデュースはどなたにお願いするかなどを考えていきました。

――「7-Knife(切)」はタイトルに漢字が入っているのも印象的ですよね。この曲名にはどのような思いや意図が込められているのでしょうか。

「7-Knife(切)」は切ない感情を歌った曲なんですけど、あまりマイナスな、弱ったような名前は付けたくなくて。色々考えている時に、“切ない”って言葉の“切”という漢字には強そうなイメージがあっていいなと思ったんです。それと、“切”は“七”と“刀”でできていますよね。それで“7-Knife”と名付けました(笑)。

切ない気持ちでも、逃げないで前に進んでいたらラッキー・セブン。幸運がついてきて、そういった経験、体験は自分の誇れる武器=“刀”になるという意味も持たせています。

――ここ数年、ファッションの世界でも漢字がクールなアイコンやデザインとして使用されることも多いですよね。そういったことも意識されているのかなと思いました。

それもあります。英語の中に漢字がぽつんとあると、やっぱり目を引くんですよね。最近、漢字のタトゥーを入れる方も多いですし。

――「7-Knife(切)」は「Bill」同様冨田さんプロデュースの楽曲ですが、サウンドはどのようなイメージで?

最初はメールでのやりとりで、私が色々とリファレンスや参考をお送りして。特に覚えているのは、ドラムはBjörkの「Hyperballad」っぽくしてほしいとお願いしたことで。あと、前作収録の「Clear Skies」にも通じる高揚感が感じられるような作品にしたいなと。

――ブレイクビーツ調のドラム、後半に向けての盛り上がりなどは確かに「Hyperballad」に通じる部分がありますね。制作は全てリモートで行われたのでしょうか。

私は沖縄で、冨田さんやスタッフさんは東京だったので、制作の初期段階はリモートでした。レコーディングは「7-Knife(切)」、「cacao-dark」は冨田さんのスタジオで、「I’ll go to the moon」もぎりぎりSeihoさんとスタジオに入ることができました。「Bluebell」と「Bill」だけはコロナの影響が拡大してきてしまったので、沖縄でレコーディングしました。

――Seihoさんプロデュースの「I’ll go to the moon」についてもお聞きしたいです。この曲も高校生の頃のデモが元になっているとのことでしたが、トラックメイキングや編曲はどのような形で進めましたか?

最初に言葉でイメージをお伝えしたり、「Auxy」っていうシーケンサー・アプリで作った音源をお送りしたりしました。最初は「Hate」っていうタイトルで、他人のことを気にしない主人公をイメージして作った曲なのですが、実は当時作った中ではあまり好きじゃない作品だったんです。それがSeihoさんにプロデュースしてもらったおかげで大好きな曲になって。改めてSeihoさんってすごいなって思いました。

激しい感情を表現した曲なんですけど、少し変わった音色とかも加えてもらってユニークさを残すように意識しました。あと、最初はもっとドラムが激しい感じだったのですが、それもシンプルにアレンジしてもらって。すごくしっくりきましたね。

――今仰っていたように、「I’ll go to the moon」は焦りや怒り、期待の激しい情緒を表現した作品ですよね。こういった感情はどのような背景から生まれてきたのでしょうか。

夢や目標へ向かって進んでいく中で、やっぱりどうしても周りの人が気になってしまうことがあって。時には先の可能性を潰してしまうような言葉を投げかけられることもあったりして、そういう人たちに対する思いで、最初は「Hate」と名付けていました。曲を書いた時は少し冷静さを欠いていて、何が何でも自分の目標を達成したいという強い気持ちと、それに熱中し過ぎて頭がおかしくなっているようなイメージが曲に反映されていると思います。

――リリックでは2人の人間、もしくは自分ともうひとりの自分が会話しているようなイメージを抱きました。

私は何かをやっている時も、ひとつのことに集中するというより、常に頭の中に過去の記憶や不安が飛び交っている感覚があって。曲中でもテーマと少し外れた言葉が飛び出してくることもあると思うんですけど、それはそういった私の心情が表れているからだと思っていて。2人の人間が会話しているように感じたのはそういった要素に由来しているのかなって。

――では、「cacao-dark」についてもお聞きしたいです。この曲はサウンド的にもヒップホップ寄りというか、ダークなトラップ調ですよね。これはイギリスでの音楽体験が反映されているのでしょうか。

元々小学生くらいの時はBlack Eyed Peasなどを聴いていましたし、最近でもDie Antwoordをよく聴いたり、以前からヒップホップには触れていて。リファレンスとしてはDie AntwoordやA$AP RockyとFKA twigsがコラボしている曲などを冨田さんにお伝えしました。


「今はどこにいても世界へ発信できる」

――今作では楽曲の幅も広がったことで、Nazさんのシンガー/ボーカリストとしての面での変化も感じられます。歌い方やフロウについて、ご自身で意識したことなどはありますか?

『JUQCY』は自然な形で自分を表現したい気持ちで歌っていたんですけど、今作の楽曲にはストーリーっぽい要素があるので、自分と違う人格で歌っているような感覚はありました。一番大きい変化はそれですね。

――そういった変化は、技術面など具体的な部分にも影響を及ぼしていると思いますか?

自分ではテクニック的な部分はあまりわからないです。でも、歌うときの表情だったり気持ちは間違いなく変化しているとお思います。例えば「I’ll go to the moon」や「cacao-dark」ではとても強気な気持ちで歌いました。

――兼ねてから世界を舞台に活躍していけるようなアーティストを目指していましたが、実際にロンドンに留学して、世界の一面を体感した。そういった経験を経て、Nazさんにとっての目標や、もしくはゴールに対する道筋などに変化は起きたと思いますか?

変化したと思います。まず、日本語でも歌うようになったっていう部分が大きいです。もちろん今も世界に届けたいっていう意思はとても大きくて。ただ、世界へアピールするために、前は英語でみんながわかる言葉で届けようって思っていたんですけど、今はもっと自分のアイデンティティやルーツも個性のひとつとして発信していこうと思いました。

――なるほどです。今作には結果として昔作っていたデモを原型とした楽曲が多数収録されていますが、新しい曲も書き溜めているのでしょうか。

はい。メロディの断片など、思いつくものはどんどん作り溜めています。

――今作っている曲の断片たちから、今後の方向性などは見えてきていますか?

私自身の力でデモから1曲完成させられるようにしたいです。あと、アーティストさんと話し合って、セッションしながらゼロから作っていくという手法をやってみたいです。これまではデモや原型があって、そこからブラッシュアップしていくという感じなので。他のアーティストさんとじっくり話し合いながら、色々なタイプの曲を作ってみたいです。

――テクニカル面、スキル面ではいかがでしょうか。

最近、自分の個性とかもわかってきて、歌い方も定まってきたように感じていて。どんな曲でも自分の持っている個性を出せるようになりたいなって思っています。

――では、トラックやサウンド面では?

サウンド面ではあまり限定せずに、色々なタイプの曲に挑戦していきたいですね。あと、日本や沖縄住んでいるからこそ感じること、そこで生まれる個性みたいなものを作品にもっと落とし込んでいければなと思います。

元々は外に、世界に出たいっていう気持ちが大きかったんですけど、実際にロンドンに行ったことで、逆に自分の拠点はどこでもいいんじゃないかなって思うようになって。今はどこにいても世界へ発信できることに気づけたので、ありのままの自分で音楽を作り続けたいです。


【リリース情報】

Naz 『YUQCY』
Release Date:2020.10.21 (Wed.)
Label:SENT
Tracklist:
01. 7-Knife(切) [Produced by Keiichi Tomita(TOMITA LAB)]
02. cacao-dark [Produced by Keiichi Tomita(TOMITA LAB)]
03. I’ll go to the moon [Produced by Seiho]
04. Bill [Produced by Keiichi Tomita(TOMITA LAB)]
05. Bluebell [Produced by Ayatake Ezaki(WONK, millennium parade)]

・サポート店特典
Naz 2nd EP『YUQCY』購入者特典CD
『A little gift from Naz』
01. 7-Knife(切) (demo in the water ver.)
02. Bill (in the rain ver.)

*店舗によっては特典が付かない場合もございますので、店舗様へお問い合わせ下さい。
*特典は無くなり次第終了となりますのでご了承ください。

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