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INTERVIEW / Daddy Issues


「私たちは音楽で評価されたいのであって、そこにジェンダーは関係ない」――ナッシュビルを拠点とする3人組、Daddy Issues インタビュー

2017.06.21

Daddy Issuesは2014年にナッシュビルで結成された3ピースのグランジ・ポップ・バンド。ナッシュビルの名門レーベル〈Infinity Cat Recordings〉の目に止まり、デビュー曲「Ugly When I Cry」を公開されるやいなや各所で話題を集め、2016年には8曲入りのデビュー・カセット・アルバム『Can We Still Hang』に、〈Polyvinyl〉に在籍するガレージ・バンド、White Reaperとのスプリット7インチ収録曲を加えた日本デビュー盤をリリースしたり、Tacocatのメンバーがフェイバリットとして彼女らの名前を挙げるなど、ますますその注目度は高まるばかり。

そして、いよいよ彼女たちのバンド初のフル・レングス・アルバム『Deep Dream』がリリースされる。友情や失恋だけでなく、トラウマ的な経験なども歌われており、センシティブな内容も含まれている本作だが、80年代のオルタナティブ・ロック〜90年代グランジのヒリヒリとした空気感を擁しながらも、同時に非常にポップでポジティヴなバイブスに溢れている。

そんな彼女たちに、今回メールにてインタビューを敢行した。

Interview by Aoi Kurihara

[L→R:Jenna Moynihan (Gt./Vo.)、Jenna Mitchell (Ba.)、Emily Maxwell (Dr.)]


―こんにちは。『Deep Dream』を本国アメリカですでにリリースしており、日本でももうすぐリリースですね!エキサイティングしてますか?

Emily Maxwell:ハイ! 私たちは元気よ! 日本でのアルバムのリリースが待ちきれないわ。

―あなたたちは先月リリースされたコンピレーション・アルバム『Cover Your Ass Vol. 1』に参加していましたよね。本作はLemon TwigsやDeerhoof、Hindsなども参加していますが、このアルバムはどういったコンセプトなのでしょう?

Emily Maxwell:それぞれのバンドがPlanned Parenthoodという女性へのケアを提供しているヘルス・サービスの団体のために、好きな曲をカバーするっていうものなの。全ての収益はその団体にいくわ。

―それでは、あなたたちのアルバム『Deep Dream』にいて伺いたいと思います。まず、このタイトルの由来は?

Emily Maxwell:これは、このアルバムの中でも特に私たちが気に入っている「High St」という曲の歌詞の一部で、このフレーズの聴こえ方が気に入ったの。私たちにとって、このアルバムはこういう夢を反映させたものだから、ピッタリだなと思って。

―アルバムのジャケット写真は、スマイリーのTシャツを着た女の子の後ろ姿で、とても可愛いです。この写真を選んだ理由は?

Emily Maxwell:あの写真はナッシュビルでのショーの時に、私たちの友人のCJ Harveyが撮影してくれたものなの。このアルバムにスマイリー・フェイスを持ってくるっていうアイディアが、誰かが私たちを「見ている」っていう感じで、自己愛を表現しているように思えて。そこが気に入ったのよね。

―他のメディアの記事で「I’m Not」という曲では、子どもの頃の性的虐待の経験について歌っているという背景があると読みました。そう言った経験を女性が公の場で語ることは未だに難しい世の中だと思いますが、どうしてこの曲を作ろうと思ったのでしょう?

Emily Maxwell:あなたの言う通り、女性にとってこう言ったことを話題にするのは難しいことだと思うの。だからこそ、そう言った経験をしたことのある人たちに「あなたたちはひとりではないし、経験を話しても問題ないの」と言うことを伝えたかったの。


―他にもこのアルバムの中でパーソナルな経験や特別なメッセージのある曲はありますか?

Emily Maxwell:「Dog Years」という曲ね。この曲はアライグマが水鉢の中にコットンキャンディーを落としちゃうっていう悲しいビデオを観た後に作ったの。

―本作の制作中における、何か印象深い思い出などはありますか?

Emily Maxwell:今回、私たちは友人のGarrettのスタジオで、Jeff the BrotherhoodのメンバーでありプロデューサーのJake Orrallとレコーディングしたの。私たちはビールと美味しい食べ物で酔っ払いながら作業して、本当に楽しかったわ。「High Street」という曲はボストンのConverse Rubber Tracks Studioというスタジオで、友人のEvan、Jeremy、Bainesと一緒に録ったんだけど、あれも本当に素晴らしい1日だったわ!


―あなたたちは「ガールズ・バンド」と呼ばれることに抵抗はありますか? それとも「ライオットガール(Riot Grrrl)」と呼ばれるような存在になりたいですか?

Emily Maxwell:私たちはライオット・ガールのムーブメントもそのムーブメントの中にいた人たちのことが本当に好きなの。……そうね、確かに私たちはあまり「ガールズ・バンド」と呼ばれるのは好きじゃないのかも。だって、私たちは音楽で評価されたいのであって、そこにジェンダーは関係ないわ。

―ちなみにファッションは好きですか? ステージ上のドレスコードがあったら教えてください。

Emily Maxwell:私たちみんなファッションが大好きよ! メンバーそれぞれが違うスタイルを持っていて、好きなものを着るようにはしているけど、ストライプや花柄とか、そういったパターンがみんな被らないようには気をつけているわね。

―最近お気に入りのアルバムやアーティストがあったら教えてください。

Diet Cig、Priests、White Reaper、Charly Bliss、あとはParamoreのアルバムが大好きよ!


【リリース情報】

Daddy Issues 『Deep Dream』
Release Date:2017.06.21 (Wed.)
Label:2670records
Cat.No.:TSSO-1026
Tracklist:
Mosquito Bite
In Your Head
Lemon
High St
Dog Years
Boring Girls
Locked Out
I’m Not
Boys of Summer
Dandelion

※Formats:CD、iTunes(Japan) / with “12P Booklet”(Japan-only limited edition)

※日本盤のみブックレット歌詞カード付属

■詳細:http://2670records.jp/?p=6355


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